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インサイド・マン（INSIDE MAN）
（2006年 アメリカ）（上映時間２時間８分）
監督：スパイク・リー
出演：デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター、
クリストファー・プラマー、ウィレム・デフォー、キウェテル・イジョフォー
＊みゆき座ほかにて全国公開
ホームページ http://www.insideman.jp/
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＜ストーリー＞
ダルトン（クライヴ・オーウェン）率いる銀行強盗グループが、白昼のマンハ
ッタン信託銀行を急襲し、従業員と客を人質に立てこもる。事件発生の連絡を
受けたＮＹ市警のフレイジャー（デンゼル・ワシントン）は同僚のミッチェル
と現場へ急行する。何とか犯人との接触を試みるものの、なかなか思うように
いかないフレイジャー。一方、事件の発生を知ったマンハッタン信託銀行会長
アーサー・ケイスは、やり手の女性弁護士マデリーン（ジョディ・フォス
ター）に密命を託し、現場へと送り出すのだが……。
＜レビュー＞
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スパイク・リー＋デンゼル・ワシントンによるスリリングで上質なサスペンス
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『マルコムＸ』『ラストゲーム』でコンビを組んだスパイク・リー監督とデン
ゼル・ワシントンが、再びタッグを組んだ犯罪サスペンス映画です。
監督自身が「脚本にほれ込んだ」というだけに、実におもしろい脚本です。
マンハッタンの銀行で強盗事件が発生。ＮＹ市警のフレイジャーは思うように
犯人を説得できず、両者の間で神経をすり減らすような心理戦が展開される。
そんな中、銀行の会長の意を受けた女性弁護士が現場にやってくる……。
立てこもった銀行強盗ＶＳ警察という対決の図式はよくありますが、この映画
がユニークなのは、犯人がどんなヤツで、何人いるのか警察がなかなかつかめ
ないこと。何しろ犯人は、人質全員に同じ服を着せて立てこもるのです。彼ら
の目的も何なのかわかりません。
しかも、犯人たちは途中で床に穴を掘るのだが、これがラストの思わぬオチへ
とつながっていきます。
その他にも、いろいろと工夫が凝らされた脚本。そのおもしろさを生かしきっ
たリー監督の演出がこれまた素晴らしい。銀行と警察の車の中のシーンがほと
んどを占める構成ですが、それをスピーディーかつスリリングに描くことで、
一瞬も緊張感を途切れさせることなく、観客をまったく飽きさせないサスペン
スにしています。
デンゼル・ワシントンの演技も軽快さと重厚さを併せ持っていて、犯人と対峙
する警官のキャラクターをうまく構築しています。対する犯人役のクライブ・
オーウェン、犯人と交渉する弁護士のジョディ・フォスター、銀行会長のクリ
ストファー・プラマー、警察官のウィレム・デフォーなど、要所に存在感のあ
る人物を配置しているのも、緊張感をいっそう高めています。
途中で、人質たちの証言を挟みこんでいく展開も、謎をますます深めていてお
もしろいですねぇ〜。
全編に流れるＡ・Ｒ・ラフマーンのインド音楽がこれまた印象的で、スリリン
グさを煽っています。
異様な緊張感と謎に満ちたまま、ラストの意外なオチへと突入！！
そして事件の背景にある大きな人道に関わる出来事が明らかになります。異様
な緊張感に包まれて、最後は「な〜るほど！」と思わせる見事な手腕。上質で
一級品の犯罪サスペンスです。これまでに様々な映画を監督してきたスパイ
ク・リーのキャリアはダテじゃないぜ！！！ （ｏ＾∇＾ｏ）ノ
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（これといった人間ドラマはないものの、犯罪サスペンスとしては一級品。サ
スペンス好きの方にはぜひオススメ。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2006年６月11日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後４時30分の回
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