アイ,ロボット(I.ROBOT)


(2004年 アメリカ)(上映時間1時間55分)
監督:アレックス・プロヤス
出演:ウィル・スミス、ブリジット・モイナハン、アラン・テュディック、ジ
ェームズ・クロムウェル、ブルース・グリーンウッド
*日劇1ほかにて全国公開
ホームページ http://www.foxjapan.com/movies/irobot/
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<ストーリー>
家庭用ロボットが普及し、日常生活にロボットが溶け込んだ2035年のある日、
殺人事件が起こる。殺されたのは、ロボット製造販売会社USR社のラニング博士
(ジェームズ・クロムウェル)。現場に向かった博士と旧知のスプーナー刑事
(ウィル・スミス)に対し、社の最高責任者ロバートソン(ブルース・グリーン
ウッド)は「自殺だ」と主張する。だが、「博士は自殺ではない」と信じるスプ
ーナーは、1体のロボットに注目する……。

<レビュー>
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けっして目新しい話ではないが、CGとアクションで平均点の映画に
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手塚治虫の「鉄腕アトム」にも影響を与えたという、SF界の巨匠アイザック・
アシモフの小説「われは、ロボット」をベースにしたSFアクション映画。
監督は『クロウ/飛翔伝説』などダークな映像が特徴のアレックス・プロヤス。

ロボットが家庭にまで当たり前に進出した時代、「ロボット三原則」が守られ。
彼らは絶対に人間に反逆しないはずだった。しかし……。
てな発想は50年近く前にはさぞ画期的だったことでしょう。でも、さすがに同
種のSFがたくさん登場した今となっては、そんなに珍しい話ではありません。
 (´ヘ`;)

それを補うのがハイパーなCGと迫力のアクション。ワンサカとテンコ盛りで
登場するCGロボットのしなやかな動きは、なかなかに見応えがあります。彼ら
のルックスもユニークで、身体は完全な機械だけれど顔は少し人間的で、特に目
はかなり人間っぽい。その目で、様々な感情を表現するのです。

そんな彼らと人間たちとのバトルもド迫力。わざわざ高い場所に仕掛けをして、
死のダイブを演出する高所恐怖症にはたまらんシーンなども見事、見事。手に汗
握るカーチェイスもさすがにハリウッド映画だわん。 (^-^)//""パチパチ

ストーリー的にも工夫があって、たとえば、ウィル・スミス演じる主人公には
過去のトラウマがあり、それによってロボット嫌いになってしまっている。
彼とともに真相を探る女性ロボット心理学者や、警察の上司といった人物設定
も、ありがちとはいえ、それなりによくできています。

殺人事件の真相についても、いったんは「コイツが犯人だ!」と思わせておい
て、実は意外な真犯人がいたという仕掛けを用意。こちらもそれなりに楽しめま
す。特に敵だと思っていたロボットが味方になってしまう展開は、ちょっとした
意外性アリ。 W(゜O゜)W

主演のウィル・スミスは貫録の演技ですが、脇役に渋いキャストを起用してい
るのも印象的。ロボット会社会長役のブルース・グリーンウッド、事件の鍵を握
るロボット科学者役のジェームズ・クロムウェルなど、映画ツウなら思わずうな
ってしまう配役です。

てことで、古典の名作とはいえ、いまどきビックリするような話でない原作に
新たな息吹を吹き込み、CG、アクションなどをデコレーションして、誰にでも
楽しめる映画に仕上げた作品。そのあたりはさすがハリウッド映画という感じ。
だからといって、同じようなストーリーを持つアニメ『イノセンス』のように、
深いテーマを追求しているワケでもなく、観終わって何かが残る映画というワケ
でもありませんけれど……。

娯楽としては、平均点をつけられる映画なので、楽しいデートや時間つぶしに
は、ピッタンコの映画ではないでしょうか。

ちなみに、ボクは、事件の黒幕が「人類の進歩には犠牲がつきものだ」とか
「自由を制限するのもしかたがない」などと発言するところで、どこぞの大統領
閣下を連想して笑ってしまいました。そんなこと考えたのはボクだけかしら? 
(・_・?)

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆【普通にオススメ。観ても損はナシ】
(ビックリするような設定でも、ストーリー展開でもないけれど、CGやアク
ションで誰でもそれなりに楽しめる映画になっています。ま、たぶん観ても損
はしません。得もしないけどね……。)
                           <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2004年9月29日(水)池袋シネマサンシャインにて。午後3時30分の回。


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