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サロゲート（SURROGATES）
（2009年 アメリカ）（上映時間1時間29分）
監督：ジョナサン・モストウ
出演：ブルース・ウィリス、ラダ・ミッチェル、ロザムンド・パイク、ボリ
ス・コジョー、ジェームズ・クロムウェル、ビング・レイムス
＊TOHOシネマズスカラ座ほかにて全国公開
ホームページ http://www.movies.co.jp/surrogate/
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＜ストーリー＞
人間の身代わりロボット「サロゲート」が普及した近未来。人間は自宅から１
歩も出ることなく、サロゲートを遠隔操作して、実生活をすべて代行させてい
た。そんなある日、安全なはずのバーチャル世界に異変が起きる。２体のサロ
ゲートが破壊されただけでなく、持ち主までが変死したのだ。ＦＢＩ捜査官ト
ム・グリアー（ブルース・ウィリス）とジェニファー・ピータース（ラダ・ミ
ッチェル）は、自分たちのサロゲートを操作して事件の捜査にあたるのだが…
…。
＜レビュー＞
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人間の身代わりロボットが活躍する近未来社会の寒々しさ
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ブルース・ウィリス主演の近未来SFサスペンスです。
人間そっくりのロボット「サロゲート」が普及した社会。人間は家から外へ出
ずに、サロゲートを遠隔操作して、すべてのことを代行させます。しかし、あ
る時、サロゲートが破壊されただけでなく、本来なら絶対に安全なはずの持ち
主まで死んでしまいます。
そこで捜査に乗り出したのがＦＢＩ捜査官トム・グリアーと相棒の女性ジェニ
ファー・ピータース。なんとまあ、グリアーを演じるブルース・ウィリスとき
たら、髪の毛フサフサで顔も若々しい。なんだ？この大イメチェンは？？？
と思ったら、実はこれ、グリアーのサロゲートなのでした。本物のグリアーは
年相応に老けたリアルなブルース・ウィリス。自宅から自分の若い時にそっく
りのサロゲートを遠隔操作していたのです。
同じくピータースもこれまたサロゲート。上司もサロゲート。街中も仕事場も
そこらじゅうサロゲートだらけ。生身の人間ではなく、サロゲートが事件を捜
査するというなんとも不思議な展開（もちろん人間が遠隔操作しているわけで
すが）。
事件はやがてナゾの兵器をめぐる話に突入していきます。それはサロゲートの
最大手メーカー、ＶＳＩ社に関係しているようなのです。
グリアーのサロゲートは、サロゲートを拒否する反体制派の人々が占拠する地
域に侵入して、その事実をキャッチするものの、彼らの攻撃で破壊されてしま
います。
そこでついに登場したのが、持ち主のグリアー本人。つまり、老けたブルー
ス・ウィリス。久々に外に出たため、最初はとまどうものの、自分の生身を使
って捜査を続けていきます。
そこにピータースやグリアーの上司、反体制派のリーダー、かつてサロゲート
を開発したものの今は行方不明になっている博士など、様々な人々とサロゲー
トが入り乱れて、だましだまされのバトルを展開。
適度なアクションも盛り込まれています。とはいえ、ブルース・ウィリスの映
画というので、アクションのテンコ盛りを期待すると裏切られますが。
細かなところではツッコミが甘いところだらけです。グリアーと妻との関係な
ど、人間ドラマにも深みがありません。
それでも人間たちが自分の身の安全と引き換えに、世の中の表舞台をすべてサ
ロゲートに譲り、無機質な彼らが世界を闊歩する姿には、寒々しさを感じてし
まい。そうした社会に対するさりげない問題提起も見えてきます。これがこの
映画の最大の特色かもしれません。
となれば、ラストの帰結は当然ああなりますね。エンタメ映画らしい盛り上げ
方をしつつも、静かで穏やかなラストでした。
しかし、いくら事故や犯罪にあわなくなったとしても、家に閉じこもって一歩
も外に出ないなんてやっぱりイヤだなぁ〜。
《ぽちの満足度》
★★★☆☆
《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
（バーチャル世界の怖さを感じさせるＳＦサスペンス。話に深みはないものの、
それなりには楽しめると思います。）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2010年1月24日（日）池袋ＨＵＭＡＸシネマズにて。午後2時50分の回。
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