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ＮＥＸＴ−ネクスト−（NEXT）
（2007年 アメリカ）（上映時間1時間35分）
監督：リー・タマホリ
出演：ニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーア、ジェシカ・ビール、トーマ
ス・クレッチマン、トリー・キトルズ、ピーター・フォーク
＊ 丸の内プラゼールほか松竹・東急系にて全国公開
ホームページ http://next-movie.gyao.jp/
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＜レビュー＞
ラスベガスのマジシャンのクリス・ジョンソン（ニコラス・ケイジ）は、自分
の周囲だけ２分先の未来を予知できる能力を持っていた。ある時、女性ＦＢＩ
捜査官カリー（ジュリアン・ムーア）が現われ、核兵器を持つテロリストを探
し出すことに協力するよう依頼する。だが、それを断ったクリスは、美しい女
性リズと出会い逃亡するのだが……。
＜レビュー＞
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ツッコミどころ満載のＳＦ怪作。細かなことを一切無視すれば楽しいかも
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『ブレードランナー』『トータル・リコール』などの原作者で人気ＳＦ作家の
フィリップ・Ｋ・ディックの短編『ゴールデン・マン』の映画化です。
面白いのがその設定。主人公のクリスは、自分の周囲のことのみ、２分先の未
来が見える能力の持ち主。それを使うことで、いろいろなことが起きます。
たとえば、女の人に接近するのに、２分先を予知して失敗する姿が見えたら、
それとは違ったアプローチの仕方をしてみる。と思ったら、それもまた予知し
た未来で失敗に終わり、また新たなアプローチをする……。というように、な
かなか凝った楽しい場面が登場します。
しかし、だからといって、たったそれだけの設定で何でもできてしまうとは…
…。なんだかスゴすぎます。
マジックで観客を驚かせたり、カジノで勝ってお金を手に入れたり、はては銃
撃戦の指揮をとって戦ったり、最後のほうなんて、分身の術（？）まで駆使す
るのですから。お前は忍者か！？ 自分の２分先の未来が予知できるだけで、
どうしてそんなことが可能なのだ？？？？？？
というわけで、「そんなことないでしょ！」というツッコミどころが満載です。
それをニコラス・ケイジが目をひん剥いて演じるから、コメディでもないのに
笑ってしまいました。
そんな主人公を、ロシアから盗まれた核爆弾の捜索に利用しようというＦＢＩ
の意図も理解不能。それが、この映画の最大の謎かも。
この手のエンタメ映画なら、正義の主人公ＶＳ悪の対決を中心に描いてスカッ
とさせてくれるはずなのに、それもほとんどありません。だって、話の中心は
ＦＢＩが主人公を探す話なんですから。それも簡単に捕まえられるのに、わざ
わざ面倒な方法を使う奥ゆかしさ（？）。
いやぁ〜、まさに謎だらけ。ツッコミどころだらけの映画でした。ラストのド
ンデン返しにも笑わせられます。
一番の見どころは、「刑事コロンボ」のピーター・フォーク（80歳）が元気な
姿を披露しているところだったりして。
まあ、これだけツッコミどころがあれば、それを探して観るのも楽しいかもし
れません。でなければ、ツッコミどころは全部無視してボーッと観るほうがい
いでしょう。アクションなどはソコソコのレベルですから。
《ぽちの満足度》
★☆☆☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆
（ツッコミどころ満載のとんでもないＳＦ映画。まさか意図的にそうしたわけ
じゃないでしょうけど。）
（ぽち）
〔鑑賞データ〕
2008年4月26日（土）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時30分の回
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