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幸せのちから（THE PURSUIT OF HAPPYNESS）
（2006年 アメリカ）（上映時間１時間57分）
監督：ガブリエレ・ムッチーノ
出演：ウィル・スミス、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス、タン
ディ・ニュートン、ブライアン・ホウ、ジェームズ・カレン
＊スカラ座ほか東宝洋画系にて全国公開
ホームページ http://www.sonypictures.jp/movies/thepursuitofhappyness/
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＜ストーリー＞
1981年、サンフランシスコ。医療機器セールスマン、クリス・ガードナー（ウ
ィル・スミス）は、思うように売り上げが伸びず、家賃の支払いも滞る始末。
愛想を尽かした妻に去られ、５歳になる息子クリストファーとモーテルに引っ
越したクリスは、一流証券会社の研修生となり、半年後にたった一人だけ採用
となる正社員への道に最後の望みを託す。だが、その半年間は無給で、やがて
ホームレス生活を送るはめに……。
＜レビュー＞
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父と子の愛情を絡めた典型的なサクセスストーリー
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典型的なサクセスストーリーです。まさにアメリカンドリーム。そこに父と子
の愛情を絡ませたドラマ。
医療機器のセールスマンのクリス・ガードナーは思うように売上げが伸びず、
生活にも困窮する。絶望した妻がついに家出をして、幼い息子と２人の生活が
始まる。チャンスをつかむため、投資会社の見習いになるものの無給で、ます
ます生活は苦しくなる。ホームレスのような生活を送る父と息子……。
てことで、そんな男が成り上がる姿を描きます。
感心するのは、いくらでもド派手に盛り上げられる物語を淡々と抑制的に描い
ているところ。主演のウィル・スミスも抑制的な演技で、なかなか良い味を出
しています。
クライマックスも意外なほどアッサリと描き、それが逆にジンワリとした感動
を呼び起こしてくれます。
時代が1980年代ということで、当時流行のルービックキューブをストーリー展
開のポイントに使ったり、実話がベースの物語ながら「そんなことないだ
ろ！」とツッコミを入れたくなるようなエピソードを加えたりして、おもしろ
く見せる工夫もバッチリです。
それにこのテの映画の定番とはいえ、お子ちゃまが可愛らしい。駅での２人の
ファンタジックなシーンなんか、思わずウルッ。なんと、演じるジェイデン・
クリストファー・サイア・スミスったら、ウィルス・スミスの本当の子供なん
ですって。そりゃあ、コンビネーションがいいのは当たり前ですよね。
とはいえ、イマイチ物足りないんですよねぇ〜。基本は典型的なサクセスス
トーリーですからねぇ〜。それに、観ているうちに「金を儲けりゃそれで幸せ
なのか？？？」な〜んて思ったりもして。いかにもアメリカ的な成功の図式だ
けが、リアルに見えてきてしまうんです。
超格差社会のアメリカの矛盾とか、ワケのわからん雇用制度の不思議とか、い
ろいろネタは転がっているんだけど、あんまりそれを批判的に描いている感じ
でもありません。
だいたいあんなホームレス生活に子供を連れ込むなら、ニューヨークに家出し
た母親に連絡とって、一時的にでも預けりゃいいだろ。子供がかわいそうじゃ
ん！ な〜んて思ったりもしてしまいました。
ありきたりの感動物語やサクセスストーリーにするまいという意図は感じるん
ですけどね。もうちょっと工夫が欲しかったというのが正直な気持ち。
《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆
（父と息子の愛情物語はけっこう感動的だし、それなりに楽しめる映画だとは
思います。観るなら素直な気持ちでどうぞ）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2007年1月28日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後4時45分の回
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