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ヘルライド（HELL RIDE）
（2008年 アメリカ）（上映時間1時間24分）
監督・脚本・製作：ラリー・ビショップ
出演：ラリー・ビショップ、マイケル・マドセン、エリック・バルフォー、ヴ
ィニー・ジョーンズ、レオノア・バレラ、ローラ・カユーテ、ジュリア・ジ
ョーンズ、デヴィッド・キャラダイン、デニス・ホッパー
＊シアターN渋谷、銀座シネパトスほかにて全国公開
ホームページ http://www.hellride.jp/
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＜ストーリー＞
バイカー・チーム“ヴィクターズ”のメンバー、ピストレロ（ラリー・ビショ
ップ）、ジェント（マイケル・マドセン）、コマンチ（エリック・パルフ
ォー）は、対抗するグループ“シックス・シックス・シックス”に仲間を殺さ
れ復讐を誓う。手始めにトレーラーハウスにいたメンバーたちを血祭りにあげ
た３人は、いよいよリーダーであるビリー・ウィングスを追って、復讐の旅へ
出るのだが……。
＜レビュー＞
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バイクに乗ったアウトローたちの痛快Ｂ級アクション映画
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1960年代から70年代にかけて人気を集めた低予算Ｂ級アクション映画の数々
「バイカー・フィルム」を現代に甦らせ映画だそうです。監督・製作・脚本・
主演も、かつてこの手の映画に出演していたラリー・ビショップ。
「バイカー・フィルム」という言葉からもわかるように、バイクに乗ったアウ
トローたちが、敵対するバイク野郎とガチなバトルを展開するというお話。そ
こには30年以上も前の事件に関わる復讐が絡んでいます。
まあ、とにかくＢ級のきわみです。暴力とお下品がそのまま服を着て歩いてい
るようなバイク乗りたち。銃をぶっ放し、残虐に敵対者を殺し、ビールを飲み
まくり、お姉ちゃんたちとヤリまくります。
なるほど、昔のアメリカのオッサンたちは、ビール片手にこういう映画を楽し
んでいたんですねぇ〜。ある意味、な〜んも考えずに楽しめますから。アクシ
ョン満載、グロい殺害シーンがタップリ、おまけに裸のお姉ちゃんたちがスク
リーンで乱舞。とくれば、男の娯楽の極致だぜ！ てなところでしょうか。
なにしろＢ級映画大好きのクエンティン・タランティーノが製作総指揮に名を
連ねていますからね、彼も、昔、この手の映画をたくさん観たのでは？
タランティーノ自身が監督した『デス・プルーフｉｎグラインドハウス』は、
Ｂ級映画を２本立て、３本立てで上映するアメリカでかつて流行った映画館
「グラインドハウス」を現代に甦らせようとした作品。それと共通するコンセ
プトの映画だと思います。
この映画、アメリカではたった２週で打ち切られたとか。それ、よーく、わか
ります。良くも悪くもアクが強すぎて、ハマる人はハマるけど、ダメな人はち
ょっと観ただけで席を立ちそう。
とはいえ、Ｂ級アクション映画の魅力が満載。「バイカー・フィルム」を知ら
なくても、タランティーノ作品をはじめＢ級アクション映画好きにはかなり楽
しめそうな作品です。
個人的には、いっそのこと、『デス・プルーフｉｎグラインドハウス』や同時
に公開されたロバート・ロドリゲス監督の『プラネット・テラー in グライン
ドハウス』ぐらいハチャメチャにして欲しかった気もしますが。「そんなのあ
りえない！……けど面白い！」という感じを強めれば、より幅広い層にアピー
ルできたかも。
役者陣ではタランティーノ映画の常連マイケル・マドセン、デイヴィッド・キ
ャラダイン、そしてお久しぶりのデニス・ホッパーなどのベテランが、とても
いい味を出しています。
それにしても、こうやって自分の好きな世界に関わっていけるタランティーノ
は、本当に幸せな人です。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（Ｂ級アクション好きにはオススメ。暴力＆エロ度はけっこう高いので、その
あたりはご注意を。）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2008年11月21日（金）映画美学校試写室にて。
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