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幸福な食卓
（2006年 日本）（上映時間1時間48分）
監督：小松隆志
出演：北乃きい、勝地涼、平岡祐太、さくら、羽場裕一、石田ゆり子
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＜ストーリー＞
中学３年生の中原佐和子（北乃きい）は父、母、兄との４人家族。だが、３年
前の父の自殺未遂以来、成績優秀な兄は大学進学を拒否して農業に従事し、母
は家を出て近所で一人暮らしを始めていた。そんなある日、朝食の席で父が突
然「今日で父さんを辞めようと思う」と宣言する。一方、佐和子は転校生の大
浦の強引に次第に惹かれていくのだが……。
＜レビュー＞
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崩壊家庭の再生と悲恋で描く少女の成長物語。北乃きいが良い！！！
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瀬尾まいこの第26回吉川英治新人文学賞受賞作を映画化した作品。
ごく平凡に見える家庭。ところが、父親が「父さんを辞める」と宣言する。そ
こから少しずつ明らかになるのは、３年前の父親の自殺未遂。それをきっかけ
に、変わってしまった家庭。とはいえ、崩壊一歩手前で微妙なバランスの上に
踏みとどまっている。
そんな家族の再生のドラマ……かと思ったら、途中で長女と転校生の甘酸っぱ
い初恋物語に突入！ しかも、後半で韓流ドラマも真っ青の悲恋に転じるでは
ないか！！！
うーむ、家庭がテーマなのか、恋愛なのか、どっちつかずのようにも思えるの
だが……。
しかし、最後まで観て納得がいきました。これは家族の再生のドラマと、悲し
い恋愛ドラマという両輪の上に成立した主人公の女のコの成長物語なんですよ。
そうやって見るとちゃんと一本筋は通っています。悲劇を乗り越えて、立ち直
る長女。それを支えるために再生する家族……というわけです。
それにしても、北乃きいが素晴らしい！ このコの演技をちゃんと観たのは初
めてですが、自然な演技の中に、キラキラ輝くものがあります。これは間違い
なく磨けば光る原石だッ！兄の恋人役のさくらも、なかなか存在感あり。
ラストのミスチルの音楽に合わせて北乃きいが延々と歩くシーンが印象的です、
そして、象徴的に描かれる４つ食器が並んだ食卓。
いや、これは、なかなか良い映画です。心に染みます。小説を読んでない人に
もオススメ。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆（＋1／2★）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2007年12月 ＤＶＤにて鑑賞
[「こ」のページ] |
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