スクール・オブ・ロック(SCHOOL OF ROCK)
（2003年 アメリカ）（上映時間１時間50分）
監督：リチャード・リンクレイター
出演：ジャック・ブラック、ジョーン・キューザック、マイク・ホワイト、サ
ラ・シルヴァーマン
＊日比谷みゆき座ほかにて全国公開
ホームページ http://www.schoolofrock-movie.jp/
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＜ストーリー＞
ロックギタリストのデューイ・フィン（ジャック・ブラック）は、自ら結成し
たバンドをクビにされ、おまけに家賃を滞納しているため、親友ネッドの家か
らも追い出されそうになる。そんな時、名門私立小学校からネッドに代用教員
の依頼があり、デューイは彼になりすまし「代用教員」になる。まともな授業
などやる気のないデューイ。だが、ある日、生徒たちの音楽的才能を感じ、ロ
ックを教え込もうとする……。
＜レビュー＞
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ロックで生徒を鍛えます！ 大爆笑して、チョッピリ感動もある怪作コメディ
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型破りな教師が学校にやってくるというのは、よくある話。しかし、この映画
の教師ときたら、ロックバンドのギタリスト。てことはロック版金八先生か？
いえいえ、そもそもこの人、教師じゃな〜い！ 真っ赤なニセモノなのだぁ〜
〜〜！！
自分が結成したバンドを追い出されたギタリストのデューイは、居候中の親友
の家からも家賃滞納で追い出されそうになり大ピンチ。
そこにかかってきた１本の電話。代用教員をしている親友あての仕事の依頼だ
ったが、とっさに親友に成りすまして自分が名門私立小学校の代用教員になっ
てしまう。
しかし、金目当ての行動だけに、まともに授業をする気などナシ。ところが、
ある日、音楽の授業を見て生徒たちの音楽的才能を感じ、彼らを鍛えてロック
バンドを結成しようと考える……。
優等生のお子さまたちに、ムリにロックを叩き込み、バンドを組んじゃうなん
て、まったく大人げないヤツ。 (｀ヘ´)
でも、それをジャック・ブラックが演じるから無条件に笑えるのだ。(＾0＾)
『ハイ・フィデリティ』『愛しのローズマリー』などで個性的な演技を披露し
てきた彼ですが、この映画の演技もブチ切れまくりの超怪演。ハチャメチャか
つ大げさな演技で観客を爆笑の渦に巻き込んでいきます。
「ロックは反抗だ！」「支配者の大物に反抗しろ！」
お子様相手にマジにロック魂を叩き込む姿にはただ笑うしかない。楽器の練習
だけじゃなくて、ロック史の勉強やロック鑑賞の授業とかもやっちゃうんだか
ら。バカですねぇ〜。
さすがに現役ロック・ミュージシャンでもあるだけに（「テネイシャスＤ」と
いうバンドでも活躍中）、歌もキマッてるし、アクションもなかなかのもの。
ただし、悲しいかな体型が……。
そう、この人、典型的なチビ・デブキャラでロックとはおよそ縁遠い感じなの
ね。それが大マジメにロックするから、なおさらおもしろい。
いつもは、強烈過ぎるキャラで時々ついていけない感じもあるのだが、今回は
相手にするお子様たちの可愛らしい姿とうま〜くブレンドされて、とっても良
い感じです。
そのお子様たちも、優等生で成績ばかり気にするクラス委員をはじめ超個性派
揃い。最初はハチャメチャ先生に振り回されながらも、次第に生き生きとして
いくその表情がたまりません。しかも、みんな楽器の演奏がハンパでなく上手
い！ Ｗ（゜Ｏ゜）Ｗ
ジョーン・キューザック（ジョン・キューザックのお姉さんで、『ハイ・フィ
デリティ』でもジャックと共演）が演じるスティーヴィー・ニックス好きの堅
物校長も、なかなかいい味を出しています。
こうして校長に隠れ、極秘に生徒にロックを叩き込むデューイ先生。ニセ教師
でハチャメチャなれど、その教えには「うーん」とうならされるところも。
たとえば、彼はすべての生徒に役割を与えるんです。バンドのメンバーだけで
なく、照明係、衣裳係、警備係とかね。そして、子供たちの才能を見事に開花
させてやるのだ。もしも、彼らが迷ったり悩んだりしても、きちんと受け止め
てあげて、やる気にさせる！
これって、ちゃんとした教師でもなかなかできないこと。しかも、それを大人
げない大人ジャック・ブラックが演じるので、お説教臭くはならない。
さてさて、爆笑の末に訪れるクライマックスは、コンテストでの演奏シーン。
バンド名は「スクール・オブ・ロック」！！！ (＾o＾)／
これはもう大興奮でしたねぇ。まるで、自分も会場にいる気分になっちゃいま
した。映画にライブシーンはよく登場するけれど、ここまで臨場感のあるシー
ンは珍しい。デューイ先生のダイブには思わず拍手。子供たちの生き生きとし
た表情も素晴らしい〜〜〜。
ワタクシ、年甲斐もなく、素直に感動してしまいましたヨ。ハイ。 (*^^*ゞ
もう最高です！ ゲラゲラ笑って楽しくなれる。おまけに心まで温かくなれる
。こんなコメディはめったにありませんぜ。 (*^。^*)
まさにコメディの秀作。いや、もとい怪作か！？
現実にはありえない話だし、展開も都合良すぎることばかり（それをワザと無
視してるっぽい）。なのに、それを少しも感じさせないんだから。
とにかくバツグンに楽しい映画。ロックの名曲や名バンドの名前がたくさん出
てくるので、ロック好きはより楽しめますが、そうでない人でも楽しめます。
最近バンド活動から遠ざかっているボクですが、この映画を観てまたバンドが
やりたくなっちゃいました。ボクも近所のお子様たちを集めてバンドをつくろ
うかしら。売れたらギャラは独り占め！（アンタがいちばん大人げない！！）
《ぽちのオススメ度》
★★★★☆【絶対にオススメ！ みんな観てねぇ〜】
（絶対に元気になれる映画！ エンドロールも楽しめるようになっているから、
最後まで席を立たないでね。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2004年４月29日（木）テアトルダイヤにて。午後１時55分の回。