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ファイヤーウォール（FIREWALL）
（2006年 アメリカ）（上映時間１時間46分）
監督：リチャード・ロンクレイン
出演：ハリソン・フォード、ポール・ベタニー、バージニア・マドセン、メア
リー・リン・ライスカブ、ロバート・パトリック、ロバート・フォースター
＊渋谷東急ほか松竹・東急系にて全国公開
ホームページ http://wwws.warnerbros.co.jp/firewall/
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＜ストーリー＞
コンピュータ・セキュリティの専門家ジャック・スタンフィールド（ハリソ
ン・フォード）は、勤務先の銀行で最高幹部の一人に出世していた。ところが
起業家と称して接近してきた男ビル・コックス（ポール・ベタニー）が銀行強
盗グループのリーダーであることが判明。彼らはジャックの家族を人質に取り、
ジャックに彼の専門知識を駆使して銀行から１億ドルを指定の口座へ移し替え
るよう脅しをかけてきたのだった……。
＜レビュー＞
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ハリソン・フォードの健在ぶりが光る。ハラハラのあとにスカッ！
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あの年で、こういうエンタメ映画で主役を演じ続けるハリソン・フォードはス
ゴイ役者です。さすがにアップになると「年をとったなぁ〜」と感じさせます
が、ココぞ！という時のアクションは今も迫力タップリ。年をとった分演技の
深みも増しています。
今回の役どころはコンピュータの専門家。ということで、前半は比較的おとな
しい演技が続きます。
突然、銀行強盗に家族を人質に取られ、システムを操作して金を盗む手伝いを
させられる主人公ジャック。はたしてどうやって窮地を脱するのか。家族の運
命は……。
こういうサスペンス・アクションは、悪役がいかにスゴミを感じさせるかが大
きなポイント。そんな中、この映画で悪役を演じるポール・ベタニーはかなり
のもの。表面的には紳士然としたヤサ男だけれど、目が笑っていません。冷徹
で、血も涙もない男への変身ぶりが見事です。
こういう悪役だからこそ、観客の憎しみがズンズン募っていって、クライマッ
クスでカタルシスを迎えられるのです。
この映画でもう一つおもしろいのは、コンピュータシステムが大きな鍵を握っ
ていること。犯人がジャック自身に自ら構築した盗難防止システムへ侵入させ
る展開が、スリリングさを煽ります。ＩＴ社会の落とし穴やコンピューター犯
罪への恐怖が、緊迫感をどんどん増幅していきます。 ；￣ロ￣）！！
そして、それらを背景に描かれるのは、必死で家族を守ろうとする父親の姿。
まあハリソンはこういう映画が多いので、見飽きた感じもするのですが、それ
でもハラハラドキドキの波状攻撃はなかなかのもの。うまく逃げられそうにな
ったところでダメになるところとか、あわや危機一髪で命が助かるところとか、
そういうくり返しでクライマックスへ持ち込みます。
緻密な計算をしたはずの犯人の計画が意外にずさんだったり、都合の良い出来
事が突然起きたりとか、そういうアラも見えるんですけどね。犯人のキレ方も
あまりにも唐突だし。
でも、クライマックスの盛り上がりはなかなかのもの。前半は封印されていた
ハリソンのアクションが大サクレツ。ズブ濡れで走り回り、ビルの屋上から飛
び降り、犯人と大格闘するその姿は、とても60歳をとっくに過ぎた人とは思え
ません。うーむ、これなら近日クランク・イン予定の『インディー・ジョーン
ズ』の新作もＯＫかもね。
ハリソンの健在ぶりとポール・ベタニーの板についた悪役ぶりで、十分に楽し
める映画。ハラハラドキドキのあとにスカッとできますヨ〜。(●⌒∇⌒●)
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（ハリソン・フォードの健在ぶりに拍手。悪役のポール・ベタニーに加え、妻
役のバージニア・マドセンなどの演技も光る。緊迫感あるサンペンス。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2006年４月１日（土）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後３時15分の回。
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