トニー滝谷


(2004年 日本)(1時間15分)
監督:市川準
出演:イッセー尾形、宮沢りえ、篠原孝文、四方堂亘、谷田川さほ、小山田サ
ユリ、山本浩司、塩谷恵子、猫田直、木野花
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<ストーリー>

トニー滝谷(イッセー尾形)は、生まれて3日で母が死に、孤独な幼少期を送
る。やがて美大に進んだ彼は、デザイン会社に就職後、独立してイラストレー
ターとなった。彼の家に出入りする編集者の一人、小沼英子(宮沢りえ)に恋
をして、結婚を申し込むトニーだったが……。

<レビュー>
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村上春樹の小説を映画化した静謐な愛と孤独の物語
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なんだか眠くてたまらない映画でした。抑揚というものがまったくなくて、最
初から最後までのめーっとしているのだ。

トニー滝谷
という風変わりな人物の人生を描いた映画。
孤独な彼がある女と結婚してようやく孤独でなくなったものの、彼女は洋服を
買い捲る女で……。

村上春樹の小説の映画化ということで、その世界はきちんと再現されているの
かもしれません。小説を読んでいないからわからんけど。

確かに独特の雰囲気を持つ映画です。静謐の中から主人公の孤独や妻の心の隙
間などがジワーッと伝わってくる……となればよかったのですが、残念ながら
そういうものはイマイチちゃんと伝わってきませんでした。

トニー滝谷役のイッセー尾形がいい味を出しているし、妻役の宮沢りえのハッ
とする美しさは目を引くものの、ここまで抑揚がないと正直観ていてツライ。
まあ、それを考慮して1時間10分程度の短い映画にしているのかもしれません
けど。

西島秀俊のけだるいナレーションは眠りを誘うし、ナレーションの一部を役者
に言わせる試みも何の意図やらサッパリ。

唯一、心に響いたのは、主人公が孤独でなくなった途端に、また孤独になるこ
とを心配するという心境。あれって、よくわかるよなぁ〜。不安だもんなぁ〜。

原作の小説を読んでいれば、もう少し違った観方もできたのかもしれないけれ
ど、読んでいない自分には、ちっともついていけない映画なのであった。ゴメ
ン。

《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆
(独特の静謐さを持つ映画で、原作の村上春樹のファンなどにはオススメかと
……。)

2006年5月DVDにて鑑賞。


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