|
２８週後...（28 WEEKS LATER）
（2007年 イギリス・スペイン）（上映時間1時間44分）
監督：フアン・カルロス・フレスナディージョ
出演：ロバート・カーライル、ローズ・バーン、ジェレミー・レナー、ハロル
ド・ペリノー、キャサリン・マコーマック、マッキントッシュ・マグルトン、
イモージェン・プーツ、イドリス・エルバ
＊ 有楽町スバル座、お台場シネマメディアージュほかにて全国公開
ホームページ http://movies.foxjapan.com/28weekslater/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
＜ストーリー＞
新種ウイルスが猛威をふるったイギリス。米軍が駐留して復興が始まる。やが
て、スペイン旅行中で難を逃れたタミーとアンディの姉弟が帰国し、父親ドン
（ロバート・カーライル）と再会する。姉弟は、感染者に襲われた母の写真を
取り戻そうと、父に内緒で立ち入り禁止区域内の我が家に向かう。すると、そ
こには死んだはずの母がいた。軍医の診断により、彼女はウイルスに感染して
いることが判明するのだが……。
＜レビュー＞
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ウイルスをめぐる緊迫のアクション・ホラーの続編。今回もスリリング！
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アクション・ホラー『２８日後...』の続編。前作は、感染すると人間に襲い掛
かる凶悪なウイルスがイギリスで流行し、感染から逃れた人々が必死で生き残
ろうとするお話。Ｂ級映画のようなネタなれど、感染者は無差別に人間を襲う
ため、生き残るには家族でも殺さなければならないというギリギリの状況がミ
ソでした。
おまけに、『トレインスポッティング』のダニー・ボイル監督の映像がキレま
くりで、とてつもなくスリリングで恐いホラー映画に仕上がっていました。
今作は、前作で猛威をふるったウイルスが終息し、米軍が駐留して復興が始ま
るところからスタート。外国にいた人々の帰国も始まり、タミーとアンディの
姉弟が帰国。父ドンと再会する。だが、母アリスはドンの目の前で感染者に襲
われてしまい、ドンは彼女を見捨てる形で逃げ出していた。
やがて父の目を盗んで立ち入り禁止区域にある家に行く姉弟。なんと、そこに
は死んだはずのアリスがいた。彼女はウイルスに感染していたが、なぜか発病
していなかった。それを見た軍医スカーレットは、ワクチン開発への期待を膨
らませる……。
ここから先はややネタバレ気味ですが、簡単に言えば、アリスとドンが接触し
て、今度はドンが感染・発病してしまう。それをきっかけに、再びウイルスパ
ニックが起きる中、タミーとアンディの姉弟が必死で生き残ろうとする……と
いうサバイバル劇。
今回はダニー・ボイル監督が製作総指揮にまわったため、前作のような面白さ
があるのかどうか不安を持っていました。ところが、観てみたら今度もまた面
白い。映像といい、全体のタッチといい、前作そっくり。おかげで、今回も凄
まじいスリリングさと恐さを持った映画になっています。
やっぱり映像がすごいんです。グラグラ揺れる切り替えの早いカメラで、正直
何が映っているのかわからないところも多いのですが、それがかえってコワサ
を煽っています。ラスト近くの暗視スコープを使った映像なども観応えがあり
ます。
ストーリー的に今回のミソは、米軍管理下で感染が再び起こり、誰が感染者な
のかサッパリわからないところ。そのため、米軍は最後の手段として、非感染
者も含めて無差別に殲滅することを決断します。
なにやら、このあたり「最近の世界各地での米軍の行動を皮肉っているの
か？」などと思ったりもしますが、それはともかくウイルスというものの恐怖
と、それを撲滅することの難しさ、さらに非常時における国家の冷徹な論理な
どを背景に、まさに手に汗握る展開となっています（もちろん、そういう深い
テーマを追いかけた映画ではありませんが）。
はたして、姉弟はこの混乱の中から無事に脱出できるのか？ ハラハラドキド
キの連続で、スクリーンから目が離せません。前作同様に漂う虚無的な雰囲気
もなかなか魅力的です。
ただし、ラストのオチはやりすぎじゃないの？ もしかしたら、３作目もつく
るつもりだとか！？
《ぽちの満足度》
★★★☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（監督が替わっても前作と代わらぬスリリングさと恐さは健在。ドキドキした
い方はどうぞ。ただし凄惨なシーンが多いのでご注意ください。）
（ぽち）
〔鑑賞データ〕
2008年1月29日（火）池袋ＨＵＭＡＸシネマズ４にて。午後1時15分の回
[「に」のページ] [「数字」のページ] |
|
