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パーフェクト・ストレンジャー（PERFECT STRANGER）
（2007年 アメリカ）（上映時間1時間50分）
監督：ジェームズ・フォーリー
出演：ハル・ベリー、ブルース・ウィリス、ジョヴァンニ・リビシ、ゲイ
リー・ドゥーダン、クレア・ルイス、リチャード・ポートナウ
＊サロンパス ルーブル丸の内、渋谷TOEIほかにて全国公開中
ホームページ http://www.movies.co.jp/perfectstranger/
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＜ストーリー＞
政財界の大物のスキャンダルを狙う女性記者ロウィーナ（ハル・ベリー）は、
幼なじみのグレースが殺されたためその真相を探ろうとする。グレースが大物
経済人のハリソン・ヒル（ブルース・ウィリス）と不倫関係にあったことから、
身分を隠して彼の会社に潜入。元同僚のマイルズ（ジョヴァンニ・リビシ）の
協力を得て調べを進めるロウィーナ。だが、彼女の周囲の人物に次々と疑惑が
浮上して……。
＜レビュー＞
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ありふれたサスペンスだがラストの真相にはちょっとビックリ
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「驚愕のラスト！」というキャッチフレーズはよくあるけれど、本当に驚かさ
れることはそれほど多くありません。中には「それって反則じゃないの？」と
いうようなケースもあります。しかし、この映画のラストにはけっこう驚かさ
れました。
ただし、そこに行くまではありふれたサスペンス。
特ダネを握りつぶされて会社を辞めた新聞記者の主人公。幼なじみが殺された
ため死の真相を探り始める。彼女が広告会社の社長と不倫をしていたことから、
そいつが怪しいとにらんで、元同僚のサポートを得てその会社に潜入する……。
登場人物もストーリー展開も、どこにでも転がっていそうなお話。チャットで
の会話が前面に描かれるなど、コンピュータを使っているところが現代風では
ありますが、これも最近では別に目新しくもないこと。
主人公が「あわや危機一髪！」という目にあうようなスリリングな場面が少な
いのも、物足りないですね。全体に都合の良すぎる展開も目につきます。
とはいえ、犯人を巧妙に隠す仕掛けは見事。ブルース・ウィリス演じる社長を
はじめ、主人公の周囲の人物をみんな怪しく見せて、深い霧で包み込みます。
いったい誰が本当の犯人なのか？ あれやこれや推理するものの、なかなか真
相は見えません。
それでも、やがてどうやら犯人が明らかになります。なるほど、やっぱりそう
なのね。
と思ったら、そこでまた大逆転！！ え！ え！ そうだったの？ 犯人はそ
いつだったの？ うーむ、そういわれれば、確かに過去のトラウマのような
シーンがところどころに挿入されていたし、納得できる結末かも……。なるほ
どねぇ〜。
そして、最後の最後に一瞬だけ映る「瞳」。そこからまた何かが起きる！？
という憎い仕掛けなワケです。
この映画にもっと深みを持たせるには、主人公の人間ドラマをきちんと描けば
よいわけですが、それをやると、あの驚愕のラストがきちんと機能しなくなる
可能性が高い。とすれば、エンタメ性の高いサスペンスとしては、たぶんこれ
で正解なのでしょう。
きわどい取材やお色気作戦も展開するハル・ベリーの体当たりの演技が印象的
です。彼女を主役に起用したからこそ、あのラストが生きてきたのだと思いま
す。相変わらず怪しい雰囲気のブルース・ウィリスもいいですね。主人公のサ
ポート役のジョヴァンニ・リビシもいい味を出しています。『ロスト・イン・
トランスレーション』など、渋い映画に出ている俳優です。
どうということもない、ありふれたサスペンスなれど、ラストの種明かしには
ちょっとビックリ。ハル・ベリーなどの演技もあって、それなりに観られる映
画にはなっています。それがなければただのＢ級、いやＣ級のダメダメ映画で
すけどね。
《ぽちの満足度》
★★☆☆☆
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（たいした話ではありませんが、意外な事件の真相と役者の演技で、まあまあ
楽しめるサスペンスになっています。ビックリしたい方はどうぞ。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2007年9月29日（土）池袋東急にて。午後4時10分の回。
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