呪 怨 ２
（2003年 日本）（上映時間１時間32分）
監督・脚本：清水崇
出演：酒井法子、新山千春、堀江慶、市川由衣、葛山信吾、斉藤歩、結城しの
ぶ
＊テアトル新宿ほかにて全国公開
ホームページ http://www.juon2.jp/
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＜ストーリー＞
ホラー・クイーンと呼ばれる女優、原瀬京子（酒井法子）と婚約者は、深夜の
高速をドライブ中に怪奇現象に遭遇し、事故を起こしてしまう。それより少し
前、京子はタレントの三浦朋香（新山千春）がレポーターをつとめる「呪いの
家」にまつわる心霊特番にゲスト出演。だが、収録後、番組関係者に不可解な
出来事が次々に起きて……。
＜レビュー＞
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
オバケ屋敷代わりには十分なコワ〜イ映画
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
キャーッ！ 客席は若いコでいっぱいヨ。女子高生もたくさんヨ。のりぴー、
マンモスうれぴー！！！ (*^。^*)
（若い読者の方は、お父さん、お母さん、お兄さん、お姉さんに聞いてちょう
だい）
というわけで、祝・酒井法子映画初主演！！！
前作がかなりの話題を集め、ハリウッド・リメイク版の製作も決まった和製ホ
ラー映画の続編。「２」とはいっても、前作を観なかったボクのような者でも
楽しめるつくりになっています。
で、これがとにかくコワイ！ ひたすらコワイ！ マジでコワイよぉ〜〜〜〜
〜！ {{ (>_<) }}
何がコワイってあんた。そのものズバリの怪奇シーンの連続なんですから。
冒頭のドライブ中のカップルが猫をひき、運転席にとんでもないものが乗り込
んでくるシーンから、もう背筋ゾクゾクもの。
白塗りの母と子の幽霊（暗黒舞踏団か！？）をはじめ、いろんな気色悪いもの
が、コタツの中、天井、テレビモニターなど、ありとあらゆる場所から襲いか
かってきます。 (^^ゞ
カツラや古い写真、血ノリのついた日記帳など、細かなアイテムの使い方も効
果的。病院や呪いの家といった舞台設定も、ホラー映画の定番とはいえ恐怖感
を高めます。音の使い方も見事。アパートの壁をドンドン叩く音なんか、気味
悪いったらありゃしない。
全体を包む陰鬱なムードも、ますます恐怖を募らせます。このあたりの演出は
相当な力量ですね。
基本はそのものズバリの怪奇シーンをつないでいくわけで、いわばオバケ屋敷
的な見せ方。しかし、ひとつひとつのシーンのコワサがハンパでないから、そ
の恐怖感は並はずれたものがあります。まさに最新のハイパーなオバケ屋敷に
突入した感じ。
これでもか！ これでもか！ と襲ってくる恐怖シーンのパワーはすさまじい
ものがあるゾ。 (ノ゜ο゜)ノ
登場人物ごとにエピソードを切り張りして、時制をバラす構成もかなりおもし
ろい。前作もそうだったらしいんですが、これがミステリアスな雰囲気を醸し
出して、さらにコワさを煽っています。
ただし、個人的な趣味からいうと、かなり物足りないところがある。それはド
ラマ的な面からのコワサがほとんど描かれないこと。例えば主人公の背負った
背景や心の変化。そういうものを使ってドラマ性を高めれば、もっともっと心
理的な恐怖が描けたはず。
主人公が生まれながらに背負った暗い過去。隠れた秘密が少しずつ明らかにな
る。それが怪奇シーンとミックスされて、ジリジリと主人公を追い詰める。そ
して、それを見つめる観客をますます恐怖のどん底に突き落としていく。ギャ
〜〜〜！！ 助けてくれぇ〜〜〜〜！！ もう耐えられないよ〜〜〜！！
な〜んてね。 (*^^*ゞ
どうもいろんな紹介文を読むと、「前作よりドラマ性が高まり……」なんてあ
るんですけど、この映画のど、ど、どこにドラマ性なんてあるんだ？？？？？
前作にはさらにドラマがなかったのか！？ それっていったい？？？
ボクにとってはドラマ性の欠如が致命的。怪奇シーンの連続で、その場その場
のコワさはあるけれど、それがどんどん加速されていく感じはしない。
ラストの出産オチから歩道橋のシーンのあたりも、「なんだかなぁ〜」て感じ。
(´ヘ｀；)
ま、オバケ屋敷的なコワサは十分に体験できるので、そういうコワさを求める
方にはかなりオススメできる映画です。富士急ハイランドの「超・戦慄迷宮」
だって、1300円じゃ入れないわけで、オバケ屋敷代わりにどーですか？ みな
さん。
そうそう。のりぴーのホラー・クイーンぶりは、なかなかのものでしたヨ。ま
さか、のりぴーが、こんな役にはまるとは。「渚のファンタジィ」の「碧いう
さぎ」の、あののりぴーがねぇ。感激だから、歌っちゃおうかしら〜ん。
（よ、よせ！！！ それだけは）
《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆＋1／2★【ちょっとだけオススメ。おヒマでしたらどうぞ】
（オバケ屋敷代わりには十分なホラー映画。でも、ただそれだけです。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2003年９月３日（水）シネマサンシャインにて。午後３時の回。