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サンシャイン2057（SUNSHINE）
（2007年 アメリカ）（上映時間１時間48分）
監督：ダニー・ボイル
出演：キリアン・マーフィ、真田広之、ミシェル・ヨー、クリス・エヴァンス、
ローズ・バーン、トロイ・ギャリティ、ベネディクト・ウォン
＊ 有楽町スバル座、シネマート新宿ほか東宝系にて全国公開
ホームページ http://movies.foxjapan.com/sunshine2057/
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＜ストーリー＞
2057年。太陽の活動が終焉を迎えようとしていた。人類滅亡の危機を救うため、
太陽を再生させる核爆弾を積んだ宇宙船"イカロス２号"が打ち上げられた。乗
り組むのは、船長のカネダ（真田広之）をはじめ、男女８人のエキスパート。
太陽からの強大な熱を回避しながら太陽へと接近していくが、やがて７年前に
同じミッションに向かったまま消息を絶ったイカロス１号の救難信号を受信す
る……。
＜レビュー＞
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ハリウッド映画とは違うダニー・ボイル流ＳＦ。緊迫感はピカイチ！
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『トレインスポッティング』『ザ・ビーチ』『２８日後...』のダニー・ボイル
監督によるＳＦ。というわけで、ハリウッド流のド派手なＳＦは期待しないで
下さい。正義と悪の対決もありませんから。
ネタ自体はなんだか三流ＳＦ的。今から50年後の2057年に、太陽が活動を停止
しそうになり、人類滅亡の危機が訪れていた。そこで、核爆弾を発射し、再び
太陽を活性化させるために、宇宙船が打ち上げられた……。
その宇宙船に乗り組んだ８人の乗組員の壮絶な運命を描写。宇宙船という閉鎖
された空間を生かして、濃密なサスペンスを展開しています。とにかく、スリ
リングさがハンパではありません。
目新しい出来事が起きるわけではありません。前に同じミッションで消息を絶
った宇宙船のＳＯＳ信号をキャッチして、探しに行くところなんか、キューブ
リック監督の『2001年宇宙の旅』と同じですもん。コンピュータと会話しなが
ら宇宙船を動かすところも、そっくりですよねぇ〜。ＨＡＬじゃないけど。
１人の乗組員のミスで宇宙船が故障して、それを修理しにカネダ船長たちが危
険な船外活動をするところも、このテのＳＦではよく見られるシーン。
でもねぇ、ダレるところは全然ないんです。緊迫感は一瞬も途切れません。ま
さにスクリーンに目が釘付け。
映像もいいですねぇ。太陽のすさまじいエネルギー。宇宙空間を進む宇宙船の
姿。ときには詩的でさえある美しく、力強い映像です。
最初にも言ったように、ハリウッド流エンタメからは、はるかに遠い映画です。
スカッとするようなスリルやアクションはありません。むしろ重苦しくて、暗
い雰囲気がスクリーンを覆っています。
行方不明になった宇宙船の謎が前面に出てくると、そこにミステリアスさが加
わって、何ともいえない不思議な空気が流れます。
さらに、途中からは悲劇的な結末が見えてくるので、ますます重苦しい雰囲気
に……。その中で、迷い、悩みながらも、必死に任務を果たそうとする乗組員
たちの姿が、胸に迫ってきます。
ラストは予想通りの結末。とはいえ、美しく余韻の残るラスト。アンダーワー
ルドのテクノ音楽もピッタリ。
ただし、行方不明の宇宙船に関して、"アイツ"を登場させるのはどうなんでし
ょう？ 何だかゾンビ映画か、ミュータント映画を想像してしまったのですが。
これも太陽パワーの為せるワザ！？
真田広之、ミシェル・ヨーなどアジア人俳優も大活躍。ただし、真田キャプテ
ンはけっこう早く消えますので念のため。
ハリウッド的ＳＦとは対極のダニー・ボイル流ＳＦ。テーマ性もそれなりにあ
って、なかなかの見応えでした。
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（ダニー・ボイル監督の作品が好きな人は必見。すさまじい緊迫感に身をゆだ
ねたい方にもオススメします。）
＜ぽち＞
〔鑑賞データ〕
2007年4月15日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時30分の回
[「さ」のページ] |
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