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ヘアスプレー（HAIRSPRAY）
（2007年 アメリカ）（上映時間1時間56分）
監督：アダム・シャンクマン
出演：ジョン・トラヴォルタ、ニッキー・ブロンスキー、ミシェル・ファイフ
ァー、クリストファー・ウォーケン、クイーン・ラティファ、ザック・エフロ
ン、ブリタニー・スノウ、アマンダ・バインズ、ジェームズ・マースデン
＊丸の内プラゼールほか松竹・東急系にて全国公開
ホームページ http://hairspray.gyao.jp/
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＜ストーリー＞
1962年、ボルチモアに住む女子高生トレーシー（ニッキー・ブロンスキー）は、
人気テレビ番組"コーニー・コリンズ・ショー"に出演することを夢見ていた。
ある日、番組のオーディションに参加した彼女は、太めな体型がもとで不合格
となるが、番組ホストの目に留まりレギュラー・メンバーに抜擢。だが、彼女
が気に入らないベルマとアンバー母娘が様々な仕掛けで追い出しにかかる……。
＜レビュー＞
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誰もが明るく前向きになれる元気印のミュージカル！
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ブロードウェイの大ヒットミュージカルの映画化。とはいえ、もともとは1988
年のジョン・ウォーターズ監督による同名映画がルーツ。
1960年代のアメリカ・ボルチモア。テレビの人気番組への出演を夢見るダンス
とオシャレに夢中な女子高生トレーシー。ひょんなことから番組レギュラーに
抜擢されるものの、それを快く思わないライバル母子が邪魔をする……という
お話。
さらに、そこに絡むのが人種差別問題。根強く残る黒人差別の中、トレーシー
はまったく偏見の目を持たず、黒人の音楽やダンスを好きになる。ところが、
それが大問題に……というのも大きな物語のポイント。
ただし、話だけを取り出せば、さして深みがあるわけではありません。良いお
話には違いないし、誰でも納得はするのですが、「正義ＶＳ悪の対決」などあ
まりにパターン的です。黒人差別が克服されるところも「そんなのあり〜
〜？」という理想的すぎる展開。
それでも、そんな話の浅さなんてぶっ飛ばしてしまうほど素晴らしいのが歌と
ダンス。ゴキゲンなＲ＆Ｂナンバーを中心にした音楽と、ド派手なダンスがギ
ッシリ詰まっています。
主人公のトレーシーはチビでデブの女の子。そんな彼女が見事な歌とダンスを
披露するのを見ているだけで思わずニッコリ。周囲がなんと言おうと、明るく、
元気に、前向きに突っ走るその姿が、観客まで元気にしてしまいます。
トレーシー役のニッキー・ブロンスキーはオーディションで選ばれたそうです
が、よくぞこんなユニークなコを発掘できたもの。
そして、この映画のもう一つの魅力はキャスティング。トレーシーの母親役に、
なんとあのジョン・トラヴォルタを起用。かなり重たいボディスーツを着て歌
い踊るのですが、これがとにかくユーモラス。想像を超える変身ぶりで、前も
って知らされなかったら、トラヴォルタとは誰も気づかないのでは？ 最初は
オファーを断っていたらしいのですが、そんなことを感じさせないノリノリの
演技が最高です。
さらに、その夫役にクリストファー・ウォーケンを起用するナイスなアイデア。
シリアスな役どころのイメージが強い彼が、こんなにユニークでオバカな人物
を演じるなんて（そして、最後はほのぼの……）。お世辞にも上手いとは言え
ない歌と踊りも、なかなか味があるではないですか。
その他にも、敵役のミシェル・ファイファー、司会者役のジェームズ・マース
デン、黒人のリーダー的存在のクイーン・ラティファなど、スゴすぎるキャス
トです。このキャストを考えた人に拍手。これだけで観る価値があります。
誰でも楽しめて、必ず明るく、前向きになれる映画。登場人物と一緒にハジケ
ちゃいましょう！
《ぽちの満足度》
★★★☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆（＋1／2★）
（楽しい歌と踊り、そしてキャスティングの妙で見せるミュージカル。元気に
なりたい方はぜひどうぞ。）
〔鑑賞データ〕
2007年10月20日（土）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後4時の回。
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