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ＪＵＮＯ／ジュノ（JUNO）
（2007年 アメリカ）（上映時間1時間36分）
監督：ジェイソン・ライトマン
出演：エレン・ペイジ、マイケル・セラ、ジェニファー・ガーナー、ジェイソ
ン・ベイトマン、オリヴィア・サールビー、Ｊ・Ｋ・シモンズ
＊シャンテシネほかにて全国公開
ホームページ http://www.juno-movie.jp/
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＜ストーリー＞
16歳の高校生ジュノ（エレン・ペイジ）は、同級生のポーリー（マイケル・セ
ラ）と一度だけ関係を持ち、妊娠してしまう。最初は両親に内緒で中絶しよう
とするが、気が変わって出産を決意。赤ちゃんを産んでから養子に出すことに
する。親友とともに理想の里親を探し、ローリング夫妻と出会うのだが……。
＜レビュー＞
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主人公ジュノの魅力にハマってしまう青春ストーリー
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第80回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞にノミネートされ、脚本賞
を受賞した映画。16才で妊娠した女子高生の話だけに、マジで10代の愛と性で
も語っているのか？ それともただのキワモノか？
いえいえ、そうではありません。10代の妊娠というショッキングなネタを扱っ
ているものの、とてもまっとうで、ハートウォームな青春映画なんです。
主人公ジュノが魅力的です。世の中をナメていて、皮肉ばかり言う女の子。一
歩間違えば「ただのバカ女じゃない？」な〜んて思ってしまいそうですが、こ
れがメチャクチャにキュートで、憎めないんです。いくら憎まれ口を叩いても、
ついつい温かな視線で見守ってしまうから不思議なもの。
最大のヒットは、ディアブロ・コーディの脚本ですね。人物造形の巧みさが素
晴らしい！ こういう脚本はなかなか書けるものではありません。
ジェイソン・ライトマン監督（アイヴァン・ライトマン監督の息子）の演出も、
タバコ関係者を皮肉った前作『サンキュー・スモーキング』に負けず劣らず、
センスにあふれています。
そして、主演のエレン・ペイジの等身大でキラキラした演技も見もの。
ジュノの周囲の人間模様も、よく描きこまれています。ジュノの両親は離婚し、
父親は再婚相手と幸せに暮らしています（この継母がサイコーにクールな女
性！）。一方、里親候補のヴァネッサとマークは理想的な夫婦のはずだったの
に……。
スッタモンダした挙句に、やがて出産を迎えるジュノ。はたして子どもの行方
は？ ジュノの人生はどうなるのか？？？
そんなラストで安易なご都合主義に走ることなく、リアルな展開を選択したの
が正解。しかも、そこに至って、愛など信じていなかったジュノが、愛らしき
ものを見つけ、家族との絆も深まるという心温まる結末。見終わって心がポカ
ポカしてきました。
音楽も凝っているんですよ。劇中の音楽の使い方はもちろん、ジュノと里親予
定の作曲家マークとの音楽談義＆Ｂ級映画談義には爆笑させられました。モッ
ト・ザ・フープルだの、ストゥージーズだのウレシイ名前がたくさん登場。ジ
ュノったらまるで70年代の女の子じゃん！ ラストに流れるデュエット曲もス
テキです。
脚本、演出、音楽、キャスト、すべてがピタッと決まった青春映画。想像以上
に楽しくて、ハートウォームな映画でした。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆（＋1／2★）
（楽しくて、心温まる青春映画です。センセーショナルなネタに惑わされずに
観てください。）
（ぽち）
〔鑑賞データ〕
2008年6月19日（木）シネ・リーブル池袋にて。午後4時55分の回
[「し」のページ] |
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