再見（ツァィツェン） また逢う日まで（我的兄弟姐妹）
（2001年 中国）（上映時間１時間35分）
監督・脚本：ユイ・チョン
出演：ジジ・リョン、ジャン・ウー、シア・ユイ、チェン・シー、ツイ・ジェ
ン、チャン・チエンシン
＊シネスイッチ銀座ほかにて公開。順次全国公開
ホームページ http://www.cinemaparisien.com/roots/
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＜ストーリー＞
若き女性指揮者スーティエン（ジジ・リョン）は、20年ぶりにアメリカから祖
国、中国に帰国。中国交響楽団とのコンサートが予定されていたが、彼女には
もうひとつ帰国の目的があった。それは、20年前、生き別れになったきり、音
信不通となった3人の兄妹たちと再会することだった……。
＜レビュー＞
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涙ナシには観られない感動作。これで泣けなきゃ人でなし！？
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いいお話ねぇ〜〜。泣けて泣けてたまらないわ。この映画で泣けない人は絶対
に人でなしヨ。フン！
てなぐらいに涙を誘う感動の映画です。 (T^T)
両親が死んでバラバラになった四人の兄弟姉妹が、20年ぶりに再開するという
物語。
外国に行って指揮者になった長女が凱旋帰国し、兄弟妹の行方を探す現在の話
と、みんながかつて一緒に暮らしていた過去とが交互に描かれます。
まあ、ベタといえばこれほどベタな話はないわけで、しかも結末もミエミエ。
それなのに、とにかく涙が止まらんのですよ。 (T^T)
まず何がいいって、子供たちが小さかった頃の家族の暮らしぶり。学校の音楽
教師の父と明るい母のもとで、貧しいながらも元気に育つ子供たち。ちょっと
ヤンチャなところもあるけれど、みんなで助け合って生きている。そして、家
庭にはいつも音楽が絶えない。
この前半の生き生きとした描写が伏線になって、あとあとで涙腺をグイグイ刺
激してくるのです。こんなに素直でケナゲなお子サマたちは、いまどきの日本
じゃなかなか見られますまい。
やがて一家に影がさし始める。自由な思想の持ち主の父はそれが災いしてクビ
になり、母は病魔に身体を冒される。そして一家を待つ悲惨な運命が……。
子供たちがバラバラになるときのようすがたまりません。あんなに仲が良かっ
たのに別れなければならないそのツラサ。子供たちの泣き叫ぶ声を耳にして、
こちらの胸も張り裂けそうになりました。なんという悲しいシーンでしょう。
４人の子供たちの演技が魅力的です。子役と動物には勝てないとよく言われま
すが、ここに登場する子供たちもケタはずれに見事な演技を披露。
さすが中国三千年の歴史。中国の大地には、こういう魅力的な子供たちがウジ
ャウジャ湧いてくるんでしょうか（まさか）。
両親もなかなかの存在感です。特に、父親役を、かつての伝説の反体制ロック
歌手ツイ・ジェンが演じているのがユニークな配役。こういう人が、堂々とこ
ういう映画に出てくるところは時代を感じさせますね〜。
ホント、これで泣けない人はいないですよ、きっと。泣ける映画という点では
文句ナシに傑作と呼べるでしょう。
ただし、あまりにもわざとらしいところも目につくんだよね。子供たちが引き
取られた先での冷たい扱いとか、再会した子供たちの変貌ぶりとか、「こうい
う話よくあるよなぁ〜」と思ってしまうところがたくさんある。
ラストのコンサートシーンも、感動的なのは確かだけれど、あまりにもわざと
らしい感じでちょっとシラケちゃう。 (´ヘ｀;)
演出も前半は抑制的で情感をうまくとらえているのだが、クライマックスに向
かう頃には「これでもかッ！」と感動の押し付け攻撃。むむむむ……。
父親がクビになった当時の社会状況とか、当時と今の中国の変化といった時代
背景も、もうちょっと出してもよかったんじゃないのかなぁ〜。
それでも、泣けてしまうから困ったもの。あのお子サマたちの前では抵抗不可
能。すべてのアラがブッ飛んでしまう。ダメです。かないません。降参です。
(_ _,)/~~
たまには、汚れちまった日常に埋没している皆さんも、そこから抜け出して、
素直に涙なんか流してみたらいかがでしょう。そういう方には、自信を持って
オススメできる映画です。
なに？ 汚れちまった日常に埋没しているのはお前だろうって？ はい。その
通りです。失礼しました。私が泣かせていただきます。オイオイオイ。(T^T)
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆【普通にオススメ。観ても損はナシ】
（泣けるのは間違いナシ。でも、別に泣きたくない人にとってはどうでもいい
映画でしょう。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2003年11月15日（土）シネ・リーブル池袋にて。午後２時35分の回。