プロデューサーズ(THE PRODUCERS)


(2005年 アメリカ)(上映時間2時間14分)
監督:スーザン・ストローマン
出演:ネイサン・レイン、マシュー・ブロデリック、ユマ・サーマン、ウィ
ル・フェレル、ゲイリー・ビーチ、ロジャー・バート
*日劇PLEXほかにて全国公開
ホームページ http://www.sonypictures.jp/movies/theproducers/
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<ストーリー>
落ち目のプロデューサー、マックス・ビアリストック(ネイサン・レイン)の
もとを小心者の会計士レオ・ブルーム(マシュー・ブロデリック)が訪れる。
帳簿の整理を始めた彼は、舞台が失敗したほうがプロデューサーが儲かるケー
スがあることを発見。それを聞いたマックスは、大コケ確実のミュージカルを
作って出資金を手に入れようと計画し、レオに協力を求める。一度は拒否した
ものの、ブロードウェイのプロデューサーになる夢を捨てられず了承するレオ。
2人はまず史上最低の脚本選びに取り掛かるのだが……。

<レビュー>
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話題の舞台を映画化した抱腹絶倒のオバカなミュージカル
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2001年にブロードウェイで上演され、トニー賞史上最多の12部門を獲得したミ
ュージカルの映画化。といっても、もともとはメル・ブルックス監督による196
8年の傑作コメディ映画です。つまり映画→舞台→再度映画となったワケ。

金持ちの老婦人からエロ仕掛けで金を集めている落ち目のプロデューサーのマ
ックスが、レオというサエない会計士と出会い、作品がコケたほうが儲かるこ
とがあると知り、とんでもない駄作を作ろうとする物語です。

まあ、この設定からしてオバカで皮肉が利いてますよね。プロデューサーたる
もの、少しでも作品がヒットするよう一生懸命になるのが常識ですから。

しかも、そこに関わってくる人物がトンデモない人ばっかりなのです。
たとえば、鉄カブト姿で鳩を従えたヒトラー崇拝者の脚本家。コイツのドイツ
風(?)の歌と踊りが爆笑モノ。誰が、こんなヤツに脚本を頼んだりするでし
ょうか。

演出家も強烈です。本人はもちろん、スタッフが全部オカマ。「すべてをゲイ
に!!」とか叫んじゃったりして。笑えるというか、気持ち悪いというか。い
やはや。

マックスたちのところに押しかけてくる女優兼秘書も、キレイなのはキレイだ
けど、やっぱりどこかヘンです。

こういう強烈な人物たちが繰り広げる物語は、当然ながらオバカなお話。下ネ
タも満載で抱腹絶倒。もはや笑うしかありません。ハハハハハ。 (^∇^)

そして、ついに完成したミュージカル『ヒトラーの春』。ヒトラー賛美の内容
からして、大コケするのは確実のはずだったのに、ちょっとしたことからアラ
ラララ……。 (ノ´▽`)ノ

このミュージカルもバカですねぇ〜。ヒトラーがいいキャラしてます。よくこ
んなアホアホなミュージカルがつくれるもんだと感心しちゃいますヨ。ホント。

てことで、とにかく全編笑いっぱなしのミュージカル。とはいえ、歌や踊りな
ど全体の雰囲気は、かつてのハリウッドの古き良き時代のミュージカルのよう
なクラシックな雰囲気を漂わせています。そういう中で、オバカだったり、お
下品だったりする話が展開するから、なおさら笑えるんですよね。

ラスト近くの感動物語は、とってつけたようで何だかワザとらしいものの、そ
の後のオチはなかなかシャレたものだし、ラストでハリウッドの名作ミュージ
カルのタイトルをパロッちゃうあたりも、皮肉タップリで楽しいところ。

配役は、ブロードウェイ版のオリジナルキャスト、ネイサン・レインとマシ
ュー・ブロデリック。どちらもさすがにピッタリの役柄。そして、共演の『キ
ル・ビル』のユマ・サーマンが、意外にもミュージカルにハマっていたのが印
象的。さらに、鉄カブト男役のウィル・フェレル(『奥さまは魔女』)など、
その他の配役もみんな笑える人たちばかり。

なお、今回の監督は、さすがに今年80歳のメル・ブルックスではなく、舞台版
の演出・振付を担当したスーザン・ストローマン。でも、メルは製作に加わっ
ているし、歌われている曲は彼の手になるもの。話の筋などもオリジナルに忠
実なようです。おまけに、なんと彼自身がいろんな形でチラチラ登場していま
す。そういうところから、コメディー作家としてのメル・ブルックスの天才ぶ
りが再認識できる映画です。

無条件に笑いたい方。特にミュージカル好きな方は絶対に楽しめる映画。エン
ドロールのあとにも、もうひと芝居あるので、最後の最後まで席を立たないで
ね。みんな「わが闘争」を買え〜!! だってさ……。 \(*´▽`*)/

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
(ミュージカルファンでなくとも、コメディー好きならぜひオススメ。間違い
なく笑えます)
                             <ぽち>
〔鑑賞データ〕
2006年5月4日(木)池袋シネマサンシャインにて。午後1時30分の回


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