ホステージ(HOSTAGE)
| （2005年 アメリカ）（上映時間１時間53分） 監督：フローラン＝エミリオ・シリ 出演：ブルース・ウィリス、ケヴィン・ポラック、ジミー・ベネット、ジョナ サン・タッカー、ミシェル・ホーン、ルーマー・ウィリス ＊ 丸の内ルーブルほか松竹・東急系にて全国公開 ホームページ http://www.hostage.jp/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ＜ストーリー＞ ロサンゼルス郊外の屋敷に、３人の若者が人質を取って立てこもる。かつて交 渉人として活躍した地元警察署の署長、ジェフ・タリー（ブルース・ウィリ ス）が駆けつけるものの、防犯システムを完備した屋敷は堅固。ところが、こ の屋敷の主が、ある犯罪組織に関わっていたことから事態は意外な方向に進み 出して……。 ＜レビュー＞ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 やり過ぎも、ここまで徹底してしまえば気持ちが良い 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 やり過ぎだヨ！ この映画。 (￣‥￣)=3 かつて交渉人として活躍しながら、人質救出に失敗した過去を持ち、今はロー カル警察の署長をしている主人公タリーが人質事件に直面し、もう二度とやる ことはないと思っていた交渉人の役を果たすことになる……。 それだけで十分におもしろいのに、その家が万全の防犯システムを敷いていて、 警察も容易に潜入できないのです。 おまけに、そこにジョディ・フォスター主演『パニック・ルーム』のような要 素を持ち込むという仕掛け。 つまり、人質事件の舞台になった家が、迷路のようになっていて、そこに人質 の子供が入り込んで犯人と渡り合うワケ。 いやいや、それだけではないのです。 (( (￣ ￣*)(*￣ ￣) )) その家の主人はある犯罪組織に関係していて、その組織からタリーが脅迫され て……というネタまで登場。 こうして、あれやこれやと、いろんなことを仕掛けてまったく先の読めない展 開に持ち込みます。ラストまで何が起きて、どこへ進むのかちっともわからん 状態。おかげで、ハンパでないスリルが生み出されているのです。 銃バリバリをはじめ、さまざまなアクションシーンもタップリ。 クライマックスでは警察署長タリーと立てこもり犯、そして犯罪組織の三つ巴 の戦いで、とんでもないことになっちゃいます。 よく観るとけっこう都合の良いところもあるし、逆にていねいすぎて、まどろ っこしいところもあります。人間ドラマ的にも描写不足が多くて、署長がなん で妻子とモメてるのかよくわからなかったりするし。 だけど、ここまでくればもう関係ないのです。あの手この手の仕掛けの連続で、 ジリジリするようなスリルに満ちあふれているのですから。 ブルース・ウィリスのノリノリぶりが見事。ロバート・クレイスの原作小説に 惚れ込んで、自ら映画化権を買ったというだけに気合が入っています。髪フサ フサ、ヒゲぼうぼうのオープニングから一転してスキンヘッドに大変身。次々 に災難にあうあたりは、『ダイ・ハード』をほうふつさせるところもあり。 でもって、３人の犯人青年や人質の姉弟も、それぞれに存在感があります。特 に一番ワルい犯人役のベン・フォスターのキレ方は背筋ゾクゾクもの。 監督は、『スズメバチ』のフローラン＝エミリオ・シリ。これがハリウッド進 出第一作。 『スズメバチ』は、やたらに銃をバリバリぶっ放しまくる映画でしたが、何で も徹底するのが好きな人なのかもしれません。その「行き着くところまで行く ぞ！」精神が、好結果をもたらしたのがこの映画。 中途半端なやり過ぎは不快だけど、やり過ぎもここまでくれば気持ちがいいの だ！ （‐＾▽＾‐） 《ぽちのオススメ度》 ★★★☆☆ （まったく先の読めない展開で楽しませてくれるアクション満載のサスペンス。 あまり期待しないで観たら予想以上におもしろかった。ハラハラドキドキした い方にオススメ。） ＜ぽち＞ 〔鑑賞データ〕 2005年６月14日（火）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後５時15分の回。 |