マルチュク青春通り(SPIRIT OF JEET KEUN DO)


(2004年 韓国)(上映時間1時間58分)
監督・脚本:ユ・ハ
出演:クォン・サンウ、イ・ジョンジン、ハン・ガイン、パク・ヒョンジュン、
キム・イグォン、イ・ジョンヒョク、チョン・ホジン、キム・ブソン
ホームページ http://www.gaga.ne.jp/mal-seishundori/
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<ストーリー>
1978年。高校2年生のヒョンス(クォン・サンウ)はマルチュク通りにある男
子校に転校したが、そこはガラの悪い連中の吹きだまりだった。やがてヒョン
スは、クラスのボス、ウシクに仲間として迎え入れられ、一緒に遊ぶようにな
る。ある日、通学バスの中である女子高生にひと目惚れするヒョンス。ウシク
とともに男子生徒にからまれていた彼女を助けるが、ウシクはすかさず彼女に
アプローチする。それでもヒョンスは何もできず……。

<レビュー>
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クォン・サンウがハマリすぎの青春映画。切なくて熱い!
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いきなり登場するブルース・リー。アチョ〜〜〜〜〜!!!!!
主人公のヒョンスはブルース・リーに憧れる高校生。これって単に時代背景と
して使ってるだけだと思ったら、とんでもありませんでした。実はクライマッ
クスで見事に生きているんですヨ。

ワルの巣窟のような高校を舞台に展開されるケンカ、友情、恋の物語。
ケンカ嫌いでおとなしい転校生の主人公は、暴力で生徒たちを支配する教師や
風紀委員たちに疑問を抱きながらも、ただ黙って従うだけ。そのうちにバスケ
の試合で活躍したことからクラスのボスと仲良くなるものの、依然として窮屈
な学校生活に耐えるのみ。ところが……。

クォン・サンウがハマリすぎです。前半の純情ぶりが何ともイジらしく、一方
クライマックスでの爆発は迫力タップリ。その変貌が素晴らしい。

友達に好きな女の子を譲ったりしちゃうところなんて、もう観ていてググッと
きちゃいます。わかるよなぁ〜、あの切ない思い。初々しいデートとかもさぁ、
胸キュンですよ。ホントに。

それに相手役の新人の女の子(ハン・ガイン)が絵に描いたような美少女で、
青春映画にピッタリなんです。いやぁ〜、オジサンも高校時代を思い出してし
まいました。て、あんな美少女はいませんでしたが(笑)。

青春映画って、キラキラ輝いたみずみずしい映画でないと魅力がないでしょ。
その点、実にキラキラしているんです。この映画。
恋愛関係が男同士の友情に影を落とすところとかも、うま〜くお互いの心情を
描写しています。

いろいろなことを経験した主人公が、ある出来事によって少し大人になるクラ
イマックスからエンディングに至るあたりもなかなか見せてくれます。当時の
学校に対する批判もチラッと込められています。それにしても、いくら30年近
く前とはいえ、あの高校はヒドイよなぁ〜。

ユ・ハ監督は実際にこの時代に青春時代を過ごしたというだけに、当時の空気
が伝わってきますね。日本でもヒットした曲が流れたりして、当時を知る人に
はけっこう懐かしいのでは?

なかなかよくできた青春映画です。特に青春時代が終わってしまった人は、自
分の過去とリンクさせて胸を熱くするかもしれません。青春映画が好きなら、
クォン・サンウのファンならずとも十分に楽しめるはず。

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
(切なさと熱さが伝わる青春映画。舞台が舞台だけにケンカだらけなのは仕方
ないところ。)
                                <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2006年3月 DVDにて鑑賞


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