ファンタスティック・フォー／超能力ユニット(FANTASTIC FOUR)
| （2005年 アメリカ）（上映時間１時間47分） 監督：ティム・ストーリー 出演：ヨアン・グリフィズ、マイケル・チクリス、ジェシカ・アルバ、クリ ス・エヴァンス、ジュリアン・マクマホン ＊ 日劇3ほかにて全国公開 ホームページ http://www.f4movie.jp/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ＜ストーリー＞ 科学者のリード・リチャーズ（ヨアン・グリフィス）と、女性科学者のスー・ ストーム（ジェシカ・アルバ）、スーの弟のジョニー（クリス・エヴァンス）、 リードの親友ベン・グリム（マイケル・チクリス）の４人は、実業家ビクター （ジュリアン・マクマホン）の援助を受けてある実験を行う。だが、その最中 に彼らは宇宙嵐を浴びてしまう。４人のDNAは突然変異を起こし、それぞれ超人 的な力を授かってしまうのだが……。 ＜レビュー＞ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 意外とジミなアメコミ映画。魅力は４人のキャラ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 アメリカでは古典的な人気アメコミの映画化だそうです。アメコミに無知なボ クにはよくわからんのですが、映画館に並んでいた若者が「あのキャラがどー してこーして」と話しているところを見ると、日本でもそれなりに知名度があ るのかもしれません。 観る前は、全編正義ＶＳ悪のバトルなのかと思っていたんですが、全然違いま した。 オープニングからまもなく、ド派手なシーンが登場するのですが、これはバト ルではなくトラブル。科学者のリード・リチャーズと、女性科学者のスー・ス トーム、スーの弟ジョニー、リードの親友ベン・グリムの４人が、人類の進化 の謎を解くための実験中に強烈な宇宙嵐を浴びてしまい、それによって超能力 を獲得してしまうのでした。 （￣□￣；）！！ てことで、この一件のあと、しばらくはリチャーズたちが、「自分たちはどう してこうなったんだ？ どうやったら元に戻れるんだ？」と研究する展開が 延々と続きます。 もちろん、ただ研究シーンを出してもつまらんわけで、リードとスー（実は元 カノ）の愛の話、突然変身して悩むベンの苦悩、実験を援助した実業家ビク ターがもまた宇宙嵐を浴びていて、とんでもない方向に走っていく姿などが描 かれます。 考えてみたら、アメコミってこういう屈折したネタが多いのが特徴。ハデな シーンばっかりじゃなくて、こういうところもキチンと描いたのは、アメコミ ファンを自称するティム・ストーリー監督（『TAXI NY』）ならではかもネ。 まあ、話のベースはジミだけど、けっこう楽しく観られます。 なんたって、４人のキャラが傑作ですから。ゴム男に、透明女に、火男に、岩 男。なんて書くと身もフタもないですけど、とにかく４人とも強烈な個性。そ して、どことなくみんなユーモラス。中でも岩男ときたら変身しっぱなしで元 に戻んないんだから……。 (＾○＾) 雪山でのアクション、空中ダイブなど、ＣＧを駆使したアクションシーンも楽 しいです。透明女のスーが服を脱いで姿を隠したと思った途端、透明の効力が 切れてアラララ、うーん、エッチ！！ なんて小ネタで笑わせるあたりもなか なか楽しい。 そして、後半はお待ちかねの正義ＶＳ悪のガチンコバトル。４人の超能力パ ワーがフル回転で、敵も魅力的だから、けっこう迫力があって楽しいです。 ４人を演じるのは、『キング・アーサー』のヨアン・グリフィス、TVドラマ 「ダーク・エンジェル」のジェシカ・アルバ、『セルラー』のクリス・エヴァ ンス、TV「ザ・シールド」のマイケル・チクリス。みんな、いい味を出してい ます。 全体にジミな感じはぬぐえないものの、観客を楽しませる工夫はそれなりに施 しているし、アメコミのエッセンスはキッチリ入れ込んでいるので、そんなに 悪い映画じゃありません。アメコミや冒険アクションものが好きな方にはオス スメかも。 ちなみに、敵役の仮面ってなんだかダース・ベイダーっぽいんですけど……。 《ぽちのオススメ度》 ★★☆☆☆（＋1／2★） （キャラクターの楽しさを生かして、まあまあそれなりによくできたアメコミ 映画。） ＜ぽち＞ 〔鑑賞データ〕 2005年９月25日（日）池袋シネマサンシャインにて。午後２時20分の回 |