ブルース・オールマイティ(BRUCE ALMIGHTY)


(2003年 アメリカ)(上映時間1時間41分)
監督:トム・シャドヤック
出演:ジム・キャリー、モーガン・フリーマン、ジェニファー・アニストン、
フィリップ・ベイカー・ホール
*日劇PLEXほかにて全国公開
ホームページ http://www.uipjapan.com/brucealmighty/index.htm
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<ストーリー>
ニューヨーク州のローカル・テレビ局のリポーター、ブルース(ジム・キャリ
ー)は、街角で話題を拾う毎日。だが、人気ニュース番組のメイン・キャスタ
ーが引退することになり、彼にもチャンスがめぐってくる。しかし、指名され
たのはライバルのイヴァン。ショックから生放送で失敗し、クビになったブル
ースは、天にいる神様に向かって悪態をつく。すると、驚いたことに神様が現
れて、「神のパワーを与えるから、自分の代わりに職務を果たしてくれ」と言
うのだった……。

<レビュー>
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笑いはソコソコだが、感動のドラマとはいかず……
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最近はシリアスな役が多かったジム・キャリー。今回は久々のコメディという
ことで、眠っていたお笑いパワーが大爆発という感じ。 (^o^)/
ただし、この映画、『マスク』のようなオバカ映画ではなく、ハートウォーミ
ングなヒューマンドラマの側面が強い。その笑いとドラマのブレンド具合が、
この映画のキモなのだが……。 (~ヘ~;)

自分勝手で成り上がることしか考えていない主人公が、自分の思い通りにいか
ないことに対して神に悪態をつく。すると神が登場して「それなら自分でやっ
てみろ」とばかりに全能のパワーを授ける。
身勝手な主人公は、そのパワーを自分のために使い、願いどおりに出世を果た
すものの……というのがストーリー。

笑いの面ではさすがにジム・キャリー。間違いなく笑えます。得意の顔面ギャ
グやクリント・イーストウッドのモノマネ芸などを駆使し、有無を言わさず観
客を笑いの渦に引き込んでいく。まさにコメディアンとしての本領発揮です。

特に全能のパワーを得てからの行動には大爆笑。スープを紅海に見立ててモー
ゼの『十戒』を再現するシーンなんて、オバカすぎて笑わずにはいられませぬ。
口からイナゴを吹き出したりする悪ふざけシーンも満載で、いやぁ〜、楽し
い、楽しい。 (^0^)

さて、それじゃ、ドラマはどうなんだ?
ま、それなりにソツなくまとめてはいます。自分のことしか考えていなかった
主人公が、神のパワーを持ったことから今までの自分を反省し、周囲の人々を
気遣っていくというヒューマンなドラマに、ジェニファー・アニストン演じる
恋人との関係も絡んで、まずまずよくまとめられている。

でもねぇ、それがドドーンとくる感動に結びつくかといえば、それはまったく
ありませんでした。話があまりにも定番すぎて心が動かないんだよね。特に後
半なんて、あまりにもありがちな展開でシラケちゃう。
主人公のキャラも笑えるけれど魅力が薄くて感情移入できないし。だって、あ
れじゃ、ただのワガママな悪ガキじゃん!
なので、せいぜいほのぼのする程度で、感動までははるか〜〜〜〜〜〜〜〜に
遠い、てな感じです。 (´ヘ`;)

やっぱりこの映画の最大の魅力は、ジム・キャリーのはじけた演技を中心とし
た笑いでしょう。コメディアン魂が炸裂した演技は大いに見応えアリ。神様を
演じるモーガン・フリーマンの人を食った演技もいい味を出しています。
しかし、それに比べてヒューマンドラマのほうはかなり薄味。意外性はまった
くないし、感動にも至らない。

逆に言えば、ソコソコ安心して楽しめる映画ではあるんですけどね。あまり深
いことを考えずに、ジム・キャリーの生み出す笑いを楽しめば、怒って映画館
を出るようなことはないはず。そういう軽〜い気持で観に行く映画です。くれ
ぐれもドラマには期待しないでちょうだいね。 (^_-)-☆

《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆(+1/2★)【ちょっとだけオススメ。おヒマでしたらどうぞ】
(ジム・キャリーの笑いを楽しむ映画。ドラマに期待しなければ、料金分ぐら
いは楽しめるかも。)
                           <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2004年1月5日(月)シネマサンシャインにて。午後1時40分の回。


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