ハイドアンドシーク 暗闇のかくれんぼ
(HIDE AND SEEK)
| (2005年 アメリカ)(上映時間1時間42分) 監督：ジョン・ポルソン 出演：ロバート・デ・ニーロ、ダコタ・ファニング、ファムケ・ヤンセン、エ リザベス・シュー、エイミー・アーヴィング、ディラン・ベイカー *スバル座ほかにて全国公開 ホームページ http://www.foxjapan.com/movies/hideandseek/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ <ストーリー> 心理学者のデビッド（ロバート・デ・ニーロ）の妻アリソン（エイミー・アー ヴィング）は、ある日浴槽で自殺してしまう。手首を切り、血まみれになった 母の姿を見た娘のエミリー（ダコタ・ファニング）は、大きなショックを受け る。デビッドは娘の心の傷を癒そうと、ニューヨーク郊外に転居して新しい暮 らしを始める。だが、エイミーは父親に心を開かず、自分にしか見えない友達 「チャーリー」と遊ぶようになるのだった……。 <レビュー> 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 意外性のない二流のスリラー。でも、デ・ニーロとダコタちゃんは見もの 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 あたし、エミリー、9歳。 (^-^*)/ ママはあたしのこと世界で一番愛してるって言ってくれるの。 でも、そのママがある日、バスタブで自殺しちゃったの。ショック!!! 心理学者のパパは、あたしの心の傷を癒そうと、郊外に引っ越すんだけど、そ こであたしにはお友達ができたのヨ。名前はチャーリー。あたしとチャーリー は、いつもかくれんぼして遊んでいるの。もういいかい。まぁだだよ〜〜。 でも、パパは「チャーリーなんていない」って言うの。どうしてパパには見え ないの? ねぇ、どうして? 次々に大物との共演を果たすキャワイィ〜女の子ダコタ・ファニングちゃん。 今回は超大物ロバート・デ・ニーロとの共演。しかも、心理スリラー映画です ぜ。ダンナ。 でも、はっきり言って二流のスリラーです。 (｀ε´) 設定自体はなかなかおもしろい。 母の自殺にショックを受けた少女が、別人格をつくり出して、そこに逃避する。 でも、なんだかヘン。え? え? もしかして、それって実在の人物なの????? という少女の心の傷と、ナゾの人物をリンクさせたストーリーがキラリと光っ てます。 でも、その割りにコワさが足りなくないかい? 散発的に、コワイのはコワイのだが、それがズズーッと高まっていくことがな いのだ。 少女の心の傷と実際に起こる不思議な出来事との噛み合わせが悪くて、どっち の描き方も中途半端な感じがするんだよなぁ〜。エミリーの心の内なんて、ち ゃんと描けてないもんね。テンポもイマイチ悪いしさぁ。 いっそのこと、もっと登場人物をワケのわからんヤツばかりにして、「みんな 怪しくて混乱してしまいまするぅ〜〜〜〜〜」てな状況にしちゃったほうがよ かったのでは? あるいは、心象風景を映像に落とし込んだりして、もっともっと少女の内面を しっかり描くとか。 ホラーに徹しまくるテもありますね。ゾクゾクするようなシーンを連発させて。 ついでに友達の名前も「チャーリー」じゃなくて、悪魔の人形「チャッキー」 にしちゃいましょうか(て、『チャイルド・プレイ』じゃないっつうの!) しかし、後半は挽回。ググーンと盛り上がって、それなりにおもしろくなりま した。タタミかけるようにテンポアップして、戦慄の爆弾が破裂。 (￣ー￣)ノ ポイッ ●~* なにしろ、真相がオドロオドロしいのヨ。 途中まで、「なんで、こんな役をデ・ニーロにやらせるんだ？」と思っていた のだが、そのワケがようやくわかりました。ありゃ、デ・ニーロじゃなきゃで きない演技ですね。 それでもボクはあの真相が読めちゃいました。みなさんも、たぶん途中で読め ちゃうんじゃないでしょうか。あれはミエミエだよねぇ〜。意外性ゼロだもん。 でも、演出がウマイから、わかっていてもハラハラさせられる展開なのは確か。 若い監督さんのようですが、全体を包む怪しい雰囲気といい、ソコソコの手腕 の持ち主です。 ただなぁ、あの結末から考えるに、途中までのエミリーの言動っておかしくな いかい？ 森に行った時の体験とかさ、パパにチャーリーのことを話す内容とかさ。いく ら心に傷を負っているとはいえ、不自然じゃありませんこと？ それとも、最初はホントに別人格としてチャーリーをつくり出したけど、それ がそのうちに……てことなの？ うーむ、よくわからん。やっぱり彼女の心の 内が描写不足。 と、アレコレとイチャモンをつけてまいりましたが、二流のスリラーとはいえ 見どころはあります。 なんといっても、デ・ニーロとダコタちゃんの演技は必見。ネタバレになるの で詳しくは言えないけれど、デ・ニーロの演技はさすがだし、ダコタちゃんも 相変わらずカワイイので、そのあたりは観る価値アリです。 さて、ショーン・ペン、シャーリーズ・セロン、デンゼル・ワシントン、デ・ ニーロときて、次は『宇宙戦争』でトム・クルーズと共演。ダコタちゃんった ら、まさに大物子役ねぇ〜。でも、ちゃんと勉強もしてね。 (o^∇^o)ノ 《ぽちのオススメ度》 ★★☆☆☆ （たいした映画じゃないけど、細かなことを考えずに観れば、それなりに楽し めるんじゃないでしょうか。ヒマつぶし程度にはいいかもヨ。） ＜ぽち＞ 〔鑑賞データ〕 2005年４月27日（水）池袋シネマサンシャインにて。午後１時20分の回。 |