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シーサイドモーテル
（2010年 日本）（上映時間1時間43分）
監督：守屋健太郎
出演：生田斗真、麻生久美子、山田孝之、玉山鉄二、成海璃子、古田新太、温
水洋一、小島聖、池田鉄洋、柄本時生、山崎真実
＊新宿ピカデリーほかにて全国公開
ホームページ http://seaside-motel.net/
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＜ストーリー＞
山に囲まれたひなびたモーテル「シーサイドモーテル」。インチキ化粧品を売
るセールスマンの亀田（生田斗真）が泊まる103号室に、コールガールのキャン
ディ（麻生久美子）が間違えて入ってくる。一方、202号室には多額の借金を踏
み倒したギャンブル中毒の朝倉（山田孝之）が恋人の留衣（成海璃子）と身を
潜めていた。また、203号室に泊まるのはＥＤに悩むスーパー社長の太田（古田
新太）と社長夫人（小島聖）。そして、102号室にはキャバクラ嬢マリン（山崎
真実）と彼女に入れ上げる石塚（池田鉄洋）がやって来るのだが……。
＜レビュー＞
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山の中のモーテルを舞台にワケあり人間たちの騒動を描く
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山の中にあるのになぜか「シーサイド」という名前のモーテル。そこで起きる
あれやこれやを描いたドラマ。原作はマンガだそうです。
登場人物がユニークです。103号室に泊まるのはインチキ化粧品のセールスマン
亀田。その部屋に間違えてやってきたコールガールのキャンディ。実はこのキ
ャンディは、妻とともに203号室に泊まるスーパー社長の太田が呼んだもの。
一方、202号室には、多額の借金を踏み倒して恋人と一緒に逃げてきた全身タト
ゥーの朝倉が宿泊。そして102号室には、キャバクラ嬢のマリンと彼女をだまし
て連れてきた客の石塚がやってきます。
そんなワケありの11人が起こす騒動をコミカルに描いています。笑える小ネタ
（下ネタも含む）が満載です。
しかし、ドラマ的にはこれといって見るべきものがありません。4つの部屋それ
ぞれで現実離れしたドタバタ劇がダラダラと進むだけ。しかも、こぢんまりと
してスケールが小さい話ばかり。どうせ現実離れするのなら、もっと徹底的に
ハチャメチャにすればよかったのに。
さらに最悪なのは、4つの部屋の出来事がほとんど絡まないことです。それぞれ
のエピソードが巧みに絡まって、大きな何かにつながっていく……というのが、
この手の映画の醍醐味のはずなのに、それがまったくありません。
おかげでいったい何を伝えたいのか、さっぱりわかりませんでした。亀田とキ
ャンディの恋愛模様などを通して、人生の機微に触れそうな部分もあるけれど、
あまりにも中途半端で伝わるものはナシ。まして他のエピソードに至っては…
…。
ラストのまとめ方もつまりません。あのへんで切なさを出そうとしたのかもし
れませんが、見事に空回りしている感じ。
笑いも個人的にはやや不発気味です。まあ趣味の問題もあるのでしょうが、何
だかリズムが悪くて思ったほど笑えませんでした。
この映画の数少ない見どころは、豪華キャストの怪演でしょう。麻生久美子の
コールガールのキメポーズ。全身タトゥーの山田孝之に寄り添う猫タトゥーの
成海璃子、女装姿の古田新太、気弱そうな拷問師の温水洋一などなど。彼らの
アクの強さだけが目立ちました。
≪ぽちの満足度≫
★☆☆☆☆（＋1／2★）
≪ぽちのオススメ度≫
★★☆☆☆
（見どころは役者たちの怪演と小ネタの笑い。個人的には中途半端で物足りな
い映画でしたが、みなさんのツボにはまればけっこう笑えるかも。）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2010年6月17日（木）新宿ピカデリーにて。午後2時30分の回
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