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デイブレイカー（DAYBREAKERS）
（2010年 オーストラリア・アメリカ）（上映時間1時間38分）
監督・脚本：ピーター・スピエリッグ、マイケル・スピエリッグ
出演：イーサン・ホーク、ウィレム・デフォー、クローディア・カーヴァン、
マイケル・ドーマン、サム・ニール、イザベル・ルーカス
＊新宿バルト9ほかにて公開中
ホームページ http://www.daybreakers-movie.jp//
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＜ストーリー＞
2019年。謎のウイルス蔓延により多くの人間がヴァンパイアとなり、世界を支
配していた。だが、人類は絶滅寸前で、ヴァンパイアに必要な人間の血液も底
を突きかけていた。巨大製薬企業で代用血液の研究開発を進めるエドワード
（イーサン・ホーク）は、ある夜、ヴァンパイアに追われる人間たちと遭遇し、
とっさに彼らの逃亡を手助けする。それをきっかけに、人間のレジスタンス組
織の信頼を得たエドワードは、ヴァンパイアと人類の双方を救済できる驚くべ
き方法を知るのだが……。
＜レビュー＞
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ユニークなアイデアが光るSF＋アクションのヴァンパイア映画
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イーサン・ホーク、ウィレム・デフォー、サム・ニールというキャストに惹か
れて観た映画。ですが、予想以上に面白い映画でした。
近未来。人類はほとんどがヴァンパイアになり地球を支配するものの、人類の
減少による食糧不足が深刻化。そんな中、巨大製薬会社で代用血液を開発する
主人公エドワードは、人類のレジスタンス組織と出会います。
スリラー映画が定番のヴァンパイアものですが、SF＋アクションを中心に据え
て、ユニークなアイデアをたくさん盛り込んでいます。
人間が絶滅危惧種になってしまう設定やストーリー展開が秀逸。主人公エド
ワードのキャラ設定もよく考えられています。弟に無理やりヴァンパイアにさ
せられたことから、血を飲むことを嫌い、人間に同情的。それゆえ、彼が人類
と協力するストーリー展開にも不自然さがありません。
映像も魅力的です。ヴァンパイアが支配する世界を、寒々しく緊迫感に満ちた
映像で描き出しています。
映画の中盤では、早くも大ネタが飛び出します。エドワードが出会った人類の
生き残りのリーダーは、一度ヴァンパイアになりながら、人類に戻ることがで
きた男（ウィレム・デフォー）。その経験をふまえて、エドワードは人類と協
力して、ヴァンパイアと人類の双方を救済する方法を開発します。
その後も物語は二転三転。そして、クライマックスではエドワードと製薬会社
社長とが対決。そこで飛び出すさらに意外な大ネタ！！！
その間には、エドワードと弟との確執、製薬会社社長と娘との対立なども描い
て飽きさせません。カーアクションや銃撃戦などアクションもタップリです。
生首が飛び血が流れ出す凄惨なバトルシーンなど、ヴァンパイア映画らしい怖
さももちろんあります。
おまけに、この映画、現代社会への風刺にもなっています。資源や食料が枯渇
しようとも、あくなき欲望のままに突っ走る人々。金儲けのために手段を選ば
ない巨大企業。それらは今の社会そのもの。映画の中では救済法が見つかりま
すが、はたして今の人類に救済策はあるのでしょうか？
この映画といい『クロッシング』といい、最近のイーサン・ホークの充実ぶり
が目立ちます。確かな演技力があるからこその活躍でしょう。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（ユニークなヴァンパイア映画で見応え十分。オーストラリア出身の兄弟監督、
ピーター＆マイケル・スピエリッグのセンスの良さが光ります。）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2010年11月28日（日）シネマ・ロサにて。午後1時の回
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