サマータイムマシン・ブルース
| ●『サマータイムマシン・ブルース』 （2005年 日本）（上映時間１時間47分） プロデュース・監督：本広克行 出演：瑛太、上野樹里、与座嘉秋、川岡大次郎、ムロツヨシ、永野宗典、本多 力、真木よう子、三上市朗、升毅、佐々木蔵之介 ＊渋谷アミューズCQN、新宿武蔵野館ほかにて全国公開 ホームページ http://stmb.playxmovie.com/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ＜ストーリー＞ 夏休み。炎天下の中、大学のグラウンドでＳＦ研究会のメンバーが野球をして いた。その後、部室でアイスクリームが手からすっぽぬけ、それを避けようと した部員が次々と倒れて、コーラがクーラーのリモコンにかかってしまいリモ コンが操作不能になってしまう。翌日。クーラーが使えずうだるような暑さの 中、突然部室にタイムマシーンが現れる。そこで、部員たちは、昨日に戻って 壊れる前のリモコンを取り戻そうと考えるのだが……。 ＜レビュー＞ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ギャグの連発でソコソコ笑えるコメディだが青春ドラマはナシ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督が、劇団「ヨーロッパ企画」の舞台 を映画化したそうです。バカなネタ満載でけっこう笑えるコメディーです。 冒頭描かれるのは大学のＳＦ研究会のメンバーの一日。ごく普通の一日のよう でいて、どこかがヘン。なんだか不思議なことが起きたり、時間が飛び飛びに なったり。いったいこれは何なのだ？？？ (・_・？) と思っていたら、やがて理解できました。タイムマシーンが絡んでいるんです。 といっても、スケールのデカいＳＦなどではありません。なんとミッションは 一日前に戻って、壊れたリモコンを取ってくること。セコイ！ セコすぎる話 だぞ！！ (⌒-⌒) タイムマシンも自分たちが開発したわけではなく、未来の後輩が乗ってきたも のなのネ。それもとびっきりポンコツ感漂うシロモノ。 こんな感じで、脱力系だったり、オバカだったりするネタをスピーディーに転 がして、笑わせてくれる映画。やたらに＜ヴィダルサスーン＞にこだわる部員 とか、双生児とソーセージをかけたしょーもないギャグとか。まあ、いろいろ 出てきますヨ。会話のビミョーな間も楽しかったりして。 なので、途中まではそれなりにおもしろかったんです。でも、後半は正直飽き ちゃいました。 (￣ヘ￣） 冒頭のヘンな展開の秘密は、わりと早くわかっちゃうんですよね。でもって、 そこからは「過去を変えると大変なことになるぞ」という展開で引っ張ってい くのだけれど、さすがにそれでずーっと行くのはツライです。いろんな細かい 小ネタ（カッパ様の正体とか）で笑わせてはくれるものの、話の展開自体がつ まらないので苦しい感じ。 盛り上がりがまったくなくて、ずーっと同じペースが続くのでちょっとねぇ〜 〜〜。まあ、最初から盛り上げるつもりなんかない映画なんだとは思うけど。 やっぱり、若者が体験する貴重なひと夏の体験なワケだし、おまけにタイムマ シンの話なんだから、もっとワクワクするような気持ちにさせて欲しいのヨ。 青春のみずみずしさとか、甘酸っぱさみたいなものも欲しいよねぇ〜。 ラストに出てくる上野樹里と瑛太のほのかな恋心みたいなものも、もう少しち ゃんと描いてくれないとねぇ〜。 ついでに言わせてもらえば、あの若者たちッたら、どう見ても高校生だろう。 大学生にはちーっとも見えませんでしたぜ。 まあ、コメディーとしてはソコソコ笑えるので、ヒマつぶし程度にはなるはず。 でも、それ以上のものは期待しないでください。青春映画というよりは、お笑 い映画ですね。 これって、舞台版はおもしろいのかなぁ〜。映画版と同じテイストなら、あん まり楽しそうじゃないんだけど……。 《ぽちのオススメ度》 ★★☆☆☆ （笑えるのはそれなりに笑えると思います。でも、青春ドラマの魅力はナ シ。） ＜ぽち＞ 〔鑑賞データ〕 2005年９月17日（土）シネ・リーブル池袋にて。午後４時50分の回 |