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復讐捜査線（EDGE OF DARKNESS）
（2010年 イギリス・アメリカ）（上映時間1時間56分）
監督：マーティン・キャンベル
出演：メル・ギブソン、レイ・ウィンストン、ダニー・ヒューストン、ボヤ
ナ・ノヴァコヴィッチ、ショーン・ロバーツ、デヴィッド・アーロン・ベイ
カー、ジェイ・Ｏ・サンダース、デニス・オヘア
＊新宿ミラノほかにて全国公開
ホームページ http://fukushuu-movie.com/
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＜ストーリー＞
ボストン警察殺人課の刑事トーマス・クレイブン（メル・ギブソン）の自宅に、
24歳になる一人娘エマが久々に戻ってくる。だが、まもなく玄関先で何者かに
撃たれて死んでしまう。当初はクレイブンに恨みを持つ者の犯行で、彼を狙っ
た弾が運悪くエマに当たってしまったとの見方が示される。だが、クレイブン
が独自に捜査をするうちに、エマには大きな秘密があることがわかる……。
＜レビュー＞
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メル・ギブソン久々の主演作は本格派復讐アクション劇
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英BBCの人気TVシリーズを、『007 カジノ・ロワイヤル』のマーティン・キャン
ベル監督が映画化。脚本は『ディパーテッド』でオスカーを受賞したウィリア
ム・モナハン。2002年の『サイン』以来、久々にメル・ギブソンが主演を務め
ています。邦題は完全なB級テイストですが、中身は本格派のアクション・サス
ペンスです。
オープニングが印象的。川に浮かび上がる死体。続いて映る幼い女の子の動画。
はたして何が起きるのか、ミステリアスな幕開けです。
続く場面は、メル・ギブソン演じる刑事が、久しぶりに実家に戻る娘を出迎え
るシーン。ところが娘は体調に異変が。そして、自宅で血を吐き病院に行こう
としたその瞬間、玄関で何者かに狙撃され死んでしまいます。
ここから最愛の娘を殺された父親の復讐劇が幕を開けます。当初は狙われたの
は父親で、娘は誤射によって死んだという警察の見方。しかし、独自に捜査を
始めた父親は、娘が勤めていた会社に大きな秘密があり、しかもそれが国家的
な陰謀につながっていることを突き止めるのです。
初めのうちは、さすがに年を取ったと思わせるメル・ギブソン。しかし、ドラ
マが進むうちに復讐の炎をもえたぎらせ、どんどん力強くなっていきます。
その背景として描かれるのが父親の娘に対する深い愛。父娘の関係をくどくど
説明せずに、幼い頃の娘の映像を随所に散りばめたり、死んだはずの娘の姿や
声を登場させたりして、巧みに2人の絆を描き出します。
その上で展開される復讐劇。遮二無二敵に立ち向かう父親。ガンアクション、
カーアクション、格闘シーンなど、ツボを心得た場面で披露されるアクション
が見もの。
周辺に怪しすぎる人物を配しているのも効果的。同僚刑事、娘のボーイフレン
ド、勤務先の会社のトップ、ナゾの殺し屋、上院議員、環境保護団体のリー
ダーなどなど。
後半は父親が自分の身を犠牲にして復讐へと突き進みます。ここに至って、最
高潮に達する復讐劇。そして、復活を印象付けるメル・ギブソン。
いったんは巨悪が勝つと思わせておいて、意外な展開に持ち込み、さらにしみ
じみとした父と娘のシーンに持ち込むラストもなかなかのもの。
かなりスケールの大きな話で、主要な登場人物も多いため、ややわかりにくい
場面があるのが難点でしょうか。それでも、脚本、演出ともよくまとまったア
クション・サスペンスです。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2011年7月30日（土）新宿ミラノにて。午後1時50分の回
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