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アジャストメント（THE ADJUSTMENT BUREAU）
（2010年 アメリカ）（上映時間1時間46分）
監督・脚本：ジョージ・ノルフィ
出演：マット・デイモン、エミリー・ブラント、アンソニー・マッキー、ジョ
ン・スラッテリー、マイケル・ケリー、テレンス・スタンプ
＊TOHOシネマズ日劇ほかにて全国公開
ホームページ http://adjustment-movie.jp/
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＜ストーリー＞
期待の若手政治家デヴィッド（マット・デイモン）はある日、ダンサーのエ
リース（エミリー・ブラント）と出会い恋に落ちる。だが、まもなく"アジャス
トメント・ビューロー（運命調整局）"という謎の組織に所属する黒ずくめの男
たちに、拉致されてしまう。彼らは、人間があらかじめ決められた運命から逸
脱しないよう監視・調整を行う集団だった。そして彼らはデヴィッドに、本来
は出会う運命にはなかったエリースと二度と会わないように警告するのだが…
…。
＜レビュー＞
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ＳＦ仕掛けの恋愛映画。どこでもドア（？）が活躍
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『ブレードランナー』『マイノリティ・リポート』などの原作で知られる人気
ＳＦ作家フィリップ・Ｋ・ディックの短編小説を映画化したＳＦサスペンス・
アクション。
ていうか、恋愛映画ですね。この映画は。恋愛は障害があればあるほど燃える
もの。その障害に「人間の運命はあらかじめ決められている」という運命ネタ
を使っているわけです。
主人公の若き政治家デヴィッドの前に現れるのは、人間があらかじめ決められ
た運命から逸脱しないように監視・調整を行う、運命調整局という集団の黒ず
くめの男たち。彼らはエリースという美しいダンサー（現代舞踏）の女性に、
ひと目ぼれしたデヴィッドに、「エリースとは出会う運命になかったので二度
と会うな」と警告します。
それでも彼女が忘れられずに再会しようとする主人公。必死で２人を引き離そ
うとする黒ずくめの連中というのがドラマの流れ。男たちが黒ずくめの怪しい
ヤツらなので、なにやら不気味な感じはしますが、これが天使かなんかだった
らほとんど恋愛ファンタジー映画ですね。
では、問題の恋愛ドラマはどれほど見応えがあるのか。運命ネタのおかげで、
それなりに面白くなってはいるものの、基本は薄っぺらでどうということのな
い恋愛です。出会いからして男性トイレでのキスだなんて……。
クライマックスでは、彼女が別の男と結婚することを知った主人公の前に、救
世主が登場。彼の協力で勝負をかける主人公とそれを追う黒い連中。ここに至
って、ようやくＳＦ映画らしいハラハラの場面へ突入です。とはいえ、アクシ
ョンも中途半端で盛り上がりに欠けます。
ただし、そんな中で面白いのが、「どこでもドア（？）」が登場して大活躍す
るところ。お前はドラえモンか！？
ＳＦサスペンス・アクションといっても、ハラハラドキドキ度は低いし、恋愛
ドラマとしても深みに欠けます。見所といえば、主人公を演じたマット・デイ
モンと恋人役を演じたエミリー・ブラントの演技でしょうか。渋いところでテ
レンス・スタンプあたりもいい味を出しています。
監督は『オーシャンズ１２』や『ボーン・アルティメイタム』の脚本を手掛け、
本作が監督デビューとなるジョージ・ノルフィ。
≪ぽちの満足度≫
★★☆☆☆
≪ぽちのオススメ度≫
★★☆☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2011年6月3日（金）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時30分の回
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