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最高の人生の見つけ方（THE BUCKET LIST）
（2007年 アメリカ）（上映時間1時間37分）
監督：ロブ・ライナー
出演：ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン、ショーン・ヘイズ、ビ
ヴァリー・トッド
＊丸の内ピカデリー2、渋谷シネパレスほかにて全国公開
ホームページ http://wwws.warnerbros.co.jp/bucketlist/
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＜ストーリー＞
家族を愛するまじめな自動車整備士カーター（モーガン・フリーマン）と、傲
慢で莫大な富を持つ実業家エドワード（ジャック・ニコルソン）は、ガンで同
じ病室に入院し、揃って余命半年の宣告を受けてしまう。やがて、２人は棺桶
に入るまでにやりたいことを書いた「バケット（棺桶）リスト」を作成し、そ
れを実現するための旅に出る……。
＜レビュー＞
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２人の名優による楽しくて、ホンワカとした人生最後の旅
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ガンで余命半年を宣告された２人の男の物語。しかし、悲壮感はありません。
むしろ楽しくて、ハッピーな気分になれる不思議な映画です。
モーガン・フリーマン扮するマジメな自動車修理工カーターが、ガンの治療の
ために入院します。そして同じ病室にやってきたのが、ジャック・ニコルソン
扮する傲慢な大金持ちのエドワード。実はエドワードはこの病院の経営者なの
ですが、「病院はホテルじゃない」というので、例外ナシに１室２床を徹底し
ていたため、自分も個室ではなく、カーターと相部屋にさせられたのでした。
そんな２人が、まもなくどちらも余命半年を宣告されます。カーターは大学時
代の恩師から教わった死ぬまでに実現したいことを書き出した「バケット（棺
桶）リスト」を作成。それを見たエドワードも気に入って、リストに書かれた
項目の実現のために旅に出ます。
まあ、ストーリー自体は驚くような話ではありません。ある意味、お気楽すぎ
るし、それほど深みのある話でもありません。しかし、それでも最後まで楽し
く観ることができます。
なにしろ演じているのが２人の名優。対照的な２人のキャラクターを巧みに演
じて、見応え十分の映画に仕立てています。両者の絶妙な会話は見事としかい
いようがありません。ユーモアとウィットにあふれたセリフも印象的です。特
に前半は、ほとんどが病室内での２人のやりとりなのですが、少しも飽きるこ
とがありませんでした。
水と油のような２人が、意外にもウマがあうようになり、友達になっていく姿
にもまったく不自然さが感じられません。ヘタな役者が演じたのでは、こうは
ならなかったことでしょう。
後半は、一転して病室を飛び出して、リストの実現の旅に出た２人のロード
ムービーになります。もちろん重病なので、多少は痛々しいところもあります
が、ほとんどはひたすら楽しい２人の冒険ストーリー。スカイダイビングを楽
しんだと思ったら、カーレースを展開し、チョモランマ、ピラミッド、香港の
夜景と世界中を飛び回ります。
金持ちの道楽と思えなくもありませんが、子供のように無邪気にはしゃぐ２人
の姿は、素直に楽しく感じられました。そして、その裏には人生の悲哀もチラ
ッと見えて……。
ラストは家族愛へと話を展開し、ホンワカと温かな雰囲気を醸し出します。あ
りがちなハッピーエンドには違いありませんが、観終わったあとの感じは悪く
ありません。
死を前にした男たちの物語というと、「自分ならどうするだろう」とか「どう
生きたらいいのだろう」などとアレコレ深刻に考えさせられるものですが、そ
ういう重たさはありません。むしろお気楽なぐらいの明るさがこの映画の真骨
頂。「どんな時でも楽しくやろうぜ！ 人生ってそういうものだろう」という
前向きなメッセージが感じられます。
監督は『スタンド・バイ・ミー』『恋人たちの予感』などのロブ・ライナー。
徹底して名優２人の演技を生かそうとしたところに好感が持てます。
モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンという名優の競演が観られるだ
けで十分の映画。難しいことは言わずに、気楽に楽しみましょう。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆（＋1／2★）
（現実離れした話なのにここまで楽しめるのは、やっぱり名優２人の演技のお
かげ。さすがです。）
（ぽち）
〔鑑賞データ〕
2008年5月10日（土）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後12時45分の回
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