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サイレントヒル（SILENT HILL）
（2006年 アメリカ・日本・カナダ・フランス）（上映時間２時間６分）
監督：クリストフ・ガンズ
出演：ラダ・ミッチェル、ショーン・ビーン、ローリー・ホールデン、デボ
ラ・カーラ・アンガー、キム・コーツ、ターニャ・アレン、アリス・クリーグ
＊丸の内ピカデリー２、渋谷シネパレスほかにて全国公開
ホームページ http://www.silenthill.jp/main.html
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＜ストーリー＞
９歳になる娘シャロン（ジョデル・フェルランド）の奇妙な言動に悩むローズ
（ラダ・ミッチェル）とクリストファー（ショーン・ビーン）の夫婦。ローズ
は、娘がつぶやく言葉を頼りに、30年前に大火災に見舞われたゴーストタウン
「サイレントヒル」へ向かうが、途中で事故に遭い、気を失ってしまう。彼女
が意識を取り戻すと、シャロンの姿はなかった。シャロンの行方を追って、サ
イレントヒルの奥深くへと入り込むローズだったが……。
＜レビュー＞
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不気味すぎる映像が魅力の人気ホラーゲームの映画化
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コナミの人気ホラーゲームの映画化だそうです。「だそうです」というのは、
筆者はそんなゲームやったことも見たこともないからです。ゴメン。
ストーリーはもう完全にゲームの世界。娘を探して「死の町」に入り込んだ母
親が、いろんなバケモノの攻撃をかわしながら、目的達成に突き進むというも
の。ありがちですよねぇ〜。
とはいえ、なかなかコワイ映画になっています。登場するバケモノがみんな気
色悪すぎ。今も地下火災が続き灰が舞う町が、突然鳴り響く警報音とともに変
貌。顔も両腕もない怪物、金属製の三角頭を持つ怪物など、よくできたバケモ
ノがどんどん登場するんですよ。
血がドクドク流れるスプラッター的なシーンもたくさんあります。やっつけら
れた怪物がのたうちまわって流す血、生き残った人間たちが殺されて流す血、
血だけでなく人間のバーベキューもありますぜ。エッヘッヘ。人間が焦げてい
きます。こんがりです。オエ〜〜〜！！ ｗ（￣△￣；）ｗ
ただし、やりすぎでコワイのを通り越して笑えるシーンも……。たとえば、顔
を包帯で覆った看護婦たちが集団で攻撃してくるところは、コミカルなダンス
のようで笑ってしまいました。虫のバケモノが人間の顔をしているところも、
笑えるよなぁ〜。
クライマックスの展開も、あまりにもぶっ飛びすぎて、あっけにとられてしま
いました。
それでも、オバカだったり、ただエグいだけのホラーにならないのは、そこに
「母の愛」というテーマを盛り込んでいるから。娘のために遮二無二突き進ん
でいくラダ・ミッチェル演じる主人公の姿は、「母は強し！」を実感させます。
ショーン・ビーン演じる父親がダラしないだけに、なおさらですね。
さらに、魔女狩りという恐ろしい事件を背景として描きこむことで、ドラマと
しての深みを出しています。
ですが、それよりも何よりも見事なのが映像です。独特の空気が流れている映
像で、不気味すぎて背筋がゾクゾクしてくるのですヨ。ただ町の風景を観てい
るだけで、なんだかクラクラしてきそう。この寒々しい映像は、一見の価値が
ありますねぇ〜。
ラストを単純なハッピーエンジにしないで、「あれあれあれ？？？」と思わせ
るところも、なかなか気が利いています。
ん？ てことは、彼らはどこに消えたのだろう？？？？？？？ もしかして、
今もあの不気味な町をさまよっているのか？ いやいや。もしかしたら……と、
アレコレ考えさせられる結末でした。
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（ゲームの映画化とはいえ、それだけにとどまらないホラー映画。特に映像は
見応えアリ。コワイ映画が好きな方はどうぞ）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2006年７月９日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後２時30分の回。
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