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ライラの冒険 黄金の羅針盤
（THE GOLDEN COMPASS）
（2007年 アメリカ）（上映時間1時間52分）
監督・脚本：クリス・ワイツ
出演：ダコタ・ブルー・リチャーズ、ニコール・キッドマン、ダニエル・クレ
イグ、エヴァ・グリーン、サム・エリオット、サイモン・マクバーニー
＊丸の内ピカデリー１ほか松竹・東急系にて全国公開
ホームページ http://lyra.gyao.jp/
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＜ストーリー＞
パラレルワールドの英国。幼い頃に両親を亡くし、オックスフォード大学のジ
ョーダン学寮に暮らす12歳の少女ライラ（ダコタ・ブルー・リチャーズ）に、
有力者のコールター夫人（ニコール・キッドマン）が接近を図る。そんな中、
街の子どもたちが誘拐される事件が続き、ライラの親友ロジャーも姿を消す。
コールター夫人のもとから逃げ出したライラは、子供たちの消息を求めて、黄
金に輝く"真理計"を手に、北の地へ向かって危険な旅に出るのだが……。
＜レビュー＞
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テーマパーク的な楽しさにあふれたファンタジックな冒険物語
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人気ファンタジー小説の映画化。三部作の第一作です。
舞台は、我々の世界に似ているようで違うパラレルワールド。人々はみんな、
魂が動物の姿となったダイモンという守護精霊を連れています。主人公の少女
ライラのダイモンは"パンタライモン"。
そして、この世界で最大の権力を誇るのが「教権」と呼ばれる機関。それに対
立するオックスフォード大学のジョーダン学寮でライラは暮らしています。叔
父のアスリエル卿はダストと呼ばれる謎の粒子について研究していて、そこに
は大きな秘密があるらしい。そんな中、アスリエル卿が教権側に危うく殺され
かけて……。
て、いきなり説明が多すぎて、何がなにやらサッパリです！ 子供向け映画の
ように思っている人も多いようですが、子供にこんな複雑な話はわかりません
よねぇ〜？大人の筆者の頭が爆発しそうになったのですから（原作のこともよ
く知らないし）。
でも、それも初めのうちだけでした。というのも、始まって30分ほど過ぎたと
ころで、とてもわかりやすい冒険物語が始まるからです。
基本は善ＶＳ悪の対決です。主人公ライラと彼女を助けるジプシャンと呼ばれ
る人々、よろいをつけたクマなどが善グループで、教権やコールター夫人など
が悪のグループ。両者の対立を背景に、友達が行方不明になったライラが、北
の地へと旅する途中で様々な冒険をくり広げます。
真実が見える黄金の羅針盤（真理計）、ナゾの魔女、言葉を話すクマといった
ファンタジーらしい仕掛けもバッチリです。
スサマジイ迫力の映像も見応え十分。クマＶＳクマのバトルシーン、「ライラ
危機一髪！」というドキドキのシーンなど、どれも相当にお金をかけてます。
まあ、結局のところ、テーマパークのアトラクション的な内容なのですが、
様々な見せ方によって魅力的あふれる作品に仕立てているところが、さすがに
ハリウッド映画らしいところ。
主人公ライラ役は、一万人を越えるオーディションで選ばれたという新人ダコ
タ・ブルー・リチャーズ。悪女コールター夫人役にニコール・キッドマン。ラ
イラの叔父アスリエル卿役にダニエル・クレイグ。そして、気球使いにサム・
エリオットという渋い配役がたまりません。
驚いたのは声の出演。イアン・マッケラン、フレディ・ハイモア、クリスティ
ン・スコット・トーマス、キャシー・ベイツというユニークな顔ぶれです。で
も、事前にチェックしておかないと誰が誰の声やら……。
ラストは中途半端ですが、もちろんこれは続編への布石でしょう。
テーマパーク感覚で楽しく観るには十分のエンタメ作品だと思います。最後ま
で飽きることはありませんでした。ただし、一作目のせいかドラマにあまり深
みは感じられませんでした。この先、もう少し深みが出てくれば、もっと面白
い作品になりそうなのですが……。
《ぽちの満足度》
★★☆☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（エンタメ映画としてはなかなかのもの。原作を知らなくても、気軽に楽しめ
そうです。ただし、お子様には難しいかも……。）
（ぽち）
〔鑑賞データ〕
2008年3月1日（土）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後4時45分の回
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