スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐
(STAR WARS:EPISODE3 REVENGE OF THE SITH)
| （2005年 アメリカ）（上映時間２時間21分） 監督・脚本・製作総指揮：ジョージ・ルーカス 出演：ユアン・マクレガー、ヘイデン・クリステンセン、ナタリー・ポートマ ン、イアン・マクダーミド、サミュエル・L・ジャクソン ＊ 日劇ＰＬＥＸほかにて全国公開 ホームページ http://www.foxjapan.com/movies/episode3/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ＜ストーリー＞ アナキン・スカイウォーカー（ヘイデン・クリステンセン）とオビ＝ワン（ユ アン・マクレガー）は、分離主義者にさらわれたパルパティーン最高議長（イ アン・マクダーミド）の救出に向かう。帰還後、パドメ（ナタリー・ポートマ ン）の妊娠を知るアナキンだったが、彼女を失う悪夢に悩まされる。ジェダイ 騎士団の処遇にも不満を募らせた彼の心に、パルパティーンが付け入って、 ダークサイドへと誘い込むのだが……。 ＜レビュー＞ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 新３部作最高の出来。28年に及ぶ壮大なドラマが遂に完結 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 第１作の公開から実に28年。ジョージ・ルーカスの壮大なサーガ『スター・ウ ォーズ』シリーズがついに完結です！ (＾▽＾)／ ラストが惨憺たるシリーズものもけっこうありますが、この作品に関しては新 ３部作中で最高の出来。まさにラストを飾るにふさわしい映画といえるのでは ないでしょうか。 何が良いかって、そりゃあ、やっぱりハデなアクションとドラマ性の融合でし ょう。 アクション面では、アナキン・スカイウォーカーとオビ＝ワンが、パルパテ ィーン最高議長を救出するオープニングから迫力のバトルが全開。ハラハラド キドキのスリリングなアクションの連続です。 (ノ゜△゜)ノ 中盤ではグリーパス将軍とオビ＝ワンとの一騎打ちが、そして後半ではクライ マックスの2つのガチンコ勝負が（ここは詳細は内緒にしときますが）展開され、 どれもスサマジイ迫力とスリルに満ちたシーンが、惜しげもなく登場します。 もちろんアクションの中心は、ライトセーバーによるバトル。アナキンやオビ ＝ワンなどによるアクロバチックな剣さばきが見ものです。 そのほか、これまでの作品でおなじみの仕掛けから、新しい小ネタまで、さま ざまなお楽しみがタップリ。C−3POやR2−D2も大活躍ヨン。 そして、最大の特徴がそのドラマ性。人間の生と死、戦争と平和、愛と憎しみ、 そんな普遍的なテーマが、この壮大なシリーズで描かれます。 なかにははっきり言って、しょーもないドラマもありましたが、この映画に関 してはバッチリです。 後編３本が先につくられちゃったので、ドラマ的に結論は見えています。最後 にはアナキンがダース・ベイダーになっちゃうわけですが、それでもちっとも 飽きることはありません。いかにして、彼がダークサイドに向かって行ったか が、キッチリと描かれています。 大きなポイントになるのはパドメとの関係。彼女を救いたいという心がアダと なってしまいます。 ダース・ベイダーに変貌するあたりは、やや強引な感じもしましたが、基本的 には無理のない納得できるドラマ。アナキンの苦しみ、悩みがヒシヒシと伝わ ってきました。 今回は、特に一握りの独裁者によって民主主義が破壊され、善なる心を持った ものが悪に寝返ってしまう恐ろしさが、ジワジワと浮かび上がります。 ド迫力のクライマックスを経て、ついにマスクをかぶったダース・ベイダー。 そこには、コワサよりも、なんともいえない哀しさが漂います。うう……。涙。 そして、当然ながら、ラストは第１作に続くプロローグともなっているのです。 ああ、また第１作が観たい！ ルーカス監督は、インタビューで「完結するまでに地球が滅びないか心配だっ た」などと冗談めかして言っていましたが、案外本気の発言かもしれません。 このシリーズは、ただの荒唐無稽なＳＦではなく、その時々の時代を反映した 社会的要素も持った映画だったのです。だからこそ、これほど長い間、多くの 人を引き付けてきたのだと思います。そのテーマやメッセージはけっして色あ せることはないでしょう。 とにかく見事な幕切れ（同時にプロローグ）です。 過去の作品を観ていないと、わかりにくいところもあるかもしれませんが、こ の作品単独で観ても十分におもしろいはず。 それにしても、やっぱり一番強いのはヨーダかもしれんなぁ〜。あの体であの 強さだもの。 《ぽちのオススメ度》 ★★★★☆ （この作品単体というよりもシリーズ全体への評価。ＳＦアクションなんてそ んなに好きではないボクも感服のシリーズでした。） ＜ぽち＞ 〔鑑賞データ〕 2005年７月９日（土）ユナイテッドシネマとしまえんにて。午後１時30分の回。 |