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セブンデイズ（SEVEN DAYS）
（2007年 韓国）（上映時間2時間5分）
監督：ウォン・シニョン
出演：キム・ユンジン、キム・ミスク、パク・ヒスン、チャン・ハンソン、チ
ェ・ミョンス、チョン・ドンファン、ヤン・ジヌ、オ・グァンノク、イ・ラヘ、
イ・ジョンホン、オク・ジヨン、チョ・ドッキョン
＊シネマート六本木ほかにて公開
ホームページ http://www.7days-movie.jp/
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＜ストーリー＞
驚異的な勝率を誇る著名な女性弁護士ユ・ジヨン（キム・ユンジン）は、8歳の
娘を何者かに誘拐される。犯人の要求は、翌週に二審が開かれる殺人事件の裁
判で、被告を無罪にしろというものだった。仕方なく、ジヨンは旧友であるキ
ム刑事（パク・ヒスン）の力を借りて、事件の調査を開始するのだが……。
＜レビュー＞
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子供を誘拐された女弁護士の緊迫感に満ちたドラマ。キム・ユンジンが好演
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日本でもヒットした『シュリ』（1999年）で、ハン・ソッキュの相手役の女ス
パイを演じていたキム・ユンジン。しばらく見ないなと思ったら、アメリカの
人気テレビドラマシリーズ『ＬＯＳＴ』にレギュラー出演していたんですね。
知りませんでした。
そんな彼女が、『ＬＯＳＴ』の合間に、久々に韓国で撮った映画がこの作品。
緊迫感あり過ぎの壮絶なサスペンスです。
主人公は、キム・ユンジン扮する無罪を勝ち取ることで知られる女弁護士ユ・
ジヨン。シングルマザーの彼女の8歳の娘が、運動会の最中に誘拐されてしまい
ます。犯人からの要求は、目前に迫った裁判で、死刑判決濃厚な殺人犯人の弁
護をして、無罪を勝ち取るという意外なもの。選択の余地のないジヨンは、知
人の刑事の協力を得て事件の真相を探ります。
タイムリミットが迫る中、何とかして娘を取り戻そうとして走り回る主人公の
すさまじい母の執念が、スクリーンを覆います。知り合いのキム刑事（こいつ
がとんでもない不良刑事なのがいい）とともに、事件の真相を追うものの、な
かなかその全貌が見えてきません。
そもそも事件の真相を知ったところで、それが被告の無罪を勝ち取るのに役立
つかどうかも不明。そんな厳しい状況下で奔走する主人公の姿には、鬼気迫る
ものがあります。
最初から最後まで、まったく途切れない緊迫感。二転三転するスピーディーな
展開。何度も現れかけては消えていく事件の真相。その背後には、予想もしな
い陰謀までが絡んできます。
映像も凝っています。細かなテクを駆使したスピード感タップリの映像。現実
の主人公と想像の中の娘が、同一空間に描かれるようなユニークなシーンも登
場します。まあ、あまりに凝りすぎていて、やり過ぎの感もないのではないの
ですが……。
中盤以降では、主人公と殺人事件の被害者の母との絡みも描かれます。残忍な
犯行によって娘を奪われた被害者の母、そして娘を誘拐された主人公。本来な
らシンクロするはずの2人の思いが、違うベクトルに向かざるを得ないやるせな
さ。娘を救うためとはいえ、被害者の母と敵対する主人公の心情が悲痛でたま
りません。
後半は、主人公自らにも命の危険が迫るギリギリの展開。その危機を脱しても、
無罪を勝ち取るまでは娘は帰ってきません。そして、ついに判決の日が……。
判決の後のどんでん返しにもビックリでした。まさか、誘拐犯があの人で、そ
の目的があんなことだったとは。驚愕の真相です。
欠点といえば、不自然だったり都合よすぎの展開が多いことでしょうか。話が
込み入っているせいもあって、もう一度観ないとよくわからないシーンもあり
ました。
母の愛のドラマ＋殺人事件の謎解き＋裁判劇という3つの魅力を持った映画。キ
ム・ユンジンの熱演もあって、最初から最後まですさまじい緊迫感で目が離せ
ない見応えあるサスペンスになっています。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（緊迫感の途切れないサスペンス。キム・ユンジンの演技にも注目。ハラハラ
したい方はぜひどうぞ。）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2009年7月12日（日）シネマート六本木にて。午後4時20分の回
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