ターミネーター3(TERMINATOR 3: RISE OF THE MACHINES)


(2003年 アメリカ)(上映時間1時間50分)
監督:ジョナサン・モストウ
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、クレア・デーンズ、ニック・スタ
ール、クリスタナ・ローケン、デビッド・アンドリュース
*日劇PLEXほかにて全国公開
ホームページ http://www1.t3-jp.com/
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<ストーリー>
サラとジョンのコナー母子がスカイネットから世界を救った10年後。使命を果
たしたジョン(ニック・スタール)は放浪生活を送っていた。ある日、彼は幼
なじみのケイト(クレア・デーンズ)と再会するが、未来から送り込まれた最
新型ターミネーター、T−X(クリスタナ・ローケン)に襲撃される。そこに、
かつてコナーを助けたターミネ―ター、T−800(アーノルド・シュワルツ
ェネッガー)が姿を現す。彼は2人を守ることが使命だと告げ、T−Xに立ち
向かうが……。

<レビュー>
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前とち〜っとも変わらない。単純明快なエンタメ映画の王道
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低予算ながら大ヒットした『ターミネーター』(1984)、パワーアップして記
録的ヒットとなった『ターミネーター2』(1991)、その実に12年ぶりの続編
が登場です。 (^o^)/

「過去2作にとらわれず、自分がやりたいように描いたぜ」みたいなことを言
っていたジョナサン・モストウ監督。
「ホントかなぁ〜?」と観てみたら、な〜んだ過去2作とほとんど変わってい
ないじゃあ〜りませんか。

地球の命運を握るジョン・コナー(もはや少年ではないが)を殺害しようとす
る新型ターミネーターと、それを阻止しようとする旧型ターミネーターの戦い
という構図も前作と一緒。違うのは敵が女ターミネーターT−Xに変わったぐ
らい。つまり、「審判の日」はなくなったんじゃなくて、延期されただけだっ
たんですねぇ〜。

今回、コナーの母は亡くなって登場しないものの(どこに行ったんや〜! リ
ンダ・ハミルトン)、それに代わってかつての同級生の女性ケイトが力強い同
志となります。彼女のたくましい姿に、コナーが「母さんそっくりぃ〜」な〜
んて言う笑えるセリフも用意されています。(^。^/)

もちろん、シュワちゃんの不死身ぶりは今回も不変。ていうか、人間じゃない
からねぇ。そりゃ、なかなか死にませんよね。
キャラもまったく同じ。無表情で相手を追いかけまくる姿は、相変わらず迫力
タップリ。ただし、今回はお笑い度がアップ。ときどき放つ意図しないギャグ
で笑いを誘うところが、なかなか気がきいています。

こういうふうに過去の作品と似ているということは、それだけ安心して楽しめ
るということでもあるわけです。過去2作を気に入った人なら、きっと楽しめ
るはず。 (*^。^*)

特に目玉のアクションはかなりの充実度。さすがに『U−571』などのアク
ション大作を手がけたモストウ監督らしく、見応えがあります。全盛のワイヤ
ー・アクションなどと違う骨太のゴツゴツしたアクションがお腹にドスンとき
ます。 (∋_∈)
シュワちゃんVS女ターミネーターの対決を中心に、ジョン・コナーやケイト
がド派手なアクションを展開。前半はおもにカー・アクションで楽しませてく
れます。町ごとブッ壊す重量級のアクションはまさに圧巻。
また、後半はいよいよスカイネット始動という緊迫感の中、シュワちゃんたち
の大バトルが展開されます。

ところで、モストウ監督はインタビューで、「ジョン・コナーの内面を描いた
」と強調していましたが、そのへんはどうなんでしょう。
はっきり言って、それほどの人間描写の深みはありません。確かに生きる目的
をなくしたジョンの自分探しのドラマという側面があって、「自分はヒーロー
なんかじゃないんだ!」という悩みや苦しみなんかが語られるんですが、それ
も「一応言ってみました」ぐらいの軽〜い感じ。人間ドラマとしては弱いです
ね。 (´ヘ`;)

ラストはあまりにもあっけなく、とんでもない事態になります。うーむ、あれ
だけのことを簡単に描いてしまうのはやっぱりハリウッドだからでしょうか。
「戦いはこれから始まる」ったってなぁ〜。なんだか虚しいよなぁ〜。キミた
ちは、そんなに核を使いたいのか???

てのは冗談ですが、あのラストは明らかに『4』へつなぐ橋渡しを意識してい
ないか?
途中にも、なんだか『4』へ続きそうなネタがいくつか散りばめられているし
なぁ〜。これは次もつくらないと収まんないでしょう。
あとはシュワちゃんの政界進出の行方次第かしら。シュワちゃん、あなたがい
ちばん似合うのはやっばりターミネーターです。悪いこと言わないから、政界
進出なんかやめて次作もつくりませうね。 (^_-)-☆

最後にCAUTION! とにもかくにも、まるでアミューズメント施設で遊
んでいるかのように、小難しいことを考えずに爽快に楽しめる映画ですが、前
2作を知らないとついていけないネタも多いので予習は必須ですゾ。

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆【普通にオススメ。観ても損はナシ】
(目を見張るようなところはな〜んもありませんが、その分安心して楽しめま
す。難しいことを考えずに楽しめるエンタメ映画として、水準はクリア。)
                             <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2003年7月14日(月)池袋HUMAXシネマズ4にて。午後4時の回。


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