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ダークナイト（THE DARK KNIGHT）
（2008年 アメリカ）（上映時間2時間32分）
監督：クリストファー・ノーラン
出演：クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ヒース・レジャー、マ
ギー・ギレンホール、アーロン・エッカート、ゲイリー・オールドマン、モー
ガン・フリーマン、ネスター・カーボネル、キリアン・マーフィ、エリック・
ロバーツ、アンソニー・マイケル・ホール
＊丸の内プラぜールほかにて全国公開
ホームページ http://wwws.warnerbros.co.jp/thedarkknight/
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＜ストーリー＞
犯罪都市ゴッサムシティに、"ジョーカー"と名乗る正体不明の男が出現し、凶
悪事件を引き起こしていく。バットマン＝ブルース・ウェイン（クリスチャ
ン・ベール）は、ゴードン警部補（ゲイリー・オールドマン）や新任の正義感
に燃える地方検事ハービー・デント（アーロン・エッカート）らと協力してジ
ョーカーに立ち向かうのだが……。
＜レビュー＞
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闇のヒーローを描いた一級品のドラマ。ヒース・レジャーの演技も必見
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「バットマン」シリーズ最新作。クリストファー・ノーラン監督＆クリスチャ
ン・ベール主演による『バットマン・ビギンズ』の続編です。
犯罪都市ゴッサムシティに出現した"ジョーカー"に対して、バットマンが協力
者とともに立ち向かうというお話。
見どころはやはりバットマンの活躍ぶり。途中で香港に舞台を移しながら、ス
ケールの大きいアクションを展開していきます。特殊スーツを身にまとい、特
別仕様の車やバイクを乗りこなし、陸に空にと大活躍。ハラハラドキドキのス
リリングなシーンが満載です。
とはいえ、ノーラン監督は、バットマンを単純な正義のヒーローでなく闇の
ヒーローとして描きます。自らの正体が明かせないばかりに、ジョーカーによ
って次々に人が殺され、その罪悪感に悩み苦しむバットマン。
しかも、今回はバットマンと正反対の光のヒーローとして、地方検事ハー
ビー・デントを登場させ、両者の差をクッキリと際立たせています。デントが
バットマンの元恋人レイチェルと交際しているため、バットマンは嫉妬にも苦
しみます。
さらに、後半では本来は善であったはずのデントの変化を描くことで、善悪が
紙一重のものであり、けっして単純な二元論では語れないことを深く印象づけ
ます。ドラマ的にも深みのある映画です。
そして、この映画の最大の見どころが、ジョーカー役のヒース・レジャーの演
技。かつてのジャック・ニコルソンのジョーカーも強烈でしたが、それをしの
ぐ怪演ぶりです。今年1月に28歳の若さで亡くなってしまい、これが遺作となっ
てしまったわけですが、「もしかしたら死期を悟っていた！？」と思わせるほ
どの壮絶な演技です。これだけでも観る価値あり。
さらに主演のクリスチャン・ベール、前回に引き続き登場のマイケル・ケイン、
ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンなども、さすがの存在感を見
せています。地方検事デント役のアーロン・エッカートも印象的。キラキラ輝
く前半のヒーローぶりと、後半の変化のコントラストが鮮やか。
ラストはいったん人間の善意を示して、ハッピーエンドにするかと思いきや、
またしてもバットマンが闇のヒーローであることを印象づけて終わります。ア
クション中心のエンタメ映画でありながら、これだけ深みを持った映画も珍し
いのでは？ もはやお気楽なヒーローなど、現代社会では存在できないのかも
しれません。
2時間半を超える映画なので、きっとどこかで飽きてしまうと思ったのですが、
まったくそんなことはありませんでした。アクションといいい、ドラマ性とい
い、役者の演技といい、どれをとっても一級品の映画です。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆（＋1／2★）
（最初から最後までまったくダレるところなし。ヒース・レジャーの渾身の演
技だけでも観る価値があります。）
（ぽち）
〔鑑賞データ〕
2008年8月10日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後3時30分の回
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