ラットレース (RAT RACE)


(2001年 アメリカ)(上映時間1時間52分)
監督:ジェリー・ザッカー
出演:ローワン・アトキンソン、ウーピー・ゴールドバーグ、キューバ・グッ
ディングJr.、ジョン・クリース、ジョン・ロヴィッツ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>
ラスベガスのカジノでラッキー・コインを引き当てた人々が、1000キロ先にあ
る200万ドルを目指したレースへの参加権を手に入れる。一番乗りを目指してあ
らゆる手段で先を急ぐ参加者たち。だが、その道中は波乱の連続。思いもかけ
ないことばかりが起きて……。

<レビュー>
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ここまでやるか!? 徹底したおバカの波状攻撃に悶絶死寸前
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
しょーもないおバカ映画です。こんなムチャクチャな映画なんか観なくてよろ
しいッ!
と言いたいところですが、ここまで徹底しておバカをやられたら、もう何にも
言えませ〜ん。悔しいけど、とっても楽しいんですよねぇ〜。 (^。^/)

ラスベガスのお金持たちが、とんでもない賭けを考えつく。
ホテルのカジノに居合わせた人々の中から6人を選び、約1000キロ離れたニュ
ーメキシコの駅のコインロッカーに向わせる。そこには、200万ドル(約2億円
)の賞金が入っていて、一番乗りした人がそれを手にできるってワケ。
ルールはナシ。どんな手を使っても早く着いた人が勝ち。お金持たちは、その
勝者を当てるという仕組み。
レースはスタートし、欲にかられた参加者たちは、ひたすらゴールを目指して
突っ走るのだが……。

「ラットレース」ってネズミのレースじゃなかったのね。人間がネズミの役を
するレースなのでした。チュウ!

その"ネズミ"の顔ぶれが実にユニークなのだ。 W(゜o゜)W
まずは、Mr.ビーンでおなじみのローワン・アトキンソンが演じる陽気でヘ
ンなイタリア人。続いて、二十数年ぶりに再会したばかりのウーピー・ゴール
ドバーグ演じる母とその娘。さらに、NFLの試合でミス・ジャッジをしてファン
から目の仇にされているキューバ・グッティングJr.演じるアメフト審判員
などなど、ワケのわからん連中が6組も集合。
あらゆる方法で一番乗りを目指す彼らだが、やることなすことみんな裏目なの
よねぇ〜。行く先々でおバカな騒動が始まっちゃうんです。その珍道中がスッ
ゴク楽しい。 (*^。^*)

たとえば、「バービー博物館」に立ち寄ったユダヤ人家族は、そこでとんでも
ないバービーちゃんと遭遇。
バスの運転手になりすましたアメフト審判員は、「アイ・ラブ・ルーシー」の
大量発生を目撃。
さらに、ロケットエンジンを積んだ怪物カーが疾走するわ、イケズなリス売り
のオバサンが登場するわ、ヘリコプターによる空中攻撃が起きるわ、気球が空
を飛ぶわ、あげくのはてに牛まで飛んじゃう。モー、大変なんスから。おかげ
で狂牛病騒ぎもブッ飛びそう!?

とにかく自分の目で何が起きるのか確かめてください。手を変え品を変え、「
これでもか! これでもか!」といろんな仕掛けを用意しています。よくもま
あ、こんなに次から次へと考えつくものだ。レースが始まってからは爆笑の連
続。笑いの波状攻撃に悶絶死寸前じゃぁ〜!!! (^0^)

普通これだけたくさん笑いのネタが登場すると、途中で疲れちゃうことが多い
んですよね。ところが、この映画はどのネタもバランスよく出しているから、
全然クドくないし疲れません。下ネタも多少あるけど、そんなに下品な感じは
しない。このへんもなかなかウマイ。
脚本は「サタデー・ナイト・ライブ」出身のアンディ・ブレックマン。そして
、監督は『ゴースト ニューヨークの幻』でおなじみのジェリー・ザッカー。
『殺したい女』以来15年ぶりのコメディですが、さすがに心憎い演出ですねぇ
〜。

アホらしくて大爆笑の珍道中もやがてゴールへ。さてさて、勝敗の行方はどう
なるのか。
でも、このラストはちょっとつまんなかったですね。先が読めるのは仕方ない
けど、小さくまとまりすぎておもしろみが足りない。そこに至るまで徹底的に
おバカをやってきたんだから、最後も爆裂してハチャメチャで終わって欲しか
ったな。 (`ヘ´)

それでも、最後まで笑いまくってしまいました。テーマも教訓も何にもない。
ただひたすら観客を笑わせることだけが目的のナンセンス・コメディ。でも、
これだけ徹底してくれたら気持ちがいいし、無条件に笑えちゃいますネ。特に
コメディ・ファンは必見じゃないでしょうか。
『パール・ハーバー』みたいに、やたら大げさなワリに中身のない映画よりは
、こっちの方が絶対にいいゾ!

ところで、この映画をサポートしているのはパチスロ会社(じゃなくて、グロ
ーバルエンターテインメント企業と言うんだそうです)のアルゼ。
でも、この映画でいちばんコケにされているのは、何でも賭けの対象にしちゃ
うお金持ちなのよね〜ん。いいのか? この映画のおかげでギャンブル嫌いが
増えても。 (^0^)

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆(+1/2★)
(残るものは何もないけれど、とにかく笑えます。ストレス解消にはもってこ
い。な〜んも考えずに笑っちゃってください。そうそう、オスカー女優がチョ
コっと出ているのでそこも注目ネ。)
                            <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2002年1月29日(火)シネマ・ロサにて。午後1時45分の回。


[レビュートップページ][「ら」のページ]