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７つの贈り物（SEVEN POUNDS）
（2008年 アメリカ）（上映時間2時間3分）
監督：ガブリエレ・ムッチーノ
出演：ウィル・スミス、ロザリオ・ドーソン、ウッディ・ハレルソン、バ
リー・ペッパー、マイケル・イーリー
＊丸の内ピカデリー1ほかにて全国公開
ホームページ http://www.sonypictures.jp/movies/sevenpounds/
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＜ストーリー＞
ベン・トーマス（ウィル・スミス）は７人の名前が記されたリストを手にして
いた。彼らは、ベンが進めるある計画のために選んだ人々だった。ベンは７人
に近づき、それぞれの人生を調べ始める。一定の条件をクリアしていれば、贈
り物をしようというのだった。そんな中で、ベンは余命わずかな女性エミリー
と出会うのだが……。
＜レビュー＞
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『幸せのちから』コンビによるヒューマンドラマ。やりたいことはわかるけど
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『幸せのちから』の主演ウィル・スミスとガブリエレ・ムッチーノ監督が再び
タッグを組んだヒューマンドラマ。でも、なんだか偽善っぽいなあ〜。自己犠
牲の尊さを訴えるメッセージばかりが伝わってくるんだもの……。
冒頭からしばらくは、なかなか面白い展開。いきなり登場するのは主人公が救
急車を呼んで、「自殺する」と告げるシーン。続いて何かのリストに載った人
物とコンタクトを取る主人公。それらの人々はみんな困難な状況にあるけれど、
なかにはとんでもない人物もいます。主人公はそれを選別して、善意を施しま
す。
国税庁の職員を名乗る主人公の意図は不明ですが、何か大きな計画が進行して
いるらしいことはわかります。時々はさまれる主人公の過去の出来事らしい映
像。いったい何がどうなっているのかわからない謎の展開に興味津々。
しかし、その後は冗長です。主人公が善意を施す姿が、これといった盛り上が
りもないままに描かれていきます。途中から心臓にトラブルを抱える女性と主
人公との関係に焦点を絞り、ロマンスなども登場させますが、心を揺さぶられ
るようなことはありませんでした。
結局、謎を謎として引っ張ろうとするあまり、主人公のドラマがきちんと描か
れていないのが、致命的な欠点。主人公の心の奥底が見えないから、こちらの
胸に届くものがありませんでした。
だいたい、自分の主観で良い人か悪い人かを判断して善意を施すって、主人公
っていったい何者？ 神様にでもなったつもり？ 「善を行う人には幸いがあ
ります」てなお説教でしょうか？？？
そして、最後に明かされる驚愕の事実。でも、途中でほとんどバレバレだし、
あまりにもやりすぎのリアリティのない展開にシラけてしまいました。
ああいうネタで人を感動させようと思うなら、主人公の行動が納得できるよう
に描かないとダメですね。心理描写が浅いから、問題提起にもなりません。
ウディ・ハレルソン、バリー・ペッパーといった存在感のある役者を起用して
いながら、出番が少なくて、持ち味があまり生きていないのも残念。当然なが
らウィル・スミスは出ずっぱりで、いろんな表情を見せるので、ファンの人に
は満足かもしれませんが。
エンターティメントと人間ドラマを融合させようとした意図はわかるけど、ど
っちつかずの残念な映画でした。
《ぽちの満足度》
★☆☆☆☆（＋1／2★）
《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆（＋1／2★）
（主人公の言動に違和感ばかりおぼえてしまいました。よほどのことがないと
感動できないのでは？）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2009年3月1日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後12時15分の回
[「数字」のページ〕〔「な」のページ] |
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