スコア (THE SCORE)
（2001年 アメリカ）（上映時間２時間５分）
監督：フランク・オズ
出演：ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、マーロン・ブランド、
アンジェラ・バセット
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＜ストーリー＞
開けることのできない金庫はないという超一流の泥棒ニック（ロバート・デ・
ニーロ）。モントリオールのジャズ・クラブのオーナーでもある彼は、そろそ
ろ引退を考えていた。そんなある日、盗難ブローカーであり長年の友人である
マックス（マーロン・ブランド）から、報酬４００万ドルの仕事を持ちかけら
れる。ニックはこれが「最後の仕事」と決めて渋々引き受け、ジャック（エド
ワード・ノートン）という若者とともに税関の金庫への侵入計画を進めるのだ
が……。
＜レビュー＞
マーロン・ブランド！ ロバート・デ・ニーロ！ エドワード・ノートン！
出演者を見ただけで、思わず映画館に行きたくなっちゃいませ〜ん？
(*^。^*)
お宝泥棒のお話なんです。
デ・ニーロ演じるスゴ腕の金庫破りニックは、ブランド演じる長年のパートナ
ーで盗品ブローカーのマックスから、報酬400万ドルという仕事を持ちかけられ
る。税関倉庫に眠るフランス王家のお宝「笏（ツエみたいなもの）」を盗み出
すというのだ。
それを手引きするのがノートン演じるジャック。彼はその倉庫で清掃人として
働いている。
そろそろ引退して彼女のダイアン（アンジェラ・バセット）と一緒に平凡な暮
らしをしようと考えていたニックは、初めのうちは断るが、結局、「これが最
後の仕事」と決めて参加する。
綿密な準備を進めるニックたちだが、税関は突然警備を強化して……。
てな感じのストーリー。
引退間近の金庫破りが気乗りしないままに挑む最後のヤマ。そこで組むのがハ
ネっ返りの恐いもの知らずの若者……。
「あれぇ〜？ どっかで聞いたような話だなぁ〜」。
いわゆる「クライム・サスペンス」には、よくありがちで、つまんない話です
よねぇ。新鮮味ゼロ！ (｀ヘ´)
これといって驚きの展開もないし、筋書きもほぼ予想通りに進んでいきます。
おまけに、描き方があまりにもオーソドックスで、いやんなっちゃう。都合の
良すぎるところもたくさんあります。 ┐(´-｀)┌
だけど、それでもおもしろいんですヨ〜。この映画。 Ｖ（＾Ｏ＾）
それはなんたって世代の違う３人の俳優の素晴らしい競演のおかげ。彼らの演
技が、ありきたりでつまらない話に、重厚さと、緊張感をバシ〜〜〜ッと与え
ているんです。
金庫破りの名人を演じるデ・ニーロは、こりゃもう「さすが〜ッ！」のひとこ
と。
愛する女性との平凡な生活を夢見ながら、なかなか踏み切れない。世間の義理
もあって、仕方なく最後の仕事に賭ける男の哀愁が全身から漂ってきます。本
業（？）がジャズクラブのオーナーという設定も効果的。
そして、もちろんワルとしては超一流。金庫破りのテクはもちろん、いざとい
う時の備えまでニクたらしいぐらいの貫録ぶり。
一方、ブローカー役のマーロン・ブランドは、相変わらずモノスゴイお腹で歩
くのも大変そうなんですけどねぇ〜。それでも一度演技を始めるとこれがまた
迫力あるんだなぁ。
デ・ニーロを犯行に引き込むために、アレコレと手を使うしたたかさ。借金取
りにつけねらわれる疲れた男の哀感。そういう屈折した感情をうま〜く表現す
るんです。やっぱ名優だわ、この人。 (^○^)／
この２人の対話シーンは、この映画の最大の見どころかもしれません。長年コ
ンビを組んできた者同士の深い絆と同時に、ワルとしてのスゴミも感じさせる
。まさに重量級のガップリ四つですゾ！
セリフもけっこういいセンスしてますネ。これって、かなりアドリブをきかせ
ているんだと思う。
その２人に比べりゃ、まだまだ青〜いエドワード・ノートンですが、彼もがん
ばってますヨ〜。ジャックは障害者を装って倉庫の掃除人になりすましている
のだが、この演技がバツグンにウマイ！
ブチ切れる時の表情も、なんともいえずコワイですねぇ〜。 (><)
こんな３人が映画全体を盛り上げています。
犯行準備の前半はややカッタるいものの、３人それぞれの思惑の違いが出てく
るあたりは、なかなか見応えがある。
そして、犯行が始まる後半からは一気にノリノリになってきます。
デ・ニーロによる倉庫への侵入＆金庫破壊の場面がスリリング！
この映画で勉強して、実際に金庫破りをする人がきっと出てくるはず。（オイ
オイ！）
そして、ラストには大ドンデン返しが用意されています。最後に誰が笑うのか
サッパリわからない展開……。
といいたいところだけど、これがミエミエ。ありがちなパターンで、予想の範
囲内なんだなぁ〜。
というわけで、最後の最後まで、物語としては平凡で新鮮味がありませんでし
た。
それなのに３人の俳優のアンサンブルのおかげで、コクと味わいのある映画に
変身してしまう。
うーん、こういう映画もあるんですねぇ〜。
ドラマそのものよりも、俳優の演技を楽しむ映画。もう、これはただ３人の俳
優に乾杯するしかないでしょう。カンパ〜イ！！
( ^_^)／□☆□＼(^_^ )
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆（＋1／2★）
（俳優の魅力を生かすという点では、かなりポイントの高い映画。彼らに自由
にやらせたのがよかった。一見の価値はあるんじゃないでしょうか。たぶんも
う二度とない顔合わせだしね。）
＜ぽち＞