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国家代表！？(TAKE OFF)
（2009年 韓国）（上映時間2時間26分）
監督・脚本：キム・ヨンファ
出演：ハ・ジョンウ、ソン・ドンイル、キム・ドンウク、キム・ジソク、チ
ェ・ジェファン、イ・ジェウン、イ・ウンソン、イ・ハンウィ、イ・ヘスク、
ジュニ、キム・ジヨン、キム・ヨンゴン
＊シネマスクエアとうきゅう、丸の内TOEIほかにて全国公開
ホームページ http://kokka-daihyo.com/
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＜ストーリー＞
冬季オリンピック誘致のため、韓国で急遽スキージャンプの代表チームが結成
されることになった。集まったのは、実母を探してアメリカからやって来たボ
ブ（ハ・ジョンウ）をはじめ初心者ばかり。おまけに彼らを指導するコーチも
未経験者。それでもユニークな特訓メニューを必死にこなし、オリンピック出
場を目指すボブたちだったが……。
＜レビュー＞
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スキージャンプに挑む素人集団。笑いと汗と涙の痛快エンタメ映画
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スキージャンプの韓国代表を描いた実話に基づくお話。素人同然の選手たちが、
必死に練習してオリンピックに出るというのは、ジャマイカのボブスレー選手
を描いた『クール・ランニング』などと共通する素材。
幼い頃に妹とともにアメリカに養子に出された青年ボブが、韓国に戻って実母
を探します。そこに現れたのがジャンプのコーチ。ボブがかつてアメリカのア
ルペンスキーのジュニア代表だったことに目をつけた彼は、執拗に韓国代表
チームに誘います。最初は嫌がっていたボブですが、「活躍すれば母親が見つ
かるかも」と言われて、チームに加わることにします。
とはいえ、当時の韓国はジャンプなどマイナー競技で、代表チームもオリンピ
ック誘致のために作られた急造チーム。そのため、ボブ以外の選手も全員ジャ
ンプ未経験。しかも、みんなダメダメ人間です。
元ヤク中、父親に頭の上がらない男、年老いた祖母のために兵役を逃れたい男
とその弟（この弟が底抜けのオバカキャラでいい味）。それを指導するコーチ
に加え、マルチ商法に精を出すコーチの娘も出現。みんな国家のためなどでな
く、私利私欲でジャンプに挑戦します。
そんな彼らの成長をコミカルに描いたのがこの映画。これだけユニークなキャ
ラが揃えば、笑いが巻き起こるのは当然でしょう。最初はややテンポが悪く、
うまく流れに乗れなかったものの、中盤からエンジンがかかってくるにつれて、
どんどんスクリーンに引き込まれてしまいました。
メンバー同士の対立や友情、挫折といったストーリーはありがちで、よく考え
れば強引なところもけっこうあります。しかし、そんなことは気にならなくな
ってしまいます。あまりにもユニークすぎる練習風景をはじめ、とにかくお楽
しみの連続です。
チームにとっての転機は、オリンピックの誘致失敗。そこからチーム存続の危
機、ワールドカップでのひと悶着、そして棚ぼたのオリンピック出場と、どん
どん盛り上げていく巧みな展開。
そしてクライマックスは、ハラハラドキドキの連続の長野オリンピック。もし
かしたら奇跡のメダル獲得か？というところで、代役として出てくるのはアイ
ツです。まさに最高潮の盛り上がり。そこにボブと母の話をうまく絡めて、観
客の感動を誘う心憎い仕掛け。思わず胸が熱くなってしまいました。
監督は、こちらも快作だった『カンナさん大成功です！』のキム・ヨンファ。
『チェイサー』『ノーボーイズ，ノークライ』のハ・ジョンウをはじめ、俳優
たちの演技もなかなかのもの。
2時間30分近い長さをまったく感じさせません。楽しく笑って、ちょっぴり感動
して、最後はスッキりできます。韓国で大ヒットしたのが納得の一級品のエン
タメ映画です。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（痛快なエンタメ映画で楽しめること間違いなし。笑って泣いてスカッとした
い方はぜひ。）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2010年10月23日（土）シネマスクエアとうきゅうにて。午後1時30分の回
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