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ダンサーの純情（INNOCENT STEPS）
（2005年 韓国）（上映時間1時間51分）
監督：パク・ヨンフン
出演：ムン・グニョン、パク・コニョン、ユン・チャン、パク・ウォンサン、
キム・ギス
＊シネマート六本木ほかにて公開。全国順次公開
ホームページ http://www.dancer-j.com/
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＜ストーリー＞
パートナーをライバルに横取りされたうえ、足にケガをして挫折したダンサー、
ヨンセ（パク・コニョン）は、先輩にすすめられて、中国から来るダンスチャ
ンピオンのチャン・チェンミンを新しいパートナーにしようとする。だが、彼
女の入国にはヨンセとの偽装結婚が必要だという。しかも、実は、彼女は姉に
なり代わってやって来たダンス未経験の妹チェンリン（ムン・グニョン）だっ
たのだ……。
＜レビュー＞
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ムン・グニョンのみずみずしさが光る。押し付けでない感動の純愛ストーリー
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失意のダンサーが新しいパートナーと出会い、一緒にダンス大会を目指すうち
にダンスへの情熱を取り戻し、パートナーへの愛に目覚めていくというお話。
まさに愛と感動の怒涛のラブストーリーだぁ〜！！！ σ（＾＾）
と言いたいところですが、そんな大それた雰囲気の映画じゃありません。前半
なんて完全なラブコメですもん。でも、それがかえって魅力的なんだなぁ〜。
お話自体はありがちですが、けっこう細かいところが凝っているんですヨ。
まず、失意のダンサー、ヨンセの新しいパートナーが、中国から来た朝鮮系の
少女というところがユニーク。入国には偽装結婚が必要ということで、これが
ラブストーリーを盛り上げる効果的な設定になっています。始まりはニセの愛
だけど……ってワケね。
彼女がダンスチャンピオンの姉の身代わりで来た、素人の少女というのもユ
ニークな設定ですねぇ〜。２人が目指すのが３か月後の大会ということで、
「そんな短期間にシロウトに何ができる！！！」というご批判もございましょ
うが、逆にダンスがどんどん上達していくところがクッキリとわかるんです。
そんな彼女を前にして、最初は全然やる気のなかった男が、熱意に負けて一生
懸命ダンスを教えるようになるというのが前半の展開。それをシリアスに描く
のではなく、コメディータッチで描いているところがミソ。偽装結婚を暴こう
とする警官コンビもいい味を出していて、クスクスと自然に笑えてしまうので
す。
ダンスの練習シーンも、テンポが良くて見応えがありますねぇ〜。
ダンスという触媒があるので、２人の愛が深まっていくところが、ごく自然に
受け止められるのだ。
しかし、世の中、そううまくはいきません。中盤から後半にかけて大きな転機
が訪れます。ここからはそれまでのコメディータッチとは打って変わったマジ
な展開。その落差がラストの感動をより大きくするのです。
最大の見せ場はダンス大会。カメラワークの妙もあって、迫力満点のシーン。
まさにダンスはスポーツだと感じさせます。ただし、そこで踊っているのが誰
かと言えば……、おっとこれ以上は内緒にしておきましょう。
ダンス大会の後のシーンも印象的。最終的な結婚の確認のために、２人が個別
に係官の質問に答えるのですが、そのお話が実にいいんですヨ。２人の愛が無
理なくこちらに伝わってきて、いつの間にか胸にグッときてしまうんです。
そして、そして、ラストは韓国映画お得意の涙の感動シーン。とはいえ、けっ
して押し付けがましくはありません。小道具のホタルが効いていて、スーッと
感動の領域にズームイン！ わたくし、ガラにもなく「純愛っていいなぁ〜」
なんて思ってしまいました。ハイ。 （´＿｀。）
主演は、韓国の人気若手女優、『マイ・リトル・ブライド』のムン・グニョン
です。ホラー映画『箪笥』での彼女も印象的でした。このコったら、すさまじ
く良いのですよ。顔は完全な子どもなんだけどねぇ〜。素朴で、ちょっとお茶
目で、こういうキャラクターにはピッタリです。みずみずし過ぎるぜ！
たぶん彼女が演じなければ、この映画はここまで良い映画にはならなかったこ
とでしょう。特訓の成果なのか、ダンスもなかなかハマっています。
あちらこちらで強引な展開が気にはなるものの、とっても素敵な純愛ラブス
トーリーでした。何よりも主人公の生き生きとした姿、そして涙の押し売りで
ない感動に拍手です！ （＾−＾）／／""
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（ラズストーリーの好きな方。それも涙の波状攻撃ではなく、さわやかな感動
を味わいたい方にオススメです。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2006年５月11日（木）シネ・リーブル池袋にて。午後10時20分の回
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