13ゴースト(THIRTEEN GHOSTS)
（2001年 アメリカ）（上映時間１時間40分）
監督：スティーヴ・ベック
出演：トニー・シャローブ、エンベス・デイヴィッツ、マシュー・リラード、
シャノン・エリザベス、アレック・ロバーツ、Ｆ・マーレイ・エイブラハム
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＜ストーリー＞
愛妻を亡くしたアーサーが叔父の遺産の豪邸を相続する。さっそく２人の子供と
メイドとともに不思議な構造の豪邸を訪れた彼は、そこで恐ろしい事実を知る。
その屋敷には12人の幽霊が閉じ込められていて、ある計画が進行中だったのだ……。
＜レビュー＞
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ハイテクオバケ屋敷映画。Ｂ級に徹しきれないのがもどかしぃ〜〜〜！！
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オバケ屋敷の映画なんて別に珍しくもない。
でも、そこにハイテクの要素を取り入れたりして、アレコレと工夫をすれば、
それなりに面白い映画になるものです。
あまり交流のなかったおじさんから豪邸を相続することになった数学教師
のアーサー。妻を亡くし、経済的にも厳しい状況で舞い込んだおいしい話
に大喜びで、さっそくおじさんの弁護士の案内で豪邸に出向く。
そこは不思議な構造をした豪邸。しかもどことなく不気味な感じがする。
それもそのはずその豪邸には先住者がいて……。
というわけで、あっさりネタをバラしてしまうと、豪邸の地下にはおじさんが
集めて閉じ込めた12人の幽霊がいるんです。で、おじさんはもう１人加えて、
合計13人の幽霊を集めようと計画していた。その13人目は、誰なの？
アンタだよ！ アーサー。ギャーッ！！ (;＞_＜;）
簡単に言うとそういう話なんですが、なんといってもオバケ屋敷の話ですから、
ストーリー自体よりも、おぞましい幽霊たちと人間とのバトルが見どころにな
ります。
その点で、楽しいのが豪邸が超ハイテク屋敷であること。オバケ屋敷というと、
ボロボロの朽ち果てた家を想像しますが、それとは正反対。いろんな仕掛けが
された現代のオバケ屋敷なのがいいですねぇ〜。 (*^。^*)
まるで迷路のようになったこのハイテク屋敷を舞台に、幽霊と人間たちとの
バトルが展開されます。
そこで効果的に使われるのが呪文。いくらコワイ幽霊でも、呪文が書かれた
場所は絶対に通れないというルールがあるんです。このルールがとっても効
果的。
呪文は、屋敷の壁に書かれているんですが、その位置がハイテクな仕掛けで
コロコロ変わるから、そのたびに形成が有利になったり不利になったりする。
その逆転現象がスリリングで、スッゴクおもしろいんです。
ただし、途中で呪文が書かれたガラスをはずして、エッサホイサとかついで、
盾のようにして幽霊から身を守るっていうのはマヌケだヨ〜〜〜！ (＾。^/)
幽霊たちも最新のＶＦＸを使って描かれているから、ハンパでない迫力です。
みんなそれぞれ伝説にもとづいて捕獲された幽霊なので、個性も強烈。ワタシャ、
顔に鉄格子（？）をつけたオバケが一番気色悪かったな。 （∋_∈）
それと、特別な眼鏡をかけないと、幽霊たちの姿が見えないという設定も効
果的で、楽しかったですね。
ただねぇ〜、不満なところもあります。なにしろ物語がおとなしすぎて、全部
先が読めちゃうんです。
たとえば「アーサーの妻が事故で焼死した」という前フリだけで、はーん、なる
ほどなぁ、と展開が見えちゃうし……。
幽霊のコワサなんかで、場面場面ではそれなりに楽しませてくれるんですが、
全体のストーリーは平凡であまりにも陳腐。
このネタって完全にＢ級ホラー映画ネタでしょ？ それだったら、もっとハチャメチャ
にしちゃって、幽霊同士が殺し合っちゃうとか、アーサー自身が実はすべての黒幕
だったとか、予想もつかない意外な展開にしてくれたほうがよかったのにぃ〜！
なんかミョーにハリウッドの王道って感じで、おとなしいんですよね。全体に。
と思ったら、プロデューサーは『マトリックス』のジョエル・シルバーと『バック・トゥ・
ザ・フューチャー』のロバート・ゼメキス。彼らが設立したホラー専門の製作会社
の第二作なんですと。だから、ハリウッドらしいおとなしさがつきまとうのかなぁ〜。
（´ヘ｀;）
まあ、それでも最新のテクノロジーを使って、それなりにコワいホラー映画に仕上げ
ています。
ドラマのつまらなさに目をつぶれば、まあまあ楽しめるんじゃないでしょうか。
《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆
（作品自体の質は低いけど、ホラー映画の好きな方なら、それなりに楽しめるの
では？ それにしても、『アマデウス』のサリエリ役Ｆ・マーレイ・エイブラハムがこ
んなとこに出てるなんて……。）
＜ぽち＞
＜鑑賞日時＞２００２年８月３０日（金）渋谷東急３ 午後８時より。
配給会社主催ギミック前夜祭にて。
（お祓い、座談会（つのだじろう・嘉門洋子）つき）