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春の日のクマは好きですか？
（SPRING BEARS LOVE）
（2003年 韓国）（上映時間１時間38分）
監督：ヨン・イ
出演：ペ・ドゥナ、キム・ナムジン、ユン・ジヘ、イ・オル
＊シアターＮ渋谷にて公開。順次全国公開
ホームページ http://www.harukuma.com/
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＜ストーリー＞
スーパーのレジ係として働くヒョンチェ（ペ・ドゥナ）は、個性的な言動が災
いして男の子にフラれてばかり。そんなある日、図書館で借りた美術書に書き
込まれた愛のメッセージを見つけ、すっかり自分への告白と思い込む。メッ
セージの送り主探しに夢中になるヒョンチェだが、彼女をいつも見守り続ける
幼なじみのドンハ（キム・ナムジン）の心は穏やかではなく……。
＜レビュー＞
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ペ・ドゥナの魅力が満載のホンワカ温かなラブコメ
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韓国の女優で誰が好きかと聞かれれば、文句ナシに一番好きなのがペ・ドゥナ。
クリクリした大きな目が特徴的で、クセのある役どころを得意とする個性派女
優。『ほえる犬は噛まない』『子猫をお願い』『リンダ・リンダ・リンダ』な
どで印象的な演技を披露してきました。
そんな彼女の2003年の主演作がようやく公開。でもって、これが、よくありが
ちなラブ・コメなんですよ。
ペ・ドゥナ演じる主人公は、夢見がちで、あまりにも個性的な女の子。そのた
め、なかなか彼氏ができない。そんな中、図書館から借りた美術書に書き込ま
れた愛のメッセージを発見。自分宛のものと確信し、まだ見ぬ相手を「ヴィン
セント」と名づけて正体を探ろうとする。ところが、そんな彼女に幼なじみの
ドンハは心中穏やかではなく……。
ホント、すれ違いの恋を描いた、ごくフツーのラブコメなんです。ストーリー
的には、目を見張るようなところは、な〜んもありません。せいぜい、図書館
の美術書に書き込まれたメッセージが大きな役割を果たすという設定がユニー
クな程度。
でも、そんなことはどうでもいいんです。なんたって、ぺ・ドゥナが主役なん
ですから。彼女の演技を見るだけでモトは十分に取れる映画なのです！！
『ほえる犬は噛まない』でも、コミカルな演技を披露していましたが、今回は
さらにパワーアップ。夢見がちな主人公が空想の中でクマに変身するシーンと
か、デート中にお下品なことを連発して嫌われたりとか、とにかく笑えるシー
ンが満載です。父親や友人とのほほえましい交流も心に残ります。
後半のシリアスな演技もさすがです。ドンハにダマされて傷ついた時の表情を
見ているだけで、胸にグッときてしまいます。
あんまりイケてないメガネ姿や下着姿、ほとんど化粧っ気のないスッピンの顔、
ラーメンをすするシーンなど、どれもみんな存在感タップリ。ダメな感じの姿
にこれだけ存在感がある女優って、珍しいよなぁ〜。
インディーズ系のクセのある映画に出ることが多い彼女ですが、ラブコメでも
自分の世界を構築してしまうのですから素晴らしい。何をやっても絵になるし、
かわいらしいし、たまりませんぜ〜〜〜！！！
ペ・ドゥナのいろんな魅力がギッシリ詰まった映画です。今までの出演作でも
見られたいろんな要素がまとめて見られるお得な映画。ある種、これは彼女の
ための映画といっていいかもしれません。彼女自身、これは「自分にとっての
第一シーズンの終わり」てな発言をしていますが、確かに20代前半（撮影当
時）までの総括的な意味を持つ映画かもしれませんね。
ラストには意外なオチが用意されているものの、それほど驚くようなオチでは
なし。しかし、それなりにきちんとまとめているし、ポカポカした雰囲気も伝
わってきます。
この監督さんは、ＣＭ出身で本作が長編映画デビューだそうですが、若者たち
のみずみずしさをきちんと描ける監督ですね。全体をパートに分けて、テンポ
よく描いているところにも好感が持てます。音楽の使い方もナイスで、今後に
期待。
フツーのラブコメとしても、まあまあの映画で、気楽に観ればそれなりに楽し
めるはず。そこに得がたい個性を持つ女優ペ・ドゥナの演技が加わったことで、
キラキラした魅力を持ったラブコメ映画になっています。ペ・ドゥナを主役に
起用した時点で、この映画は成功だよネ。
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（ペ・ドゥナのファンは必見！ そうでなくてもラブコメ好きなら、それなり
に楽しめる映画です。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2006年６月10（土）シアターＮ渋谷にて。午後12時45分の回
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