チョン・ウチ 時空道士(田禹治)


(2009年 韓国)(上映時間2時間16分)
監督・脚本:チェ・ドンフン
出演:カン・ドンウォン、キム・ユンソク、イム・スジョン
*シネマート新宿ほかにて公開。順次全国公開
ホームページ http://www.jeonwoochi.jp/
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<ストーリー>
道士ファダム(キム・ユンソク)と3人の仙人は、神の力を持つ笛を巡り、妖
怪たちを封印していた。だが、ファダムはその力を手に入れようと、笛を持つ
道士チョングァン大師を殺し、弟子のチョン・ウチ(カン・ドンウォン)にそ
の罪を着せる。チョン・ウチは仙人たちに掛け軸に封印される。それから500年
後のソウル。3人の仙人は、再び姿を現した妖怪たちを封印するため、チョ
ン・ウチを復活させる。あちこち寄り道した末に、ようやく妖怪を捕獲したチ
ョン・ウチの前に登場したのは、あのファダムだった……。

<レビュー>
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ハリウッドも真っ青の韓国版ヒーロー・アクション映画
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韓国映画ですが、ハリウッド映画のようなヒーローもののエンタメ大作です。

前半の舞台は500年前の朝鮮時代。封じられていた妖怪の魔力が復活したからさ
あ大変。3人の仙人たちと道士ファダムは、妖怪が狙う神秘の笛の行方を追う。
ファダムは笛を手に入れるためにチョングァン大師を殺害し、大師の弟子のチ
ョン・ウチに罪を着せる。そのため彼は犬のチョレンとともに掛け軸の中に封
印されてしまう。

そして、後半は現代のソウル。2匹の妖怪が出現したことから、人間の姿を変
えていた3人の仙人は、チョン・ウチとチョレンの封印を解いて妖怪退治をさ
せようとする。やがてチョン・ウチにとって師の仇であるファダムも登場して、
いよいよ最終決戦へ!

まあ、とにかくアクション満載です。ワイヤーアクションを中心に、剣術や格
闘、カーアクションに加え、『スーパーマン』や『スパイダーマン』的な高所
でのスリリングなシーンなど、時代を超越した迫力のアクションがタップリ。

主人公の道士チョン・ウチが護符を駆使して、スーパーパワーを発揮するとこ
ろも、ハリウッドのヒーローものと共通する設定。妖怪をSFXで描くなど、ファ
ンタジー映画の雰囲気も感じられます。

さらにコミカルさもこの映画の特徴。チョン・ウチはヒーローではあるものの
ケタはずれのお調子者。そのため、すぐに脱線してしまいます。それに輪をか
けた仲間のチョレンのオバカぶりにも爆笑。3人の仙人のボケっぷりもいい味
です。

ヒーローもののらしくヒロインも登場。500年前にチョン・ウチが関わった後家
にそっくりのスタイリストのインギョンが、途中で悪の手先になってチョン・
ウチを危機に追い込みます。

クライマックスでは、一度「すべては幻?」と思わせるひねり技も披露。そし
て、楽しい後日談へ突入。

ハリウッド映画で見慣れたパターンのヒーローものですが、チョン・ウチとい
う実在の人物を主人公にした古典小説を取り入れた韓国風の味付けが効果的で
す。これといった人間ドラマはないものの、サービス精神旺盛でお楽しみがテ
ンコ盛り。エンタメ映画としては一級品です。

≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆(+1/2★)

≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
                             (田中ひろあき(ぽち))

〔鑑賞データ〕
2011年5月20日(金)シネマート六本木試写室にて。午後3時30分


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