クリスマス・キャロル (A CHRISTMAS CAROL)
(1984年 イギリス・アメリカ)
監督：クライヴ・ドナー
出演：ジョージ・Ｃ・スコット、スザンナ・ヨーク、デヴィッド・ワーナー、
ナイジェル・ダヴェンポート
＜ストーリー＞
チャールズ・ディケンズの小説を映画化。クリスマス・イブの夜に、意地悪で
強欲な老人スクルージのもとに、死んだ共同経営者マーレーの幽霊が現れる。
マーレーはスクルージに、過去、現在、未来の幽霊を紹介。それに導かれて自
分の姿を思い知った彼は……。
＜コメント＞
なにせ原作が有名なだけに、様々な形で映画化されています。
これは正統派のドラマ。悪人がコワい体験をしたことによって善人に生まれ変
わる、という典型的な「ご教訓ドラマ」です。
他人への思いやりや家族愛の大切さを思い知らされますが、主演のジョージ・
Ｃ・スコットの演技もあって、そんなに押しつけっぽい感じはしません。
ただ、最後の善人への変身ぶりは、「いくらなんでも急に変わりすぎダヨ！」
と突っ込みを入れたくなります。
崩壊しそうな家庭のクリスマスにいいかもしれませんね。
息子や娘が、「ダッせぇー！」「ウザい！」なんて言って、もっと反抗的にな
るかもしれませんが……。
その他に、ディケンズの「クリスマス・キャロル」の映画化としては、
・1970年にイギリスで作られたミュージカル仕立ての『クリスマス・キャロル
』(SCROOGE)
・1988年に製作総指揮シドニー・ポラック、監督リチャード・ドナー、主演ビ
ル・マーレイというメンツで製作されたＳＦＸを駆使した現代版コメディ『３
人のゴースト』(SCROOGED)
・1992年に、セサミストリートなどで知られるマペットを使い製作された『ク
リスマス・キャロル』(THE MUPPET CHRISTMAS
CAROL)
などがあります。
ちなみに、このマペット版の監督のブライアン・ヘンソンは、マペットの生み
の親ジム・ヘンソンの息子。そして、かつてＮＨＫ教育テレビで放映された隠
れた名作『恐竜家族』の製作総指揮に当たっています。
思えば、あれは強烈なコメディでした。人間同様の文明社会を築いていた恐竜
たちが巻き起こすドタバタ劇。シッカリ者でコワいママ、頼りないパパなど、
まるで人間のようなキャラクターの恐竜家族がとてもユニークでした。
なんかモノスゴイお金をかけていたというウワサで、恐竜の着ぐるみも実に良
くできていました。日本語の吹き替えのキャスティングがこれまたピッタリ。
子供番組のワクを完全に越えてましたね。
あれ？ 話がクリスマスからそれちゃった……。 ＜ぽち＞