９デイズ(BAD COMPANY)

（2002年　アメリカ）（上映時間１時間57分）
監督：ジョエル・シュマッカー
出演：アンソニー・ホプキンス、クリス・ロック、ピーター・ストーメア、ガ
ブリエル・マクト、ガルセル・ビュヴァイス＝ナイロン、ケリー・ワシントン
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＜ストーリー＞
チェコでオトリ捜査中のＣＩＡエージェントが殺害される。作戦チームのリー
ダーのオークス（アンソニー・ホプキンス）は、死んだエージェントの双子の
兄弟ジェイク（クリス・ロック）を代役に仕立て、核兵器の密売現場に潜入さ
せるが……。

＜レビュー＞
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アクションするＡ・ホプキンス！　でも、ごくフツーのスパイ映画でした
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あのアンソニー・ホプキンスがアクションしちゃってます！　Ｗ（゜Ｏ゜）Ｗ
銃をぶっ放し、走り回り、カーアクションまでご披露。
いやぁ〜、その役者魂には大拍手です。　(^-^)//""パチパチ

彼が演じるのはＣＩＡのベテラン捜査官オークス。チェコで小型核爆弾の取引
を捜査中に、オトリ役の仲間のＣＩＡ捜査官を殺される。だが、取引は継続中
。なんとしても代役が必要になる。
そこで白羽の矢を立てたのが殺された捜査官の双子の兄弟ジェイク。まったく
ドシロウトの彼を急増のスパイに仕立てて、敵地に乗り込んでいくオークスだ
ったが……。

物語的におもしろいのは、殺された捜査官とジェイクが、生まれて間もなく離
れ離れになり、しかも性格も境遇も正反対という設定。かたや超エリート捜査
官だったのに、ジェイクときたら落ちこぼれのダフ屋兼賭けチェス屋。そんな
２人のギャップからいろんな楽しい場面が生まれてきます。

そのジェイクを教育するのがベテラン捜査官オークス。若いジェイクを手玉に
とって、容赦なく訓練します。彼の前では、ジェイクなんてまるで子供。いく
ら逆らっても手も足も出ない。　(*^。^*)

こうして貫録のアンソニー・ホプキンスに対して、クリス・ロックがへらず口
を叩き、大暴走するというのが、この映画の笑いのツボです。
対照的な２人の珍コンビは、その後、チェコに渡って捜査を再開してからも、
かなりいい味を出しています。ヘタな漫才コンビよりおもしろいゾ！
カンペキなキャスティングの勝利ですねぇ〜。これは。

さて、こんなふうにけっこう楽しませてくれる映画なんですが、全体を通して
みると、残念ながら「スッゴイ映画だッ！」というところまでは行きません。
ごくフツーのスパイ映画って感じ。
このテの映画の定石はキチンと押さえているけれど、その分、ビックリするよ
うなところもあんまりないんですよねぇ。

ジェイクの瞳でしか認証できないパソコンとか、いろんな小ネタも使っている
んですが、その割にはスリリングさはイマイチ。
核爆弾なんてアブナイものを扱っているのに、「どうなるの？　どうなるの？
」というハラハラ感はちょっと弱い。

しかも、笑いに走るあまり、ジェイクやオークスの心の動きはほとんど描かれ
ません。フツーの役者ならともかく、せっかくアンソニー・ホプキンスを使っ
ているんだから、そのあたりももう少し出して欲しかったなぁ〜。
結局、ありがちなサスペンス映画のワクの中にとどまっちゃっていますね。　
(´ヘ｀;)

ただし、それは同時に安心して楽しめるということでもあるんですけどね。
深いこと考えずに気軽に楽しめるし、最後まで飽きることもありません。娯楽
映画としてはソコソコの水準を確実にキープしています。

何しろ監督はジョエル・シュマッカーでしょ。この人、うまいんだ。こういう
娯楽映画が。『依頼人』とか『フォーリング・ダウン』とか『評決のとき』と
かサ。
今回も手堅い演出です。ムダな場面をカットした、リズミカルな展開も小気味
良い（ラップ・ミュージックも効果的）。

観終わって何かが残るわけではないし、とりたてて素晴らしい映画というわけ
ではありません。その代わり２時間キチッと楽しませてくれるので、時間つぶ
し程度には十分な映画だと思いますヨ。
サー・アンソニーのアクションを拝めるチャンスなんて、そうそうあるもんじ
ゃないしね。　(^_-)-☆

《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆
（ぜひ観なさい！　な〜んて映画ではありません。それでも、それなりには楽
しませてくれる。おヒマでしたらどうぞ。）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2002年10月24日（木）池袋東急にて。午後４時20分の回。

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