ディック&ジェーン 復讐は最高!(FUN WITH DICK AND JANE)
(2005年 アメリカ)(上映時間1時間30分) 監督:ディーン・パリゾット 出演:ジム・キャリー、ティア・レオーニ、アレック・ボールドウィン、リチ ャード・ジェンキンス *渋谷東急ほかにて全国公開 ホームページ http://www.sonypictures.jp/movies/funwithdickandjane/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ <ストーリー> グローバダイン社の部長に昇進し、大喜びのディック(ジム・キャリー)。だ が、就任と同時に会社は倒産し、失業してしまう。妻のジェーン(ティア・レ オーニ)はすでに仕事を辞めており、自身の再就職もままならず、やがて蓄え も底をついた。困ったディックはついに、強盗を決行しようとするのだが……。 <レビュー> 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ジム・キャリーはやっぱりコメディ! 失業者の復讐劇を描いた痛快コメディ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 最近はシリアスな役も多いジム・キャリーですが、やっぱりコメディが最高。 それも『マスク』のような大げさな笑いだけでなく、細かな言動で笑わせる演 技が光ります。 昇進に喜んだのもつかの間、それは社長の策略で、すぐに会社は倒産。新しい 仕事も決まらずどんどん生活苦になり、ついに銀行強盗に。そして……。 という実にわかりやすい展開のこの物語でも、彼のコメディセンスが余すとこ ろなく発揮されています。 前半は抑えめですが、強盗を決意する前後から徐々にパワーアップ。国境線で の決死の帰還劇だの、強盗先での被害者とのやりとりだの、無条件に笑える楽 しいシーンの連続。ギャグ満載でテンポもバツグンです。 しかも、彼だけでなく、妻役のティア・レオーニもなかなかの芸達者。二人で ワケのわからん扮装で強盗をするところは、爆笑モノ。とにかく笑うしかない おバカ夫婦です。 \(^▽^)/ そして、クライマックスはけっこう凝った復讐劇。おバカ夫婦と、アレック・ ボールドウィン扮する元社長との対決はスリリングで、見応えがあります。そ して、その結末もとっても痛快なもの。後味はとっても爽やかぁ〜〜。 欲を言えば、もう少し風刺が効いていてもよかったかなという感じ。計画倒産 で私腹を肥やす経営者とか、失業者の生活苦とか、貧富の格差とか、アメリカ 経済の病巣みたいなネタがチラチラ出てきて、それなりに皮肉ってはいるけれ ど、もっと強烈に風刺しちゃってもよかったのでは? そういうことって、最近の日本でもありえることだからねぇ〜。サラリーマン の人とかは他人事じゃない気分かもしれません。 でも、まあ、そんなことを考えずに、ただボーッと見ているだけでも楽しめる 映画です。ジム・キャリーの芸達者ぶりでモトはとれるはず。 ちなみに、この映画は、1977年の『おかしな泥棒ディック&ジェーン』をジ ム・キャリー自らの製作でリメイクしたもの。 こんなに波乱の連続なら、失業者生活も悪くないかも。退屈な日常に飽き飽き している人は、失業者になってみる? てのは冗談ですので、もちろん……。 (⌒−⌒) 《ぽちのオススメ度》 ★★★☆☆ (ジム・キャリーのおもしろさが十分に発揮されたコメディ。そんなにアクも 強くないから、誰でも楽しめそう。) <ぽち> 〔鑑賞データ〕 2005年12月29日(木)テアトル池袋にて。午後3時30分の回 |