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ハプニング（THE HAPPENING）
（2008年 アメリカ）（上映時間1時間31分）
監督・脚本：Ｍ・ナイト・シャマラン
出演：マーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル、ジョン・レグイザモ、
ベティ・バックリー、アシュリン・サンチェス、スペンサー・ブレスリン、ロ
バート・ベイリー・Jr.
＊日劇3ほかにて全国公開
ホームページ http://movies.foxjapan.com/happening/
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＜ストーリー＞
ある日、ニューヨークのセントラルパークで人々が突然立ちつくし、続いて自
殺し始める。その現象は、全米各地にどんどん広がっていった。フィラデルフ
ィアの高校教師エリオット（マーク・ウォールバーグ）は妻や友人の娘を守る
ために、見えない脅威からの逃避行を続けるのだが……。
＜レビュー＞
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シャマラン監督の恐怖映画。でも、恐怖感が物足りない……
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『シックス・センス』『サイン』のＭ・ナイト・シャマラン監督の新作です。
「何なんだ？これは」というナゾで引っ張り、最後にどんでん返しを繰り出す
のがこの監督の特徴。観終わったら残るものはあまりないけれど、観ている間
はそれなりに楽しかったりします。
ただし、ファンタジー色の強い前作『レディ・イン・ザ・ウォーター』は、興
行的には大コケで、「もうハリウッドでは監督させてもらえない」などという
ウワサまで飛び出す始末。そんな中で登場したこの映画、今回は前作とは正反
対のコワイ映画です。
ニューヨークで、突然、人々がヘンになって自殺するという現象が蔓延。テロ
攻撃ではないかという見方も出る。そんな中、何とかしてその危険から逃れよ
うとする高校教師エリオットとその妻、そして親友の子供。怪現象は全米に広
がっていく。はたして奇妙な現象の原因は何なのか？ エリオットたちは無事
に逃げ切れるのか？
ナゾに満ちた展開は、いかにもシャマラン監督らしい雰囲気。しかし、正直な
ところあんまりコワくありません。だって、恐怖を誘う要素の中心が、自殺者
たちのテンコ盛りの死体なんですから。いわばそのものズバリの恐怖で深みが
ありません。
表面的な恐怖だけでなく、もっと人間心理の奥底に働きかけるような恐がらせ
方はできなかったのでしょうか。こういう物騒な時代だし、追いつめられた人
間の心理や行動、登場人物の人間ドラマ、そのあたりをうまく使えば、とてつ
もなく恐ろしい映画になった気がするのですが……。
あれだけ次々に自殺シーンが出てくると、どんどん感覚がマヒしてしまいます。
最後のほうで死ぬ一軒家のおばあさんなんて、コワイどころか笑っちゃいまし
たもん。
ナゾのほうも大して面白くありません。早いうちに、怪奇現象の正体らしきも
のがわかってしまいます。その正体がややファンタジーっぽいのは、もしかし
て前作をまだ引きずっているのだろうか？？？
シャマラン映画でおなじみのどんでん返しもありません。まあ、いつも変など
んでん返しを見せられて、「そんなのアリか？！」と腹を立てていたボクにし
てみれば、それがないだけマシでしたけど。でも、過去のシャマラン監督の作
品のファンからしたら、物足りないのでは？ああいう普通のエンディングって。
かといって、危機に瀕した人間の姿とか、テロの恐怖に脅える時代といった深
いテーマ性があるわけでもなし。自然破壊に対する警鐘のような部分もあるも
のの、それにしてはツッコミが浅いですね。
なんにしても、中途半端なコワサがどうにも物足りない映画です。もっと背筋
がゾクゾクするような恐怖を体験させてくれぇ〜〜！！
《ぽちの満足度》
★☆☆☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆（＋1／2★）
（それほど恐くもないし、ドラマも底が浅いし……。それなりには楽しめると
思いますけど。）
（ぽち）
〔鑑賞データ〕
2008年7月30日（水）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時30分の回
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