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ホームカミング
（2010年 日本）（上映時間1時間45分）
監督：飯島敏宏
出演：高田純次、高橋惠子、麗奈、秋野太作、黒部進、森次晃嗣、堀内正美、
木野花、桜井浩子、高橋ひとみ、中原裕也、青山草太、井上順、林隆三、竜雷
太
＊109シネマズグランベリーモールほかにて公開
ホームページ http://home-coming.jp/
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＜ストーリー＞
仕事一筋だった鴇田和昭（高田純次）も、ついに定年退職を迎える。これから
はマイホームで、妻と一緒に第二の人生をスタートさせようと考える鴇田だっ
たが、彼が住む"虹の丘タウン"はかつては理想の街といわれたものの、いまや
平均年齢68歳の老人の街となっていた。鴇田は街に活気を取り戻そうと、同世
代の住人たちとともに地元の祭りを復活させようと奮闘する。そんな中、街で
誘拐事件が発生し……。
＜レビュー＞
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個性的な高齢者たちがニュータウンを元気にする
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"テキトー男"高田純次の初主演映画です。
定年退職した主人公が地元に目を向けると、そこは高齢化して活気のなくなっ
たニュータウン。昔の面影はどこにもなく、祭りの相談も盛り上がりません。
そんな中、誘拐事件が発生して……。
ニュータウンの高齢化という現実の社会問題を取り上げて、元気のなかった街
が高齢者たちの大活躍によって活気を取り戻していく様子を、温かな視線で描
いた人情コメディーです。
別名で脚本も担当した飯島監督は、「金曜日の妻たちへ」などテレビドラマを
中心に手がけてきた大ベテラン。映画的に凝った仕掛けがあるわけではないし、
セリフもちょっと古びた感じですが、ソツのない演出はベテランらしいところ。
それより何より魅力的なのは、登場する住人たちの個性的なキャラクターです。
ひと癖もふた癖もある中高年の住人たちを、ベテラン役者たちが演じています。
綾小路きみまろのモノマネまで披露する秋野太作をはじめ、黒部進、森次晃嗣、
堀内正美、木野花、桜井浩子、林隆三、竜雷太など、いずれも味のある演技。
そして平均年齢が高い！ いつものお気楽キャラを封印した高田純次も、この
中に入れば若手の部類。喫茶店のママ役の高橋ひとみなんて、まだまだ駆け出
しといったところです。
バラバラだった住民たちですが、誘拐事件の捜査に協力したのをきっかけに、
ひとつにまとまっていくという展開はありがちなもの。誘拐事件の経緯にヒネ
リがないのもつまらないところ。
それでも、生き生きとした登場人物の姿が観客の心を温めてくれます。住民た
ちが協力して祭りの準備を進めていく後半は、「ホームカミング」＝みんなが
帰ってこられる場を作ろうと奮闘する高齢者たちの姿に元気をもらえます。
クライマックスは祭りのシーン。ロケ地の地元の人たちも登場する手づくりの
祭りを、ドキュメンタリータッチで追っています。何ともほほえましくて楽し
いシーンです。
ラストも心がホッコリとする結末。とりたてて驚くようなことはないけれど、
温かな気持ちで映画館を後にできる心地よい映画です。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2010年11月25日（木）松竹試写室にて
[「ほ」のページ] |
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