永遠のアフリカ(I DREAMED OF AFRICA)


(2000年 アメリカ)(上映時間1時間54分)
監督:ヒュー・ハドソン
出演:キム・ベイシンガー、ヴァンサン・ペレーズ、エヴァ・マリー・セイント
*ソニー・ピクチャーズよりVIDEOレンタル中(DVD同時発売)

<ストーリー>
悲惨な自動車事故にあい、どうにか一命をとりとめたクーキー(キム・ベイシ
ンガー)は、事故をきっかけに結ばれたパウロと一人息子エマとともに、憧れ
の地アフリカに旅立つ。だが、そこで待ち受けていたのは、大自然の中で生き
る過酷な厳しさだった。次々に襲い来る困難に直面した一家は……。

<レビュー>
アフリカに魅せられたイタリア人一家がたどる、愛と哀しみの物語!
というわけで、これ、実話だそうです。
それを『炎のランナー』のヒュー・ハドソン監督が、手堅く、手堅く、ひたす
ら手堅〜くまとめています。ゴツン!!(堅すぎてビクともしない……)
で、あんまり手堅すぎてサ、おもしろみに欠けちゃうくらいなんだよねぇ〜。
それが最大の欠点。

しかし、ホントに実話なのか!? (・_・")?
ダンナの留守中にライオンが襲ってくるわ、ダンナはバッファローに襲われる
わ、嵐で牧場がメチャクチャになるわ……。
これから観る人もいると思うので、これ以上は言わないけれど、とにかくドト
ーのように苦難が押し寄せるんですヨ。

こんなに苦労を重ねたら、普通は国に帰っちゃうでしょう。
だが、クーキーはそれでもアフリカで頑張り続けるのだ。
いったい何が彼女をそうさせる?
うーん、よくわからん。 (・・?)

ま、とにかく、「一家に訪れる大波乱の連続に、素直に泣いたり、感動したり
してもらおう」っていうのが、この映画の製作意図でしょう。

そういう意味では、まずまずの映画。
余計なヒネリ技を使ったりせずに、ひたすら実話の魅力を伝えようとしている
。テンポがいいし、実話モノにありがちな押し付けっぽいところも、あんまり
感じられない。

ただ、何年にも渡る出来事を強引に押し込んでるから、どうしても駆け足にな
ってる部分があるんだよね。
それに反則もある。過去の秘密らしきものに触れておいて、最後までその種明
かしをしないんだもん。まさか、「原作を読んで自分で調べやがれ〜!」って
ことじゃないでしょう? 途中で忘れちゃったの?

うーん、映画を観てるっていうよりも、テレビの「知ってるつもり!?」でも
観てる感じがしちゃいました。
だって、「ははぁ、そうですか。なるほどねぇ」って、ただ納得するしかない
んだもん。なんたって実話だからさぁ……。

そういう愛と感動の物語に素直に共感できる方は、ぜひビデオ屋さんで借りて
ください。

あ、それとアフリカ好きの人にもたまらんだろうなぁ〜。
アフリカの大自然がいっぱい詰まってるからねぇ。ホントに素晴らしい光景で
す。そこに流れるモーリス・ジャールの音楽もいい!!

もちろん、キム・ベイシンガーのファンは要チェックよぉ〜。
次々に苦難を乗り越えていく彼女のたくましい演技は、見応えタップリですか
ら。

《ぽちのオススメ度》
★★+1/2★
(実話モノブームの中で劇場公開されなかったのは、やっぱり地味だからかな
〜?)
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