ギャラクシー・クエスト （GALAXY QUEST）
（1999年 アメリカ）（上映時間１時間42分）
監督：ディーン・パリソット
出演：ティム・アレン、シガニー・ウィーバー、アラン・リックマン、トニー
・シャローブ、サム・ロックウェル、ダリル・ミッチェル、エンリコ・コラントーニ
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＜ストーリー＞
放映打ち切りから約20年を経た今も、熱狂的なファンを持つＴＶシリーズ『ギ
ャラクシー・クエスト』。コンベンション会場では、かつての出演者たちがサ
イン会を行っていた。そこに、黒いコスチュームに身を包んだ４人組が近づい
てきて、タガート艦長役のジェイソン・ネズミスに「ネビュラ星雲から来たサ
ーミアンだ」と自己紹介する。ただのファンだと思い適当にあしらうネズミズ。
だが、なんと彼らは本当の宇宙人だったのだ……。
＜レビュー＞
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おバカさの中に、かすかな哀愁が漂うＢ級映画
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いやぁ〜、おバカです。とんでもないＢ級映画です。くだらなさすぎます。
「ふざけるんじゃねえよ！」と文句の一つも言いたいところですが、ここまで
徹底的にやってくれたら許しちゃうもんネッ！ (＾0＾)
かつての人気番組『ギャラクシー・クエスト』（って、モロ『スター・トレッ
ク』のパロディじゃん）。とっくに番組は終わっているのに、今も熱狂的なフ
ァンを持ち各地でイベントが開かれている。
この日も、コンベンション会場にはたくさんのファンが集合。所在が不明だっ
た"幻の第92話"が上映されていた。
ゲストに招かれていたのはかつての出演者たち。気乗りしない者もいて、チー
ムワークは最悪だったがとりあえずファンに顔見世をし、サイン会を行う。
そこにやってきたのが、黒いコスチュームに身を包んだ４人組。ネビュラ星雲
から来た"サーミアン"だと挨拶するが、もちろん艦長役のネズミズは信用しな
い。
だが、翌朝、ネズミズの自宅に再び彼らはやってきて、ファクトリ星のサリス
に襲われ、和平交渉が決裂したままなので力になって欲しいと訴える。そして、
ネズミズを宇宙に連れ出してしまったのだ……。 W(ﾟoﾟ)Ｗ
てな感じで、ＳＦドラマの出演者たちがホンモノの宇宙人と出会って、そのま
まの設定で宇宙で活躍してしまうという物語。最初から話はミエミエなんです
が、これが意外と痛快なんですよねぇ〜。 (*^。^*)
宇宙人たちは、ドラマを「歴史ドキュメンタリー」だと誤解。そのまんまの宇
宙船をつくっちゃったんです。
だから、役者たちは、昔のドラマのことを思い出しながら宇宙船を操作したり、
敵と戦ったりするワケ。「第32話ではこうだったっけ」なんてね。それがと
ってもおバカで楽しいんだなぁ〜。ギャハハ。笑った、笑った。 (＾0＾)
登場する役者たちが「いかにも」って感じなのもいいですよね。
今も自分が人気者だと信じ込んでいるタガート艦長役のネズミズ。リチャード
３世を演じた過去の栄光を捨てきれないドクター・ラザルス役のアレックス・
ディーン。インタビューといえばバストサイズのことだけとひがむマディソン
少佐役のグエン・デマルコなどなど……。こういう役者サンってホントにいそ
うじゃない？ 誰とは言わないけどサ。
なんか哀愁が漂っちゃいますよねぇ〜。芸能界ってキビシイっ！ (><)
そういう屈折した人たちが、ときにはケンカしたりしながら、最後は一致団結
して敵を倒そうと張り切る。それは、今はヨレヨレになったヒーローやヒロイ
ンが、かつての栄光を取り戻すための戦いでもあるのです。
宇宙人や敵のバケモノもナイスなキャラをしています。
乗組員たちを襲う岩石の怪物なんて子供だましにもほどがあるんだけど、ああ
まで堂々とやられちゃったらもう笑うしかないもん。
クライマックスで、以前は軽蔑していた番組オタクの力を借りてピンチを切り
抜ける、な〜んて展開も、なかなか気がきいてます。「オメガ13」なる重要ア
イテムの使い方もうまい！ (*^。^*)
おバカ映画は、製作者も出演者も恥なんか捨てて、徹底的に楽しんでくれなき
ゃつまんないもの。その点、この映画はサイコーです。
特に、シガニー・ウィーバーやアラン・リックマンといった実力派俳優が、大
マジメでバカをやっているのが楽しい。
何しろこんな話なので、いい加減だったり、ご都合主義のところもゾロゾロ。
だけど、それを吹き飛ばすオマヌケぶりがいい。細かいことは気にしないで楽
しんじゃいましょうね。
さあ、みんなで一緒に叫ぼう。「ネバー・ギブアップ！ ネバー・サレンダー！」。
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆（+1／2★）
（しかし、まあこんなおバカ映画を天下のドリームワークスがつくるとは。ス
ピルバーグもなかなかやるわい。）
＜ぽち＞
＊ビデオ鑑賞